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スウェーデンの首都と言えば、ストックホルム。
…では、スウェーデンの第二の都市は?

…おや、ご存知ない?
それは、日本で東京「だけ」を知っていて、
京都や大阪、横浜や福岡や札幌を知らない、と
いうのと同じ、ではないでしょうか?

…え、そういうお前は知っているのか、ですって?

はい、告白しますと、知りませんでした。
申し訳ありません。
せっかく調べてみたので、
記事に書こうと思ったのです。

スウェーデン第二の都市は
「ヨーテボリ」というところだそうです。
「イェーテボリ」と表記することもあります。
…うん、全く、知りませんでした。

場所で言うと、ヨーロッパの北、
うにょんと伸びているスカンジナビア半島、
その西の海岸、北海沿いにあります。
東のバルト海沿いにストックホルムがあるので
それとは逆側にある都市なんですね。

半島の西側には、別の国、ノルウェーがあります。
スウェーデンは、昔、このノルウェー
(当時はデンマークとノルウェーは
同君連合、同じ君主を戴く国)と
戦ったりして、ようやく北海への出口を
手にすることができました。
日本で言うと、1600年の関ケ原の戦いのあたり。

「ゴート人の街」という意味で
「Göteborg」と名付けられます。

スウェーデン語での発音を聞くと、
「ヨウテボウリ」のように聞こえる。
ここから「ヨーテボリ」という表記を
日本でも使うようになりました。

北海に面していますので、
イギリスと似たような気候。
地元では「小さなロンドン」という
呼び方もあるとか…。

観光スポットも、目白押しです。

街のシンボルであるポセイドン像の後ろにある
「ヨーテボリ美術館」には
ゴッホやピカソなどの絵が展示されています。
1750年に建てられた東インド会社の建物を
そのまま使った「市立博物館」には
ヴァイキング時代からの歴史を展示(見たい…)。
「北欧最大の遊園地」と呼ばれ、
「世界の遊園地トップ10」にも選ばれた
「リセべリ遊園地」には、
世界最大の木造ジェットコースターがありまして、
ある意味、最大の絶叫を
上げることができるそうです(こわい…)。

さて、そんなヨーテボリなのですが、
ビジネスに関する「社会実験」が
行われたことがありました。

ずばり、六時間労働です。

スウェーデンでは、国と民間が協力して
大規模な社会実験を行うことがよくあるのですが、

ある老人ホームで六時間労働制を実施して、
そのメリットとデメリットを考察したそうなんです。

その結果。メリットから先に言えば。

◆従業員の健康状態が改善した
◆病欠の回数が大幅に減少した
◆その結果、人手不足が解消して、
 プロジェクトがスケジュール通りに進んだ
◆入居者への介護の質が向上した
◆仕事へのストレスが減少した
◆その結果、離職率が減少した

(まあ、スウェーデンではもともと
残業するという発想がなくて、
短い時間で集中して仕事をする、
という文化があるから、とも言えますが…)

さて、これだけならいいことづくめですが、
もちろん、デメリットも出てきます。

その一番大きいものが
「六時間労働制を維持するためのコストが高い」
…まあ、当然と言えば当然ですよね。
八時間から六時間、二時間減った分の労働を
どこかで穴埋めしなければいけないから。
この老人ホームでは、追加で十四人の労働者を
雇用しなければいけませんでした。
コストは、かかります。

この実験は、メリットとデメリットを
明らかにするのが目的だったため、
「これ以上税金を投入するのも良くない」と
結果が出そろった2017年には、終了したそうです。

ただ、この結果を受けて、
スウェーデンでは八時間労働に代わり
六時間労働制を採る企業も
出てきている、浸透しつつある、とのこと。
実際に税金を使って実験を行って、
その結果を見て導入する企業もある。
うん、いかにも「北欧の社会福祉大国」
という感じですね。

最後に、まとめます。

ヨーテボリ。スウェーデン第二の都市。
観光の面でも素晴らしい
歴史がある街、というだけでなく、
国のこれからの方向を考えていくような
実験も行われる、先進的な街です。

どのように働き、どのように休んで、
より良い仕事をしていくべきなのか?

そういうことを考えるためには、
ちょっと日本から視点を離して、

ヨーテボリのような街のことを知ることも
また大事ではないかな
、と思いました。

読者の皆様の、
オススメの世界の街はありますか?

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