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2021年5月8日に『みんなのうた』
60周年記念番組があったそうで、
ネットで何気なしに感想など
見ていたのですが

『勇気一つを友にして』
流れてきて、
おおっと思った中年世代です。

ギリシア神話のイカロスの歌。
原典ではアドバイスを聞かない
愚か者、お調子者とされた
イカロスなのですが、

この歌ではパイオニア、
冒険者、勇気ある先陣、
そんな感じで前向きに
歌われます。

好きなんですよね…、この歌。

簡単に言うと、
ロウで固めた鳥の羽を持ち
太陽目指して飛んでいき、
ロウが溶けて墜落、絶命、
しかしその勇気を受け継ぎ
みんな頑張ろう、的な歌です。

ネットでは、この歌に対し
色んな感想が出てきました。
一部中略しつつ、引用します。

『聴いて泣きました。当時は戦争で辛酸舐めた大人がガチで子供用コンテンツ作ってて、今見ても重いテーマのもの多いなと。でも高度成長時代でもあって、前向きなのもすごい』
『小学校のとき歌わされたけど、なんか悲しくて歌うの嫌だったの思い出した』
『子供の頃よく口ずさんだ素敵ソングでありますが、後年もとの話を読んだらイカロスはお父さんの忠告を聞かずに落っこちたお調子者だったので、なんとなく微妙な気持ちになったっけな』

個人でそれぞれ感想はあるので、
良い悪いはありません。

さて、ヒストジオっぽく、
歴史と地理にからめて
まとめていきますと。

古代ギリシアは
不完全ではありますが民主主義、
個性尊重、そういう文化です。
となれば、
成功するも失敗するも自分次第。
自己責任。

一方、ちょっと前の日本は
民主主義ではありますが
個性尊重がそこまで
文化としては根付いていない。
みんな横並び、総中流、
護送船団方式の頃。

となると、
ギリシア神話では個人的な挑戦が
『当たり前』なので、
失敗しないための教訓として
イカロスの失敗例が描かれた。

転じて『勇気一つを友にして』では
横並びで挑戦が当たり前ではない
この国の中で、
個人的な挑戦を促すために
イカロスが勇者として描かれた…

のでは、ないか。

そんなことを、作詞家の方の
真の狙いはさておき、
思った次第です。

読者の皆さんにおかれましては、
この令和の乱世において
挑戦しつつ、失敗例としても
活かしつつ、この歌を
口ずさまれてはいかがでしょうか?

参考までに、こちらのリンクへもぜひ↓

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

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