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『人に歴史あり』とはよく言いますが
私は地理もある、と思います。
もしあなたが経営者や人事担当なら
履歴書や職務経歴書を見て
『人に歴史あり』は実感するでしょう。

それに比べて地理は、
あまり意識されない。
関西弁とか標準語とか
表面的な言葉の問題ではありません。
田舎か都会か、その人は
どちらを志向してきたか?
そこに、その相手を地理から
解明するヒントがあります。

誤解を避けるため、先に断ります。
田舎はダメ、都会はいい、
もしくはその逆、という
差別的な意図はありません。
出身地で差別する、という意図もなし。

むしろ、そういうステレオタイプな
偏見をこそ打破したいのです。

田舎、というあえて
センシティブな言葉を使います。
田舎では時の流れが緩やか。
人口は少なく付き合いの密度は濃い。
逆に都会では時の流れが急で、
人口は多く、付き合いはドライ。
大枠は、そうです。
…当たり前じゃないか?
ここからが本題。

田舎と都会の両極端のイメージの間は
どこかで分けられるわけではなく
スペクトラム状になっています。
つまり、連続して分布している。
無数にあるのです。

言葉を変えれば
超田舎と超都会の間には
無数の田舎兼都会があります。

ここをまず見誤ってはいけない。
さらにこの「田舎兼都会」も
一言では説明できない複雑さがある。

人口が少ないAという田舎が
あるとしましょう。
しかし、もしここが
都市と都市の間にある村だったら?
閉鎖的ではなく、社交的な人が
多いかもしれません。都会より。

逆に、人口が多いBという都会が
あるとしましょう。
しかし、もしここがその地方で
唯一絶対の中心都市だったら?
プライドが高く、
閉鎖的な街かもしれません。田舎より。

さらに言えば、その人が
住んでいるところに対し
どんな感情を抱いていたのか?
もヒントの一つ。

嫌気がさして出てきたのか?
愛着があって住んでいるのか?
嫌気がさしてるけど離れられない?
愛着があるけど出てきた?

出身地、通過点、現住所…。
人の地理的な動きを複合的に考え、
かつ街などに関する地理の知識も
貯めることで、
人間理解がより深まります。

ただし。

出身や地理に関する質問は
人権問題に触れる可能性もあります。

お気を付けください。
どこまで聞いて良いのかを
知っておくことは、
経営者や人事担当者として必須です。

まとめます。

『都会出身=洗練』
『田舎出身=おら東京さ行くだ』とは
必ずしも言えない。

これからは日本のみならず
世界の地理を背負った人にも
より出会うでしょう。

その時に、この人はインド出身だから
カレー好きだな!というような
安直なイメージだけで
理解してほしくないのです。
おそらく、そういう人は相手から
『この人は日本出身だから
スシとニンジャ、ゲイシャ好きだな!』

と思われるでしょうから…。

人に地理あり歴史あり、
というお話でした。

◆宣伝までに、
街をカレー🍛に例えて書いた
note記事がありますので、
宜しければこちらもぜひ↓
https://note.com/hisutojio/n/na15b59b52074?magazine_key=ma26b5618dc13

あと、出身や地理に関する質問で
面接等で聞いてはいけないことは、
法律で決まっています↓
https://www.kaigotsuki-home.or.jp/assets/img/register/news1405_2.pdf

質問される側にとって
とてもセンシティブな質問になる
可能性がありますので、
どうぞお気をつけください。

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