見出し画像

20240330 ポルノグラフィティ19th Live Circuit〜PG was't built in a day〜 感想(Part1)

有明アリーナで開催されたポルノグラフィティのライヴに行ってきました。
ファンクラブのlove up!入会12年目の私ですが、今回のライヴは胸に込み上げるシーンがたくさんありました。この感情を整理して世に発信したくなったので、記事を認めてみます。
たまには常体で書いてみたいと思います。

※注意!
・ツアーの最終公演が終わりましたので、セットリストを紹介しながら感想を語ります。
・今回の公演では一部スマホによる写真・動画撮影が許可されました。SNSへの公開も許可されています。本記事で載せる写真は全てその時間内で撮影したものになります。

1曲目 Century Lovers

舞台下から上ってくる2人。湧き上がる歓声。こうした歓声を上げられるのも4年半ぶりである。
最初は何の曲が来るのかと期待渦巻く中、流れた曲は「Century Lovers」。ライヴでは定番の曲だが、冒頭に持ってくる曲としては意外である。
Everybody say!」昭仁が歌う。やっと自分の声で応えられる。そんな喜びを噛み締めながら「fo-fo!」と叫ぶ。
今まで参加したライヴの中で一番の声が出た。それは歓喜。
2000年に発売されたポルノグラフィティデビュー後初めてのアルバム「ロマンチスト・エゴイスト」に収録されてから24年、ずっとライヴの盛り上げに寄与してきた曲で会場の盛り上がりは爆発した。

2曲目 テーマソング

コロナ禍に、コロナ禍が明けたらみんなで歌えるようにと思いを込めて作られた曲。遂にその願いが果たされた。
ポルノグラフィティらしい、弱くて頼りない「私」たちを受け入れそっと背中を押してくれる曲だ。
まさにこの日は「泣きたくなるほどの青さ」の空。コロナ禍を超えてこの曲を演奏するポルノグラフィティを祝福するかのような天気だ。
私個人、この曲が公開されてからこの日に至るまで大きな苦難があった。今もその問題が解決したわけではない。自分の進む道が分からなくなる時も何度もあった。
そんな私の背中を押してくれたのがこの曲だった。今までの苦難も思い出し、そんな私を励ましてくれるかのような演奏に涙が止まらなかった。
そして何よりも、この曲を会場みんなで歌えたことが嬉しかった。
ポルノグラフィティとしては珍しい、掛け合いだけでなく1番も一緒に歌うこの曲。「ああ、やっとこの曲をライヴで歌えた」その喜びで胸がいっぱいになった。
全力で「フレーフレー」と「この私」に向けて叫んだ。喉が枯れるまで叫んだ。いつか「私みたいな人」にエールを送れるようになりたい。そう胸に誓った。
そして「やっとみんなで歌えるね!」曲の最後にそう叫ぶ昭仁。その言葉の重みに耐えかねた私の涙は頬を伝った。

3曲目 キング&クイーン

次のナンバーも、人々の背中を押す曲だ。
元々はバレーボール大会の応援ソングとして作られたこの曲。しかし、「テーマソング」の後に聴くと、会場の私たちを、そしてポルノグラフィティ自身を励ますような曲に感じられた。
幼い頃の憧れ」から始まったポルノグラフィティは25周年を迎え、「どの辺りにいるかな」と迷うことはなくなった。彼らの歌声とギターの音色から、そんなメッセージが聴こえた気がした。
爽やかなギターの音色と客席のコーラスが、春の始まりを予感させた。

4曲目 Mugen

立て続けに会場みんなで歌う曲が来た。会場の盛り上がりは加速していき留まることを知らない。
私がポルノのファンになった頃には既に存在していたこの曲。当時はお祭り気分になれるその曲調が好きで、何度も聴いていた。
しかし、この「PG wasn't built in a day」の中で聴く「Mugen」は別の意味を帯びていたように感じた。それは、2番に入った時だった。
過ぎた時間を重ねた上に乗って やっと届く明日がいい
ハッとした。正にこのライヴサーキットのタイトル、「PG wasn't built in a day」を表す歌詞ではないか。日本語に直せば「ポルノグラフィティは1日してならず」。25年という「過ぎた時間」を「重ねた上」に立つポルノグラフィティの今。偶然なのか彼らが敢えてこの曲を入れたのかは分からないが、あまりにもタイトルに合った歌詞に感動した。
この歌詞を歌う時に積み重ねるジェスチャーをした昭仁の手に、その25年の重みを感じた。

5曲目 REUNION

これもまた、コロナ禍が終息した後に皆で「再び集える」ようにと願いを込められて作られた曲である。
この曲が初めてライブで披露されたのは、コロナ禍真っ只中に行われた配信ライヴ「サイバーロマンスポルノ'20 ~REUNION~」だった。ポルノグラフィティとファンは同じ時を共に過ごしていても、同じ空間で一体となることは叶わなかった。その中で放たれた曲が「REUNION」だった。

あれから4年。ようやく皆が同じ場所に集い、何の障壁もなく同じ時を過ごすことができるようになった。
重厚なロックナンバーに乗せ、その喜びと大切さを噛みしめるように、昭仁は吠えた。晴一のギターは叫んだ。

6曲目 俺たちのセレブレーション

「丸い月が…」という歌詞に合わせ、会場の皆が手で輪を作る。先ほどの「REUNION」の「指先で 輪を作れ」という歌詞に呼応するかのような光景だったが、偶然だろうか。
ポルノグラフィティデビュー15周年を祝って制作されたこの楽曲。あれから10年が経った。あっという間だった。
しかし、彼らの歌声とギターの音色は変わらない。いや、むしろ10年前より進化している。これが俺たちの「25周年の」セレブレーションだと胸を張る2人は、あまりにも眩しかった。
半端な俺」たちだったかもしれないポルノグラフィティは、10年の時を経て自信に満ちあふれた表情となった。ファンという確固たるものを持った彼らにとって、「ここはどこ? 私は誰?」と戸惑うことはもうない、いや、ファンの我々がそうはさせない。

7曲目 アニマロッサ

アニメ「BREACH」のオープニングテーマとして著名なナンバー。ライヴでは久しく聴いていないように思える。この楽曲をライヴで聴けることだけでも大変喜ばしい。
このライヴサーキットのテーマは「ポルノグラフィティは一日にしてならず」。ポルノグラフィティと共に歩んできた楽曲を一つ一つ厳選しているように感じた。その中の一つが、「アニマロッサ」だった。
静かな中に見える熱い「魂」。サビ後に入る昭仁の高音は当時よりさらに美しく、安定している。その歌声からは、「ひたむきに歩き続ける」ポルノグラフィティによるこれまでの、そしてこれからの歩みを確かに感じた。

ふと自分のことを思い返す。「アニマロッサ」が発売された頃はまだポルノグラフィティのファンになっていない頃。私はポルノグラフィティの魅力に気付かぬ幼き少年であった。しかし、「アニマロッサ」の静かで、しかし熱きメロディはどこか心に残っていた。ポルノグラフィティのファンになる前から、私の人生にはポルノグラフィティがいたのだ。

8曲目 ミュージック・アワー

JOPG FM
往年のファンはこれだけで何が来るかを察し、歓声を上げる。そう、ライヴ定番曲「ミュージック・アワー」だ。
昭仁が跳ねる。晴一も跳ねる。50歳手前になっても、彼らの身体のタフさは変わらない。彼らの若さもまた、人々を惹き付ける魅力である。
ポルノグラフィティは、特に晴一は、安直に「頑張れ」「前を向け」という歌詞を嫌う。そのことは最近の楽曲を聴いて感じたことだが、改めて今「ミュージック・アワー」を聴くと、彼のその思いはこの曲に既に込められていた。
強い人にはなれそうにもない 揺れてる君でいいよ
恋に惑う「R.N.恋するウサギちゃん」……つまり我々に、信じれば恋は叶うなんてことは言わない。強い人でなくてもいい、と受け入れてくれる。これがポルノグラフィティの魅力である。弱い人も、自信がない人も、そのままでいいと受け入れてくれるのだ。
しかし、時にはこの「ミュージシャン」は厳しいことも言う。「キミが夢を願うから 今も夢は夢のまま」と。この曲自体は恋の話だが、これは現実のどんなことにも当てはまるのではないだろうか。ポルノグラフィティは夢を願うだけでなく、故郷の島から出て行動に移した。そして25年、確かに今のポルノグラフィティが「build」されたのだ。彼らが夢を願うだけでは、ポルノグラフィティが成ることは叶わなかっただろう。
俺たちも頑張るから、お前らも頑張れよ。
そんなメッセージにも聞こえてきた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?