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ある県で高校の地歴公民科教員をしています。教育、受験、日本史、学習etc。アイコンは生…

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ある県で高校の地歴公民科教員をしています。教育、受験、日本史、学習etc。アイコンは生徒が書いてくれました。 自己紹介→https://note.com/history16/n/n2357a66fff2f ブログ→https://history16.hatenablog.com/

最近の記事

日本史と新学習指導要領

高校では、平成30年に告示された学習指導要領が、いよいよ次年度から実施されます。 今回は、新指導要領と日本史(歴史科目)の関係についてつらつらと書いていきたいと思います。 まず、新指導要領について少しだけ整理しておきたいと思います。 新指導要領のまとめ⑴コンピテンシー重視の教育 ”よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創る”という目標に向け、「社会に開かれた教育課程」の実現を目指すために、次の6点にわたって、学習指導要領の枠組みが改善されました。 「何ができるようになる

    • 日本史専門の先生が地理の授業を初めてやって感じたこと

      全国の高校地歴(社会)の先生は、来年度不安がいっぱいあるのではないでしょうか。 来年度はカリキュラムの大幅改訂に加え、地理必修化という画期が訪れます。 私は日本史を専門にしていますが、今年度新たな高校に転任し、理型の地理Bを担当しています。地理を担当するのは、教員6年目にして初めてです。 最初は正直「マジかよ…」という無念さと、「大丈夫か…?」という不安でいっぱいでした。しかし今は、来年度からの地理必修化に向けて先取りして地理の授業ができてよかったと気持ちをなんとか切り替

      • 院なんか行かなくていい。早く教員になって現場に出ろ!とまではいいません。

        こんにちは。久しぶりに記事を書きます。 今年度は、新しい学校へと赴任して1年目。専門の日本史のコマは1つもなく、地理のみを担当しています。これは結構辛いよ!来年からは地理必修ですよ!全国の高校地歴公民科の先生! まあ、地理のことについては、時間があればどこかで書きたいと思います。今回は、ただ最近ふと考えたことをつらつらと書くだけです。 今年度は、そこそこ重たい研修がある年でもあります。 課題研究といって、自ら課題を設定して授業の実践を行い、その結果を考察したり、新たな課

        • 年が明けたのでぼそぼそとつぶやいてみます。

          だいぶ遅くなりましたが,明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いします。 昨年は、コロナの影響で時間的な余裕もできたことから、少しずつ発信することも意識していこうなんて思っていましたが、学校が再開するとそんな暇は一瞬で無くなってしまいました。 まあ、書けるときに書ければいいかなというもんですから、気楽にいきましょう。 昨年は初めて卒業生を出し、また1年生の担任を。 卒業式は感動で号泣してしまいました。立派になるんだぞ卒業生諸君よ。 そのあとすぐに、1年生の

        日本史と新学習指導要領

        • 日本史専門の先生が地理の授業を初めてやって感じたこと

        • 院なんか行かなくていい。早く教員になって現場に出ろ!とまではいいません。

        • 年が明けたのでぼそぼそとつぶやいてみます。

          日本史用授業テキストの話

          久しぶりの投稿です。 私は、日本史の授業において、オリジナルで作成したテキストを使っています。 その名も『日本史ビジュアルノート』。 授業プリントをまとめて業者に製本してもらったという代物です。 中身はこんな感じです。 なぜ作ったのか?日本史学習の目標は、 体系的理解に基づいて歴史的思考力を養うこと だと考えています。 高校の歴史教育においては、知識を整理し、体系的な理解を前提とした上で、あらゆる考察を行っていく必要があると考えています。そこで、いかに効率的に

          日本史用授業テキストの話

          おい先生、勉強しろよ。(4月のまとめ)

          この前生徒にメールで、 「私も実は、この期間を利用して色々と勉強をしています。私に負けないくらい、皆さんも頑張ってくださいね!」 と送ったのはいいものの、おとといSPECを見始めて止まらなくなり、昨日までで全話見てしまい、全く勉強ができませんでした。 こんな大人にはなるなよ我がクラスの生徒よ。 とはいっても4月は教材研究の時間がたくさん確保できていて、とてもいい感じに勉強が進んだと思っています。(昨日おとといはGWだからね。たまには休日があってもいい。うん。) 4月にか

          おい先生、勉強しろよ。(4月のまとめ)

          9月新年度は合理的か

          この前、オンライン授業を行っている公立高校が5%であったというニュースを見ました。 明らかに、教育・学習の質が低下している学校がほとんどだと思います。 また、昨日あたりから「9月入学・9月新年度」の話が大きく取り上げられるようになりました。そこで、9月入学論者の方々は、新型コロナウイルス感染拡大による教育格差や教育の空白期間の問題を解決するという意図を語っています。 この新型コロナウイルスによる状況を、 ある意味でのチャンスだ と考えるか それどころではない そんな

          9月新年度は合理的か

          高校教育は一回ぶっ壊してしまえ

          公立学校の存在意義が問われつつありますよね最近。 コロナウイルスの影響で休校がつづき、在宅の先生方もいる、授業もインターネットを利用して動画で配信している、(学校によってはオンライン授業をやっているところもありますし、)こんな状況の中で、 「これから先これもう学校で授業する必要があるのか?」 と言い出す先生もいるくらいです。そう、学校の先生も、学校の存在意義を疑問に思うようになってきている。 正直な話、学校制度そのものを一回思いっきりぶっ壊して、再構築すべきだと思いま

          高校教育は一回ぶっ壊してしまえ

          高校教育の大改革!だってさ。

          今日、私が今年度担当する授業の「年間指導計画」なるものを作成していました。報告用なのか公開用なのか、そんなことはもはやどうでもよいくらい、「ぶっちゃけこんなの………じゃないか」と思いながら作っていました。 あ、そういえば…… 我が県の教育基本方針が発表されたんだったわ。と思って、動画で配信されている教育基本方針の説明を見たんですね。すると、 予定調和の学習ではなく、次から次へと探究心が湧いてくるような学習を……指導の大改革を とおっしゃってたんですね。 なるほどなるほ

          高校教育の大改革!だってさ。

          考える日本史〜歴史的思考力〜

          高校日本史を指導するにあたって、私の持論の要点は、 ・日本史学習において「思考する」ことはとても大切。 ・ただし、事実の正確な把握と体系的な理解の上で思考する。 というものです。 歴史を学ぶ意味については、前回書いた通りです。今回は、「歴史的思考力を鍛えるために」というテーマで書いていきたいと思います。 高校で日本史を指導するにあたり、私が特に留意していることは、以下の通りです。 ①比較 ②因果関係 ③具体と抽象 これらは、私たちがありとあらゆる分野で、自然と行っ

          考える日本史〜歴史的思考力〜

          歴史を学ぶ意味なんて、勉強してみないとわからない

          社会人になって、 もっと歴史を勉強しておけばよかった という人、たくさんいますよね。 何事もそうですが、必要にせまられたときか、魅力を感じたときぐらいしか、人間は「知りたい」と思わないものです。ひたすら藤原◯◯が何人も出てこられてはたまらない。魅力を感じない人にとっては、顔も知らないおじさんの名前をただひたすらに覚えさせられているだけですから。 今回は歴史を学ぶ意義について、高校生の方にも社会人の方にも読んでいただけるような内容で書いていきたいと思います。 私は、職業

          歴史を学ぶ意味なんて、勉強してみないとわからない

          こちろー教室開講します。

          はじめまして。COCHIROです。「こちろー」と読みます。 簡単に自己紹介。 【経歴】・1993年8月16日 新潟県に生まれる。 ・2012年4月 筑波大学人文・文化学群人文学類入学。 ・2016年4月 とある県のとある高校に赴任。主に日本史を教える。 ・2020年3月 3年間持ち上がりで見てきた子たちが卒業。 【専門・キーワード】 専門:日本考古学(弥生時代の出雲地方の祭祀・墓制)  学術キーワード:考古学・日本史・日本古代史・弥生時代・墓制・祭祀    職業キーワ

          こちろー教室開講します。