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「大学受験日本史」の"最強の"勉強法

※コメント・要望などを参考に、随時改訂していく意気込みです…!

初めまして、やかと申します。

 浪人時代の自分の日本史の勉強法は周りと少し違っていたと感じていたので、国立・私立志望・大学学部のランクを問わず使える日本史の勉強法を今回記事にしてみようと思います。
(ここでは主に早慶上智志望を想定していますが、一般的に日本史においては大学の偏差値と問題の難易度は比例しないと言われており、MARCH志望の人なども日本史を極める価値は大いにあると思います。)

 恐らく日本史受験生だけでなく、社会科が苦手な受験生・一橋大学を倫理、政治・経済で受験する受験生、などにも参考になると思います。

 実績を紹介しておくと、この方法で私は、河合全統記述では第1~4回全てで偏差値70越え、京大オープン日本史2位、一橋オープン冊子掲載などを果たすことが出来ました。

 僕の勉強法の肝となるのは、教科書に書き込んだり線を引くことです。僕の教科書の最終形は以下の画像のようになりました。

日本史の教科書

 ここで「あれ?ロザン宇治原は教科書に線を引かないって言ってたぞ」と思う方もいると思います。しかし、彼が線を引かない理由は「教科書の隅々まで覚えるため」です。
 ところが、線を引かずに隅々まで覚えられる彼の様な天才が世の中にどれ程いるでしょうか。能力のある人のみに通用する話です。
 そこで今回紹介するのが「教科書を隅々まで覚えるため」に教科書に線を引く勉強法です。この勉強法なら、僕のような凡人でも教科書のかなりの情報を自分の脳内にインプット出来るはずです。

 また教科書と言えば、「国立志望の為のもの」というイメージの方も多いと思います。しかし、実際には教科書を使った勉強法は私立志望にも非常に有効です。論述問題を出題する慶應義塾大学経済学部文学部で有効なことは勿論、選択や語句記述問題のみを出題する大学学部であってもです。
 その秘密は、早稲田大学文化構想学部社会学部の過去問に隠されているので、後述します。

0.暗記科目の一点にこだわった方が良い理由

さて、この記事を読んでいる読者の方の中には

「大学受験なんて英語と国語(小論文)で稼げば良いのでは」

よ考える方もいるのではないでしょうか。

では、入試で補欠不合格になってしまった後でも同じことが言えるでしょうか?

 恐らく、「ああ社会科の"あの単語"が思い出せたら受かったのに」となるでしょう。それを実際に現役時代に痛感したのが私です。

「こんな細かい単語、覚えなくても良いや」と思っている、そこのあなた。今すぐ、その考えを改めて下さい。

その単語・一文が、最後の最後にあなたを救うかもしれません。

1.用意するもの・おすすめサイト(国立志望・早慶上智志望別)

一橋・京大を始めとする国立志望
(東大の日本史に関しては国語的な感が強く、あまり力を入れる必要は無いかも知れません)

山川出版社の『詳説日本史B』と『日本史B用語集』
(余裕があれば実教出版の教科書もオススメ)

学校の教材など自分が現時点まで使ってきた教材
(初学の方はスタディサプリの日本史がオススメです。)

東進の『日本史B一問一答』(余裕があれば)

志望大学の赤本・青本・十五ヵ年 などの論述の「解答例」
(沢山集められると良い、BOOKオフ・メルカリ等を使うのもオススメ)

東進過去問データベース  

つかはらの日本史工房

字数カウンター

早慶上智を始めとする私立志望

山川出版社の『詳説日本史B』と『日本史B用語集』

学校の教材など自分が現時点まで使ってきた教材
(国立と同じく初学の方はスタディサプリの日本史がオススメです。)

東進の『日本史B一問一答』(必須)

・東進の『日本史史料問題一問一答』などの史料集

東進過去問データベース (必須)

私立志望の日本史に関しては赤本は必須では無い。理由は後述

また、慶應の文学部・経済学部など論述がある学部を受験する場合は国立型の方に載っている教材も大いに有効です。(十五ヵ年を含めて)


2.「教科書活用法」の導入と論述への準備




※この教科書は最終的に試験会場で直前に知識を振り返るための教科書を作ることを想定しているので、線を引く範囲は学習済みであることを推奨。

教科書に線を引く勉強法の有効性についてはプロローグで軽く触れましたが、ここで教科書を活用することのメリットについて簡単に補足しておきます。それは、大きく分けると以下の3点です。


教科書を使うことによって、問題などで直面し単語の重要度がわかる
②教科書は、一問一答などと違い紙面が大きく、書きこみがしやすい
③教科書は文章形式で書かれているので、論述の根拠となる。
(④"私大の細かい知識"と呼ばれる知識の中には、教科書のみに書かれているものがある(後述))


 では、具体的に僕がどのように線を引いたり書き込みをしていたかについて解説していきます。(ここでは僕の使用していた例であり、お好みのものを使えば良いとは思います)

◎色ボールペンについて
オレンジ→キーとなりそうな用語(模試などで間違えたら何重にも囲む)
→論述の根拠となりそうな所に下線
→一問一答に載っているものの教科書に記載されてない用語
ピンク→教科書にも一問一答にも載っていないが過去問で出題された知識
→予備。例が2種類ある本文などに気が向いたら使う。
→教科書には書いていないが、論述に使えそうな表現

◎マーカーについて
黄色→第一志望の一橋の論述の根拠になった箇所(約35年分)
→一橋模試で論述の根拠になった箇所
(駿台は市販のもの、河合は講師の方に頂きました)
青→京大・大阪大学(文学部)の論述で根拠になった箇所
→慶應の論述で根拠になった箇所
オレンジ→早稲田の論述の根拠になった箇所
→その他、国立大学(名古屋大学)で論述の根拠になった箇所

つまり、ここで確認して欲しいのは自分の受けない学校の過去問も知識の定着のためには有効である、ということです。
問題に目を通し、根拠の箇所に線を引くことはそれ程時間はかかりません。
論述の知識を固めたいと思ったら直ぐ実践してみましょう。

※他の大学学部と違い、論述がなく語句の難易度が高い慶應法学部を受ける人は教科書ではなく、用語集をメインにしても良いかもしれません。

3.一問一答の使い方

では、一問一答はどのように使えば良いのでしょうか。

ズバリ言うと"教科書に載ってない知識を回収する"ために使います。
教科書に載ってない箇所のみを、教科書の関連部分に書きこんでいって下さい。

 私立大学では、やはり教科書に載っていない知識が問われることがあります。しかし、その知識には「用語集に載っている」「様々な大学で繰り返し出題されている」といった"定番"の特徴があります。その特徴を掴むのが『一問一答』の使い方です。

 この作業は一見、私立志望の方のみに向けた勉強法に見えます。
しかし、実際には国立志望の方にもこの方法は有効です。何故なら、この過程を経ることで「教科書のどの箇所に、何が書かれていて、書かれていないのか」を意識することができるからです。この過程で論述に使える表現が脳内に蓄積されていきます。

また、この勉強法は学校で配られるプリントなどにも有効だと考えられます。様々な教材でこの方法を実践することで、知識があなたの中に蓄積されていきます。

4.過去問の活用法、何年分?いつから?(国立志望・早慶上智志望別)

一橋・京大を始めとする国立志望

結論から言うと、目を通せば通す程良く、範囲を一周していれば、いつ始めても構いません。

一橋大学を例に出すと、同じテーマの過去問が繰り返し出題されていたり、時にはほぼ同じ内容を書かせる論述問題が出題されることがあるからです。

また、過去に出題された範囲にマーカーを引いて熟知することで新規の出題をある程度予測することも出来るからです。

しかし、教科書の表現だけでは字数が不十分になってしまうことがあります。そこで活用したいのが「つかはらの日本史工房」と赤本・青本などの様々な「解答例」です。

「つかはらの日本史工房」には各大学の日本史の論述の過去問と解答例が
20~40年分掲載されています。

おすすめは上述の様にマーカーを引く勉強法を行った後に、「つかはらの日本史工房」に載っている問題をみながら、字数カウンターなどのサイトを使い教科書や赤本・青本の解答例などを見ながら"自分で"解答を作ってみることです。複数の解答例を見比べ、自分なりの解答を作ってみることで重要なポイントが見えてきます。

早慶上智を始めとする私立志望

こちらも同じく、解けば解く程良く、範囲を一周していれば、いつ始めても良いでしょう。

私立の過去問研究に活用したいのは「東進過去問データベース」です。

東進過去問データベースも多くの過去問が掲載されており、最大26年分の過去問が閲覧出来ます。赤本がいらないと前述したのは、「日本史に限って」の話ですが、この東進過去問データベースが理由です。

東進過去問データベースは年次を遡ると、解答のみしか出てきません。
しかし、国語と違い日本史の場合は解説が必要ありません。
ならば、自分の出来る限りの過去問を解いて周りと差をつけましょう、ということです。

ちなみに、私立でも自分の受けない大学学部の過去問を解く価値があります。例えば上智大学では、ある学科で出てきた細かい知識が、8年後の別の学科で出題された例があります。

オススメは寝る前に1年分解くことです。最初の内は1年分を解くには時間がかかるかもしれません。しかし、慣れてくれば30分で1年分くらい解けると思います。

そして、お待たせしました。私立志望の人も教科書を勉強する理由です。

以下の問題を見て下さい。これは早稲田大学文化構想学部2017年の第一問の本文の一部と、5番の問題です。

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一問一答の駅家の記述の箇所を見てみましょう。
(汚くてすみません)

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道幅に関する記述は無いですね。
では、『詳説日本史B』を見てみましょう。

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ありましたね、道幅の記述が…!
これはほんの一例で、社会学部を始めとする早稲田大学や慶應大学、上智大学でも、このような"教科書にしかない記述"からの出題が見られるのです。

5.史料対策

最後に史料問題の対策です。史料問題は、具体的には史料の並べ替え穴埋め関連知識を問う問題や、難易度の高い問題だと史料の出典を問う問題などが出題されます。

勿論、教科書に載っている史料に関しては教科書を確認して欲しいのですが、教科書に載っていない史料や知識を集約したり、そうした史料に慣れるためにオススメなのが東進の『日本史史料一問一答』です。

僕はこのように史料の本文が選択肢や並び替え、穴埋めなどで出題された箇所は黄色マーカーを引き、出典などの細かい知識については紫のペンで囲むようにし、掲載されていない史料は東進の過去問データベースから印刷して貼って使っていました。

日本史史料一問


6.終わりに

最後までこの記事をお読み頂きありがとうございました。
初投稿で内容や表現の面で至らない点があったかも知れません。
コメントやご指摘を頂ければ随時修正していこうと思っております。
この記事を読んで下さった皆様が日本史の成績を上げ、志望校に合格されることを心より願っています。





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