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“世界”を知るって楽しい

“世界”といっても、別に世界を旅して回りたいとか、そんなんじゃない。自分の目から見えている世界そのものの話。

自分の視野で見えているモノゴトだけが唯一の世界じゃないのはわかっている。だけど視野外のことも知ろうとする行為は、とても億劫だし、普段は意識していないことだ。だけど、自分が見ている世界を多面的に理解できた時の楽しさは、格別のものがある。

この楽しいという感覚は、学生時代にプレイした“Baldur’s Gate”というPCゲームに由来する。そう、いきなりゲームの話。
内向的な性格だった僕は、余りまくった学生時代の時間を、当時オタクの代名詞であったインターネットとゲームに捧げ、その時に衝撃とともに出会ったのが、Baldur’s Gateである。

Baldur’s Gateは、“Dungeons & Dragons”をベースとしたコンピュータRPGで、リアルなファンタジー世界や奥深い物語、高い戦略性が求められる戦闘などが、ちょっと背伸びをして今までに味わったことのない大人なゲームを求めていた僕にとっては、とても新鮮で刺激的なものだった。

Baldur’s Gateという“ゲーム内”には無数の書籍が存在する。このゲームの世界観を構成している要素は非常に膨大で複雑なもので、ゲーム内で進行するストーリーを追いかけるだけでは、十分に理解できるとは言えないため、各所に無造作に、または意味ありげに置かれている書籍をプレイヤーが読むことで、その世界観をより理解できるように工夫されていた。

プレイ中にそういった書籍に触れるにつれ、僕はゲームそっちのけでこの書籍を読む事の方に夢中になってしまった。読むことでその世界のことをより知ることができる。世界を知ることがすごく楽しい気分になった。また世界を知る上で妄想することも非常に楽しく感じたのである。

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また、Netflixオリジナルドラマとして配信予定のゲーム“Witcher3”では、広大なオープンワールドの世界を自由に行き来できるが、その道中には、本筋のストーリーとまったく関係のない、ちょっとした物語の痕跡が残されていたりする。例えば、浜辺で横たわる男の死体を発見したとする。その傍らには手紙が落ちていて、手紙を読むことでこの男をとりまくの背景を知ることができ、ストーリーとはまったく関係が無いながらも、このゲームの世界観を補完する重要な要素となるのだ。Witcher3にはそれがたくさん散りばめられている。


僕は、ゲームのことを書きたいわけじゃない。たまたまゲームを通じて知ったこの感覚をもっと広められるんじゃないか、形にできるんじゃないかと思っていて。

現実の世にも、僕が知らない、妄想にふけるべき世界が、たくさんのストーリーの上に存在している。僕は、そういった世界を知り、体験し、その感動をできるだけ多くの人に共有できたらと思い、これから書き綴っていこうと、決意を新たにするのであった。

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