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Pop OS+Ryzen 4800HSはCore i9-9900Kより早い

Windows vs LinuxでのBlenderベンチ

Blenderのチュートリアル動画で有名なCG Geeksさんが以前YoutubeでCore i9-9900K上を使いBlenderの「Windows vs Linux」CPUレンダリングベンチマーク対決をやっていました。これの5分55秒辺りでBlenderデモファイル「Spring」のCPUレンダリング速度比較があります。

結果は以下の通り。

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Windows 10が14:05秒、Ubuntu Linuxが11:00という結果でした。

それを踏まえてPop OSとRyzen 4800HSで検証


上記のベンチマークをPop OSとRyzenモバイルCPUであるRyzen 4800HSの組み合わせでやってみました。

結果:ちょっと前の世代とはいえまさかのデスクトップCPU超え。

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Pop OSのパフォーマンスが良いのか、Ryzen 4800HSの性能が良いのか、それともその両方の組み合わせが良いのか。とにかく、なかなかのパフォーマンスであることは間違いありません。
参考までに・・・デスクトップ機の「Ubuntu 20.10 + Ryzen 3700X」の組み合わせでは「8分55秒」でした。3700Xはコンシューマ向けの去年(2020年)のミドルクラスですがそれでもデスクトップ用のRyzenは速いですね。

Pop OSはGPUモードが充実


Pop OS はデフォルトでiGPUとdGPUの組み合わせをいろいろ選べるようになってます。dGPUオンだと流石にバッテリーは4時間くらいしか持ちません。バッテリー重視のiGPUモードは未検証。

今回のレンダリング速度検証はCPUのみの「コンピュート+バランス」モードで行いました。この「コンピュート」モードは通常はiGPUを使い、必要な時のみdGPUが可動するモードです。

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さすがは、AMDとNVIDIAのハイブリッドGPU搭載の自社製品を出しているSystem76が作っているOSです。こういうハイブリッドGPUへの対応は強いですね。本家UbuntuはGPU周りでインストールがコケる場合があったのですが、Pop OSはデスクトップでもラップトップでも全く問題がありませんでした。

NVIDIAのGPUはドライバがプロプライエタリです。そのため長らくLinuxコミュニティでは嫌われている感じです。そんな中、System76は積極的にNVIDIAを取り込んでいるのが私的には好印象。この辺り、ヨーロッパ生まれのLinuxをベースにしつつも同じアメリカのメーカーだからかな?と思ったりします。

産地で捉えてみる

余談ですが・・・私は物事を産地で見たりします。

・ヨーロッパ産=Linux、Ubuntu、Blender
・アメリカ産=Mac、Windows、ZBrush

と捉えてみると、アメリカはプロプライエタリでビジネスを展開してエコシステムを構築する方向に向かう傾向が強いですね。

Pop OSが今後どういう方向にいくのか今はまだまだ分かりません。アメリカ産で、なおかつ独立宣言の1776年を名前に冠しているくらいのメーカーなので、英国産のUbuntuとは将来的に袂を分かつような気がしないでもないです。独自カーネルも開発したりしてますしね。

まとめ

・Ryzen 3700X >> Ryzen 4800HS > Core i7-9900K
・Pop OSはNVIDIAドライバやモード切り替え機能などGPU周りがデフォルトで整っておりBlender使いにオススメ。

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