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【ひすみ短歌365日】121日目~151日目 【まとめ】

◇はじめに

こんにちは。
今年の1月より「1日1題2首以上」お題に沿った短歌を詠むことを習慣に、日々短歌を作っています。
5か月を達成したのでまとめました~。
色々なお題で詠んでいるのでよかったら見てみてください~!

↓↓耳でも楽しめる短歌としてYouTubeもしています♪↓↓


◇短歌


121日目【スポーツ】2023.5.24

筋肉の付き方、身体の柔らかさ、生まれ持った才に揺られる

順位付されて感じる実力の喜び悔しさ、天井の底


122日目【山】2023.5.25

人生の谷底にいるということは登れる山があるということ

継続は力なりだと慰めに塵を固めて山にする日々


123日目【メール】2023.5.26

堅苦しいやり取りの場か通販の連絡しかないメールの通知

ふとメールに帰りたくなるLINEには監視カメラが付いてるようで

件名でその日が浮かぶ満開の桜の写メが届いたときの

好きな人専用フォルダー作ったり着信音を変えてた青春


124日目【ハロウィン】2023.5.27

翌朝の惨めな渋谷に本物の化け物がいた証拠と思う

今日限り自分を扮すゴーストが溢れ返った道に紛れて

血みどろになって偽の刺青を入れて心を忘れてみたき


125日目【夕方】2023.5.28

オレンジは夕方色だ私なら和名をそれに変えたいくらい

一日の終わりの合図のごとく鳴くカラスの群れと帰る五時過ぎ


126日目【お気に入り】2023.5.29

お気に入り解除したのはいつだろう一目惚れした解れたワンピ

現代のお気に入りとは好意よりショートカットの聞こえの良い方


127日目【トンネル】2023.5.30

交通の整理整頓 トンネルはデッドスペースを網羅していく

壊しても突き破っても出なくてもいいトンネルは誰にでもある


128日目【カフェオレ】2023.5.31

白黒じゃないのホントはシロップの透明色も確かにあるの

カフェオレとコーヒー牛乳その違いすら知らぬ吾はカルピスを飲む


129日目【加工】2023.6.1

ジュースにもゼリーにもワインにもなれる葡萄にむける憧憬は無限

プリクラの加工をデフォとして生きてノーマルカメラが歪んで見える


130日目【幻想】2023.6.2

努力の分見返りがある幻想が未だに過ぎる二十一歳

紫の空へとむかう制服の群れが勇者の兆しに見えた

純真に夢を語らう子のなかでたやすく浮かぶ現実の例


131日目【地獄】2023.6.3

多様性を免罪符とし無秩序を許す地獄化進みゆく社会

阿鼻叫喚地獄だSNSなんて毎秒嘆く声の流れる

人間の価値の裁判今ならば地獄の沙汰も数字次第か


132日目【ゆず】2023.6.4

逆さまの季節から白き花をつけ陽だまり色を実らせてゆく

ゆず色の朝日が昇る本日は優しい人であれますように


133日目【出会い】2023.6.5

春の月は出会いに運命感じざる負えぬ乙女が咲きたる季節

マッチングアプリが流行れるほど人は未だに他人を求め続ける


134日目【夜伽】2023.6.6

囁かれた愛は夜明けと共に消えぬくもりすらも定かではない

少しずつ夜色になる君の手を握る朝日になったつもりで


135日目【勉強】2023.6.7

捗らない机上の勉強 手のひらの情報だけは染み込んでくる

勉強は君の未来を明るくす それに気づくは過ぎた頃だろう

「失敗も社会勉強」そう大人は傷を無理やり治そうとする


136日目【年】2023.6.8

経験は年とともに増えてきて偏見という足枷を生む

幾重にもなる年輪の芯のごと己の核の上に手のひら


137日目【折り紙】2023.6.9

水色の折り鶴に白き線があり三角形が苦手な君だ

紫陽花が図書館の壁にふんわりと七月頃まで満開である

手作りで渡せるものは折り紙で作った何かだった幼少


138日目【力】2023.6.10

取扱説明書付きの力持つ人よ下限と上限を知れ

みな等しく持って生まれてしまったこの人を傷つけられる力は

「努力もまた才能だ」って努力せずできる能力こそが才能

何の役に立たないような力でも籠から出れば都に着くよ


139日目【衣服】2023.6.11

太陽にギンガムチェック透ける人の行き交う今日は夏の日である

似たような衣服の流行りシルエットじゃ君を判別できない駅だ


140日目【雲】2023.6.12

綿雲は夏の青空を育んだ頃に解けて死んでゆく、雨

雲の数はきっと悩みの数であり快晴の日の心知りたい


141日目【休み】2023.6.13

連続の休日よりも散りばめて休ませてほしい例えば水曜

精神を休ませる方法そもそもが余裕がないとできぬ方法

警報の日の部屋で聞く大雨の音に感じる嬉々的不安


142日目【暁】2023.6.14

人生のなかの暁の刻にいて希望の朝を探す学生

夜のまだ静かに残る群青が悲鳴もあげず消える寂しさ


143日目【レトロ】2023.6.15

平成のレトロが流行るならガラケーよりも重たいストラップの束

生きていなかった昔を思うのは不思議でなくて意義ある懐古

人力と便利の混じった生活にオレンジ色のランプの匂い


144日目【空】2023.6.16

空色の幸せという漠然と末永そうな澄んだ道先

人の持つ架空の夢をあわせれば未来の地図は落書きクレヨン

どこ見ても空空空空続いてて全て空のように思える


145日目【妖】2023.6.17

抱く夢に惑ったときに現れる甘い匂いの妖艶な月

妖は心に潜む不安だと。それも科学じゃ証明できない


146日目【春】2023.6.18

無謀なる安易な恥が大人にはなくて青春たる所以と思う

春雨と桜は私の頭上にて春の舞台を奪いあってる


147日目【日焼け】2023.6.19

秋風が半袖のシャツの袖口を捲る確かな夏の一線

日に焼けぬために乙女の素肌には透明な壁が備わっている

たこ焼きをひっくり返すときのごとあなたの色と日焼けした色


148日目【青色】2023.6.20

紅葉すらしたくないんだ老いていく一方ならば青臭くていい

空の色は時間によって違うけど誰もが一に思う色あり

人は手に入らぬものほど感じ入る欲のわかない海の青色


149日目【砂浜】2023.6.21

砂浜に刻んだ名前が攫われるような軽さで死を選ばせて

押し寄せた波らが青に変わり透けていくのを眺む何もない昼


150日目【化石】2023.6.22

我が歌もいつしか滅ぶわずかでも化石となって残りますよう

生きていた証拠が土に眠りおり土に還らぬ命の意地よ


151日目【日記】2023.6.23

幸せを綴りたくない未来がもし不幸であれば猛毒の過去

募らせた想いを発散するためのそれ以外ない君用日記

習慣となった毎日、毎日は変わらぬことが普通と思う


◇おわりに

YouTubeに音声付で投稿もしています♪
よかったら耳でも楽しんでみてください~!





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