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制作楽曲振り返り2022

火杓と申します。

2022年がもうすぐ終わっちまう。今年は個人的にはそこそこ狙い通りの活動が出来たと思うので及第点かな。

せっかく文字を書く場を作ったので、今年を振り返ってみます。

2022年公開作品

①みんな大吉にしてもろて

サムネの派手さは2022年随一ですね。

年明けっぽい曲を作れたらおもろそうだなと思い立ち、暇な三が日を使って仕上げました。やってみるもんだ。
おかげさまで3分に満たない短さで構成もシンプル、使っているコードも少ないという省エネ楽曲となりました。でもいい曲。

和ロックにするためイントロは和楽器で引っ張りつつ、歌詞もちょっと大和風味にしてます。ドラムもなんか和風。
勘で作ったから理論通りではないかもしれないけど、ちゃんとそれっぽくなってるからか反応も良かったです。

おみくじの価値全否定になっちゃいますが、みんな大吉でみんなハッピーならそれに越したこと無いやろってことをテーマに掲げました。
「不幸せな人もいるんだから」みたいな考え自体が無くなってしまえばいいんです。みんなで幸せになりましょう。例え理想論でも。

②春景の近似値

国語の教科書みたいなサムネだな。

ピアノとストリングスを主人公にしたバラードを作りたくて着手したんですけど、そんなことより歌メロが難産でした。
エモいコード進行が出来てやったーと思っていたら、ハマるメロディが全然思いつかなくて、今でもちょっと手直ししたいくらいにはほろ苦さの残る曲になってしまいました。でもいい曲。

確か曲名が先に決まっていて、テーマも決めてたので歌詞はさくさく進んだ気がします。失恋ソングはこれからも定期的に作りたい所存。

前述の「エモいコード進行やったー」の中でも、ギターソロは本当に上手くいったからここだけでも聴いてほしい。#m7-5を敢えて頭に持ってくることで浮遊感が出て心情を表し云々。

約ひと月に一回作って投稿を繰り返すと季節感のあるテーマに依存しがちですが、そういうの大好物なので気にせず作っていこうと思います。

③獅子座と私のシャングリラ

かわいい。

この曲だけ異質な部分があって、ドラムを所謂バンドサウンドのものではなく、エレクトロ系の音にしています。
構成する楽器もシンセサイザーがメインで、ある意味ボカロっぽさは今までで一番あるのかもしれません。

具体的に活動何周年みたいな記念日を覚えていないのですが、3月頃が一応ボカロを始めて1年になるだろうということで、記念に何か違うジャンルにトライした結果生まれたのがこの曲です。

題材はまぁばれる人にはばれるので置いといて、ロマンチックの塊みたいな優しい曲になりました。
ストリングスのアレンジと、『取るに足らない二人でいよう』という歌詞が特にお気に入り。

パワーポップ?以外にも、こういう喉越しの甘い曲を今後も年一くらいで作ってみようかな。

④スカイライトプロローグ

今年作った中で一番好き。

この辺から編曲技法をちょこっと変えて、音周りがすっきりしてきたように感じるけど多分そんなに変わってない。

この曲を考え始めた頃は生活に余裕が無い時期と大分重なっていて、あれこれ不安や悩みを抱えていたんですね。
最終的には上手く転がってくれたけど、展開によっては今みたいな活動も難しくなっていたかも。

そんな病み期の中、不器用に明るくてパワーが貰える曲を作って、自分ごと救われてしまおうという何とも自分勝手な動機から生まれました。

励ましてもらいたいけど励ます側もどこかで傷ついているから不躾に頼めないし…なら一緒に泣いちゃおうぜみたいな気持ちを曲にしました。涙はお互い様なんよな。

コードワークといいラスサビのシンコペーションといいアウトロのピアノアレンジといい、性癖全開で大好き。やりたいこと全部詰め。
実は歌詞にも超個人的な好みを含むギミックを忍ばせてますが、特に気づかれなくても解釈に影響はありません。本当にやりたい放題。

⑤電波塔に傘を差す

この色味を出すために何時間奮闘したことか。

多分大して反応はないだろうと思っていたのに、当社比で反響が多くて驚いた一曲。

最近の音楽における流行りのパターンである『サビ始まり』『イントロが短い』『ソロが短いor無い』の真逆を行く構成なのは、単にこういう曲の方が好きだからです。ケンカを売ってるわけではない…決して…。

人が歌っていない箇所も全部音楽で、歌詞なんて最低限あればちゃんと成立するのだ…と言いつつこんな間の埋め方に困る曲は今後もあまり作らないでしょうね。

時期柄、梅雨を意識してますが冬以外は聴ける世界観だと思うし、歌詞もメロディが少ない分表現に気を遣ったし、結果として完成度が高くなったのではないでしょうか。
それにしても『傾けた傘』という表現をよく思いついたなと自分で感動。

この曲を経て、センチメンタルな作品をどんどん作っていこうと決めたのでした。

⑥アインシュタインにスカッシュを

センチメンタルはどこにいった?

これは曲がどうこうよりも、動画に力を入れた作品です。
この頃に新PCを購入したので、せっかくだし色々やってみっかということで動画作成ソフトを導入し、文字通りいろいろやってみました。

iPadではできない表現方法がたくさんできて楽しい反面、勉強することも多くてヒーヒー言ってた記憶(ちなみに曲作りは相変わらずiPadのまま)。
お陰様で今では身につけたスキルがいろんな分野でそこそこ役に立っています。

で現実的な話をすると、動画に力を入れたからと言って評価が良くなるとは限らないと改めて実感しました。
力の入れ具合と出来栄えは別の話。個人的には悪くはないと思うけどやっぱり他の動画作成者さんの作品と比べるとかなり劣ってるもん。

そんな学びを得て、僕は「曲作りのペースを落としたくないから動画の勉強はここまで」としました。いずれまた勉強するってことで。

肝心の曲はあまり言うことは無いというか…海で弾ける少年少女の青春を描くつもりが、なぜか居酒屋で駄弁っている大学生の男女の歌になったので不思議です。でもいい曲。

⑦プラージェソレイユ

水平線ってエモいよね。

前回しくじったのを踏まえ、今度はちゃんと海の曲が出来ました。
普通の、どこにでもある夏の片想いの歌。実体験?海に行ったことすらほとんど無いが?

コード進行はまさかの3パターン。構成も超シンプル。ラスサビでベースをわざと変えるくらいで、音楽的な工夫はほとんどしていません。
動画も一枚絵に歌詞を出すだけになったしな。がはは。

これはJ-POPというよりはJ-ROCKの側面が強くて、バッキングトラックもメロディもアレンジも最低限にして、歌と聴かせたい楽器だけがすっと入ってくるように心掛けたんですけど伝わってるのでしょうか。

ちょっと(?)古臭いなと思いつつも、こういうテイストにすると季節感もわかりやすいので楽に仕上げることが出来ました。
たくさんのコードを使った曲も好きな一方、同じコード進行でどんどん展開していく曲も好き。

ちなみにタイトルはフランス語の造語です。フランス語喋れませんけど。

⑧最上のハッピーエンド

最強のバラード。

綺麗なピアノと荒ぶるドラムのコントラストと、壮大に盛り上げるストリングスが映える最強且つ必殺のバラードです。

ピアノでフルコーラス分の伴奏を作り、そこに他の楽器を足すという積上げ式の作曲方法を用いました。
イメージが最初から全部決まっていたのもあり、作業はかなりサクサク進みましたね。

歌詞については死生観が付きまとうため、今の人生経験で書いていいものか悩みました。
でもどうせ誰もが明日生きてるかもわからん人生だし(今が健康体だとしても)、これが遺書代わりになるならそれも良しと思い書いてしまいました。

遺される側からしたらたまったもんじゃないけど、死にゆく側にとっては生きた軌跡を幸せと呼べることもある…と言っていますが、現実はわかりません。
一緒にいられるならそれが一番いいに決まってるし、死ぬのは怖いよ。

作曲時期が近かったのも影響して、後述の『祝祭と緑閃光』とは色々対比がありそうです。

⑨ヴェノムパルサー

毒を隠しもしない。

別に毎日キレてるわけじゃないですが、何らかのフラストレーションは蓄積されるもので、それを吐き出すために生まれた曲です。
特定の誰かや何かに向けているわけではなく、ギャースカ喚いてるだけだと思ってください。

何気にコード進行と展開に注力していて、ひも解くと細かく面白いことやってるはずなんですけど、結局はダークな感じが表現できてりゃOKなので説明は割愛します。
かっこいい曲を作るのが苦手な割にはちゃんとかっこよく決まってて、評判も良かったですね。

『寒気がするから寄るなって言ってんだ』とか物騒な歌詞が散りばめられているのも魅力っちゃ魅力ですが、一番の魅力は曲名です。ポケモンの必殺技みたいな名前。中二病全開。

人に歌ってほしい曲ランキングTOP3に入ります。誰か歌ってみてくれー。

⑩祝祭と緑閃光

今年一番綺麗な絵が描けた。

詳しい解説はこちらの記事で書いてるので、簡単に。

mikiちゃんのお誕生日コンピであるコス★ミキに寄稿した一曲。
2022年を締めくくるに相応しいものができました。作ったの9月だけど。
『最上のハッピーエンド』と同時期に作ったのでそこの対比も楽しめるかもしれません。

もしかしたら彗星より見れる可能性が低い現象ですが、一度でいいから緑閃光を見てみたいものです。

宣伝とまとめ

①~⑧はアルバムにまとめてリリースしました。サブスクで聴けます。

⑨のヴェノムパルサーはアルバム配信手続き後に作っているので入ってません。ごめんね。
(どちらにせよ、曲の雰囲気的にも収録は見送った可能性が高いです)

⑩はこちらで無料DLできます。

一人で趣味でやってる以上プレッシャーも少ないし、そのおかげでコンスタントに曲を発信できたと思います。それか単に手が空くと次の新曲に頭が向かってやめられないだけかも。

去年の春にボカロを始めてからここまでで30曲くらい作ったのにまだまだ飽きる気配もなく、もはや生活の一部と化しています。

それから、来年は新たなフェーズとして作曲環境を変えて活動します。
既にPCの新たなツールで曲作りを始めていますがこれが本当に面白い。iPadはmikiちゃんの歌入れとイラスト制作だけになるかな。

あとは何らかの企画にまた参加したり、誰かに歌って貰う曲を作ったりできたらいいなと。曲提供や歌うたいの誰かとコラボとか、縁と機会があれば面白そうだからやってみたい。


それでは、今後とも火杓の音楽をよろしくお願いいたします。

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