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パンとブドウジュース


私の実家は
クリスチャンホームで
両親は熱心ではなかったけど
クリスチャンだった。

終戦後、クリスチャンになったらしい。

私も、
何となく日曜学校に
通っていて
聖書を読んでいた。

毎月の第一日曜日は
特別な礼拝があって
その日だけは
子供の私は
大人に混ざって
参加してた。

特別な理由は
パンとブドウジュースが
食べられるから。


銀のお盆に小さく正方形に切った白いパンと
小さいガラス杯に少量入った
赤いブドウジュースを
感謝を込めて祈りながら。

まあ、
食べるのが楽しみだった。


別に、私の参加は
特別じゃなく
その日
日曜学校に来ていた子供なら
参加はできた。

日曜学校は
大人の礼拝時間の前に終わり
みんな帰ってしまうので
子供は残っていない事が多い。

だから自分だけ参加になってしまう。

パンと
ブドウジュースは

聖餐式の
「パンとブドウ酒」を
模っていて
大切な儀式なんだけど

子供の私には
よく分かってなかった。

ちょっと食欲の充しと
大人に混じって参加できる
一体感が嬉しかった。

とくに熱心ではなかったけど
日常の中で過ごしていた風景。
心の奥に、いつもある。

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