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秋の香り、キンモクセイについてのあれこれ

暑い暑いと思っていたら、あっという間に秋。いつの間にかセミが鳴かなくなり、夜は虫の声が聞こえてきて、ゆっくり眠れるようになりました。

朝のジョギング中にも、キンモクセイの甘い香りがどこからともなくやってきて、秋を感じさせてくれます。

ジョギングをはじめて、健康上の色々な良いことを実感していますが、花や木の香をかいだり・見たり、太陽の光を感じて、季節を実感出来るようになった事も良かった事の一つです。

さて、このインパクトのあるキンモクセイの香りはアロマテラピーでも使われます。キンモクセイの学名はOsmanthus fragransといい、エッセンシャルオイルとしては「オスマントゥス」という名前で販売されています。「Osmanthus」はギリシャ語で「香り高い花」という意味だそうなので、やはり香りのインパクトが強かったという事でしょうね。

キンモクセイ(オスマントゥス)の精油には不安や緊張、イライラを鎮めるリラックス効果があり、抗うつ、神経強壮、鎮静作用が期待できます。また抗炎症作用もあり、胃痛や胃炎、関節炎にも良いようです。それに加えて、「オレキシン」という血糖値が下がった時に出る(お腹が空いたり、甘いものが欲しくなる)ホルモンの分泌を抑制するので、ダイエット効果も期待できる!ということです。思ったより、色々な作用が期待出来て、すごい精油ではないですか!

でも、残念ながらアロマトリートメントではブレンドには使われない香りなんです。この精油は溶剤抽出法といって、ヘキサンなどの有機溶剤に溶かして香りを抽出します。多くの精油は水蒸気蒸留法で抽出されるのですが、熱を加えて行う方法なので、熱で変質しやすい植物はこれ以外の方法で抽出することになります。キンモクセイは熱には弱い香り、つまり繊細なんですね。バラやジャスミンなども溶剤抽出法で採られる香りです。どれもとっても良い香りですが、溶剤成分が精油に残っている可能性を考えて、直接皮膚に触れる方法ではなく、芳香浴などでの使用するのがおすすめです。

バラに関しては、溶剤抽出法でとったものをローズAbs.(アブソリュート)、ダマスクローズから水蒸気蒸留法で採ったものをローズ・オットーと区別しています。直接お肌に触れるトリートメントでは、ローズ・オットーを使いますが、芳香浴ではより濃厚でシャープな香りが楽しめるローズAbs.を使うなど、使用目的によって使い分けています。

また、キンモクセイは桂花茶として飲むことも出来ます。お茶も気の巡りを良くして、イライラやストレス解消への効果が期待出来ますし、身体を温める性質があるので、お腹を温めて寒さを散らす「温中散寒」という効果も期待できます。桂花茶は緑茶などとブレンドして飲まれることもありますが、キンモクセイのお花だけのお茶なら、ノンカフェインですから、寝る前にお茶で香りを楽しんで、体も温めるには良いですね。香りのダイエット効果も期待して、この秋はキンモクセイを色々な方法で楽しんでみたいと思います。

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