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「名言との対話」6月20日。長谷川五郎「囲碁半年、将棋3か月、麻雀2週間、オセロ5分」

長谷川 五郎(はせがわ ごろう、1932年10月19日 - 2016年6月20日)は、茨城県水戸市出身のボードゲーム研究家、ボードゲーム開発者。

オセロのパッケージを開発したことで有名な人物である。オセロ以外にも、グランドオセロ(100路の盤、100個の石)、88オセロ、ソクラテス(宇宙界と地上界)、ミラクルファイブ、セルゴ、大碁(だいご)といったボードゲームも開発しており、日本オセロ連盟会長をつとめた。オセロ名誉十段。

オセロは旧制水戸中学時代に長谷川が始めたゲームだ。長谷川の父・四郎がオセロと命名した。シェークスピアの劇「オセロ」は、美しい白人の妻・デズデモーナを持つ黒人将軍オセロが緑の平原で勇敢に戦う物語だ。この物語から、盤面は緑、白石と黒石となった。

長谷川五郎茨城大学卒業後、製薬会社に就職し、MRという営業職に就き、その人間関係の中で、紹介されたゲームメーカのツクダと1973年に破格の10年契約を結んでいる。このオセロには、私も一時はまったこともある。

2005年に刊行された長谷川五郎日本オセロ連盟会長)の『オセロ百人物語ーオセロ史を飾った名選手たち』を興味深く読んだ。以下、面白かったところから。

ゲーム界のエスペラント語。勝負時間は10数分。家族の対話にいい。。頭を使う、手と指を使う、人と対話するからリハビリにいい。盲人用のオセロも開発されている。子どもも楽しめる大人のゲーム。ゲームの王様。誰でも打てる、誰とでも打てる、打てば打つほど面白くなる。日本では、ファンの数将棋1500万人、囲碁1000万人、チェス500万人といわれきたが、2005年現在で、オセロは2500万人でトップとなっている。

現在では6000万人という数字がある。1977年から世界オセロ選手権が毎年開かれている。2015年までで38回開催。日本人が29回チャンピオンになっている。

長谷川五郎は、オセロが国民的商品となるなか、製薬会社を定年まで勤め上げた二刀流の人である。理由は「オセロは病院から始まりました。病院では医師や患者さんから人生を学びましたから」だった。この点も素晴らしい。

「家族や誰かと打つのがいい。おじいさんと孫娘が話しながら打てるんですよ」とも語っている。水戸偕楽園には命名者の父・長谷川四郎が題字を書いている「オセロの鐘」がある。

A minute to lean,a lifetime to master.という言葉がある。「囲碁半年、将棋3か月、麻雀2週間、オセロ5分」ともいうように、ルールを覚える時間が極めて短く、すぐに始められる。そして一生楽しめる。中学時代に牛乳瓶のふたを使って試したアイデアがゲームとなって、日本でも数千万人、世界では数億人という人たちが楽しんでいるゲームを育てた。この人は「オセロの父」だ。

オセロ百人物語 オセロ史を飾った名選手たち

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