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「名言との対話」1月24日。野際陽子「いつも笑っていなさい」

野際 陽子(のぎわ ようこ、1936年1月24日 - 2017年6月13日)は、女優・アナウンサー・司会者・歌手・ナレーター・声優。

立教大学文学部英米文学科卒業。長嶋茂雄、杉浦忠と同期の大学時代は初代ミス立教に選ばれた。学費免除の特待生だった。1958年に千倍の倍率を突破して第一期女性アナウンサーとしてNHKに入局。1962年3月にNHK退職。1966年2月にかねてから念願であったパリへ留学。ソルボンヌ大学で古典仏文学の授業を受ける。帰国後、女優に転身しし、派手なアクションと最先端のファッションで注目を集めた。

1968年にテレビドラマ『キイハンター』がスタートし、5年間放送され視聴率30%以上を記録するなど一世を風靡した。主題歌「非情のライセンス」を歌った。1972年には共演の千葉真一と婚約、翌年結婚。38歳11か月で初産。1994年、 娘の女優デビューが決まったことをきっかけにアメリカに拠点を移したかった千葉真一と離婚する。子育てが一段落した後に出演したドラマ「ずっとあなたが好きだった」では息子を溺愛する母親を熱演、ドラマは社会現象とも言える大ヒットとなり、以後、気が強く存在感のある母親役で数多くのテレビドラマや、映画にも13本出演した。「徹子の部屋」(テレビ朝日)には、20回以上も出演している。

テレビ朝日系の昼ドラマ「やすらぎの郷」に出演中に亡くなった。「多くの人の時間を奪うようなことをしたくない」という遺志のとおり、葬儀や告別式は密葬、さらにお別れ会もなかった。

「私は“面白おかしくて、クスクス笑えるものを書きたい”という気持ちがあるんです」(エッセー『70からはやけっぱち』を出版の際の発言)。 「自分の顔は人のためにある。見られるためにある」「 どんな役でも一生懸命演じていれば、誰かが見ていてくださるもの」。

娘が書いた『母、野際陽子 81年のシナリオ』(朝日新聞出版)よれば、「健康法と美容法おたく」だった。しかし娘には体の不調をちょっちゅう訴えていたそうだ。五十肩、更年期障害、自律神経失調症、胃潰瘍、膵炎、肺腺ガン、、、。

娘の女優・真瀬樹里が2017年秋から年末にかけて、『トットちゃん!』で、22歳あたりから50代までの野際陽子役を演じている。その樹里に対し、「いつも笑っていなさい」は、幼少期から思春期までずっと言い続けた。そして不機嫌、ふてくされ、悩む、落ち込む、「そういう顔をしているうちに、本当にそういう顔になっちゃうのよ」と付け加えた。名前のとおりの性格になり、そのとおりの人生を送った。法名は「慈優院釈尼美陽」。

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