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テクニカルサポートに不満があります!

ベンダのテクニカルサポートはSaaSベンダーに必須のサービスで、多くのお客様がSaaSベンダーのテクニカルサポート窓口とやり取りされているかと思います。

SaaSベンダーによっては、日本市場に参入してきたばかりで、日本語を話すテクニカルサポート担当者がおらず、言語は英語のみで対応しているベンダーも多いかと思います。

現在私が所属しているSaaSベンダーは、紆余曲折あり現在は日本語を話すスタッフは私のみ、かつ私はテクニカルサポート担当ではないため、テクニカルサポートの言語は英語のみとなっています。


先日、パートナー様とのミーティングにて、"xx(私の所属先)さんのテクニカルサポートに不満があります!"といったご意見を頂きました。

私は、日々このパートナー様とテクニカルサポートのやり取りを横目で見ていて、何となく状況は把握していたため、ネガティブなご意見を予想していました。

パートナー様のご意見は、"こっちが聞いていることに対してトンチンカンな回答が返ってくる"や、"聞いていることはSaaSの仕様のことで難しい話ではない、でも何故そんなに時間がかかるのか?"といった内容が主でした。

後日、改めてテクニカルサポートとのやり取りをSalesforceで詳細に確認してみました。質問の内容を読んでみる・もう一回読んでみる・もう一回読んでみる。。。何度読んでも意味不明です。。。

詳細な内容は記載できませんが、抽象化して表現すると概ね以下の通りです。

"We're seen the error messages on the log file xxxx, do you know that the logs mean? Why we can see the logs a lot? Is it a bug? Please answer my question immediately."

日本語に訳すと以下の通りかもしれません。

"ログファイルに大量のエラーメッセージが出力されています。これらのログは何ですか? これはバグですか? 質問に可及的速やかに答えて下さい。"


この類の質問の意図を正確に理解することは不可能です。ましてや日本語を話さない担当者にとってはなおさらかと。

何故、パートナー様は不満を持っているのでしょうか? 原因の1つにハイコンテキスト文化があるかもしれません。これは今回のパートナー様特有の問題ではなく、日本人一般に当てはまる問題かもしれません。

日本人は、その場の空気を重視する文化に慣れているためか、相手に質問する際は、自分が何を何故探していてるかを事細かに記載することはなく、"オレの考えていることわかるよね?”といった暗黙の了解のもとにコミュニケーションを進める傾向があるようです。

今回のパートナー様の不満は、ハイコンテキスト文化が生み出したのではないかと思っています。


テクニカルサポートに質問を起票する際は、ハイコンテキスト文化は無視して、事細かに質問を記載すべきですね。例えばこんな感じかな。

I and some team members have been working on xxxx so that we can achieve xxxx for the last some weeks intensively, and still been struggling to do due to some technical difficulties. If I try to dig the error logs attached, I can see xxxx on the logs, and assuming those are xxxx as xxxx. I would like your team to dig the logs and provide us possible causes and workaround of which. Should you need further information or telemetries, please let me know - will follow up accordingly.


生成AIのような、新たな知能と共存することが当たり前になった昨今、自国だけで通用するような文化を前提としてコミュニケーションを取っていては、あっという間に社会から取り残されてしまうかもしれません。

自分の常識は他人にとっては非常識の場合もありますね。



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