見出し画像

Say It Loud & I’m Proud! 〜 ぼくはパンセク

(5 min read)

性自認はおっさんで間違いないけれど、性指向、つまり好きになったり性的欲求がわいたりするのに相手の性別がいっさい関係ないというパン・セクシャルなぼく。異性じゃないと…ってみんな言うのを信じられない思いで人生をすごしてきましたが、パンセクであることはプロフィール欄に二年ほど前から明記してあるので、ごらんになったかたも多いかと思います。

いはゆるセクシャル・マイノリティの一員なわけですが、セクマイはここ日本で法的に保護されておらず、異性となら結婚したりパートナーシップを結ぶのに障壁はありませんが、こと(戸籍上の)同性といっしょに…となると(いまのところは)ムリ。

このことについて声をあげるひとが現状でも少なくて、歌手、音楽家など有名人となると日本ではいまだ皆無。それにゲイ、レズビアン、トランスなら当事者がちょっと登場するようになっているものの、やはり激しく差別されているし、ましてやLGBTのどの枠にもあてはまらないパンセクだなんてカム・アウトしておおやけで活動している人物はゼロじゃないですか。

だから、きょうあたらめてはっきり言うことにしました。影響力なんかなにもないただの一般人ですけど。ぼくはパンセク。そしてこのことを誇りにも思っています。といってもですね、パンセクは異性に向かうことも多いため、ふだん周囲にヘンだともなんとも思われていないでしょうし、自身のセクシュアリティで生活上とても困るといった経験は少ないのかもしれません。

こどものころから同性に性欲求がわくことも多かったし、成人してからは実際に関係を交わすことだってなんどもあったため、自分はゲイなのかと思っていた時期もありました。しかし女性も好きになるし性愛への抵抗もなくむしろ積極的で、結婚も一度したことあって、日本で結婚というと異性間に限定されてしまうわけですが、現状では。

ここをですね、できるだけ早くすべての性自認と性指向へ解放してほしい、法的な整備をしてほしいという気持ちがとっても強くあります。もちろんぼく自身は年齢的なことと性格・人間性ゆえに、もはやだれかと、戸籍上の性別関係なく、もう一度結婚にいたるなんて可能性はまったくないと思います。ひとりで生きていきますから、法整備されなくても個人的には困りませんけど。

じゃあなぜ声高に叫ぶのかというと、法整備がちゃんとなされれば、その結果として社会における偏見や差別が軽減されるだろう、セクマイとしての自分も他人も多少なりとも生きやすくなるんじゃないか、それを目指したいということです。妙な目で見るひとはやっぱり残りますけど、社会制度上後ろめたいとか指をさされるとかはなくなるし、保険や医療や住居や遺産相続などで理不尽な思いをして困ることもなくなります。

選択的夫婦別姓制度も早く実現してほしいんですけど、同性婚ですね、きょう強調したいのは。先進国G7のなかでこの法制度がないのは実は日本だけですから。恥ずかしいことですよ。そして同性婚の法整備をしても、マジョリティの異性愛者が困ることなんてなにもありませんから。ただひたすら現状ではやるせない気分になっている人間を救うことになるだけ、ただそれだけなんで。

時間も予算もかからないし、考えひとつですぐできることだし、実現してもだれひとり困るひとがいないのに、なぜ法案が通らないのか、なぜ裁判で同性婚を認めない役所の判断は合憲との判決がでるのか、ちっとも理解できないです。同性婚を法的に正式導入したどの国もいまだ困っていないし、滅びてもおらず、それまでどおりの日常が淡々と続くだけなんですから。

同性婚にフォーカスしましたが、ぼく自身は異性でも同性でも何性でも関係なく恋愛性愛対象になるというパンセクなんであれですけど、ただそんな人間でも多少は生きやすく他者とコミュニケーションしやすく、社会で理解されやすくなり、むやみに隠す必要もなくなって、笑顔で話題にしやすいようになっていく、そのための最短の道が同性婚の法的実現だということです。

早く本当の意味での「法の下の平等」が実現する日が来ますように。

(written 2022.8.22)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?