見出し画像

これって女子力?

(5 min read)

「女子力あるね」とか「私より女子力高い」というようなことを女性から言われることがときどきあるんですが、特にネイル関連かなソーシャルにできあがりの様子を投稿するとですね、言われます。

ネイルだけでなく髪でも肌でも料理でも家事全般でもコーヒー&ケーキでもファッションでも、たしかにぼくは一般に女子力があるとされるたぐいのことが好きで、得意かも。そういうのをいつもInstagramに上げているし。

女子力があるというのは、もちろんほめてくれているわけです。こっちがわ、仲間の一員だとして認めてくれているということ。素直にありがたがって喜んでいればいいことであって、なにも言葉尻をとらえてどうこう言わなくていいんですけど、こうしたたぐいのことを「女子」力だと(無意識裡にでも)思ってしまう発想にはやや違和感がないわけでもなく。

性別関係なくキレイでありたいと願い実行するのはおかしなことじゃないし、女性の特権というわけでもありません。現にネイリストさんのお話では近年サロンに男性客が(若年層で)微増しつつあるということで、見た目のおしゃれに気を遣うのは同じですよね。

旧来的な世間のジョーシキでは、洗顔後やアフター・バスでスキン・ケア(化粧水+乳液+クリーム)をつけたりなんてのは男はやらないんだ、やっていたら「おまえなにやってんねん!?」と言われることもあったりとかするらしく。たしかにぼくは母親にそう言われていました。

もちろん常用している花王Curélのスキン・ケア製品は、ドラッグストアで女性向けのメイク用品を扱うコスメ・コーナーにしか置かれていないです。かなりな乾燥敏感肌だからそれ向けにチューンナップされているキュレルを愛用しているわけですが、男性客の多くは足を向けにくいと感じるばあいがひょっとしたらあるかも。階が分かれていたりするし。

唇も乾燥しやすいからリップ・クリームは年中欠かせず(じゃないとヒビ割れて出血する)、その際ちょっと遊び心を出して色付きのを使って血色よく見せたりするのはアリかなって、そう思うんです。でも大州では店員さんに不審がられたことがあります。

眉メイク・コスメだって使うし、顔のヒゲは十数年前に永久脱毛しちゃっていてツルツルだし、ネイルのおしゃれをはじめてからはまだ一年ちょいしか経っていませんけど、ぼくの人生の必然的な流れのなかにある行為だと思いますね。

そういうのをなんでもレッテル貼りたがりの一部メディアは「美容男子」と呼ぶわけですが、そんなこと言ったらねえ、じゃあ床屋通いだって、カッコいい服を着てオシャレにキメるのだって、美容指向でしょうが〜っ。

この手のおしゃれごとは年齢性別不問の普遍的なことだというのがぼくの意識の根っこの根にあるんですけど、世間一般の男性もそうだけどむしろ女性のなかに「男がこれをやるとめずらしい」「女子力のある男性だ」と考えてしまう発想が残っている気がします。

この手のみだしなみに気を遣う男性は、たぶん女性になりたいとかトランスしたいとかいう気持ちでやっているんじゃありません。女性化して男性にモテたいなんて思っていないですもん。むしろネイルなんかしていると多くの男性から違和感を表明されるだけ。

そして、この手のおしゃれ(や料理など)で女子力云々をいうのは一定世代より上の女性にも多いような気が経験上しています。若い女性からは一度もそう言われたためしがありませんからね。ただひたすら「ネイルかわいいですね」と話かけられるだけで。こないだ松山市内の猫カフェ店内でもそうでしたし。

(written 2022.12.31)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?