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リモートワーク対策、手当 (dotD, incの例)

コロナウイルスの最前線で戦っている医療従事者の皆様に心から感謝する毎日ですが、それ以外の産業に従事する我々はこの不可逆の変化に対応するために以下の対応を取ります。まだ具体的な施策はこれからという企業様や部門の皆様の参考になればと思います。もっと細かい情報は個別連絡していただければ成功談、失敗談お話できますのでFbメッセンジャーでお問い合わせくださいませ。

本方針は2020年5月1日時点の施策ですので、刻一刻と変化する状況を考慮して対策も変えていくつもりです。

まず、前提条件

本対策案は弊社が独自で考えたアクションですので、正式な情報は首相官邸、厚生労働省の発表を御覧ください。

さて、今回のコロナウイルスの収束シナリオを我々なりに調べて予測してみたところ2つのシナリオが有力だと想定しました。専門家ではないので、できるだけ一次情報(世界中のサイトを漁りまくりました)に近い情報を集約してシンプルに考えました。

1. 有効な薬が見つかる
既存薬、既存薬の組み合わせ、新薬の3つのパターンがあるそうですが、どれも18ヶ月以上の時間がかかる可能性が高いようです。

2. 集団免疫
全人口74億人の60%(?)の人間が今回のウイルスにかかると集団免疫化して、現在の世界の混乱は落ち着くというシナリオです。これも12ヶ月以内にその状態になることはまだ分からない状況のようです。

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このような不確かな状況ですので、以前のようになんの気兼ねもせずオフィスに行って仕事ができる状態が作れるのは12ヶ月以上先になってくることと仮定しました。もちろん非常事態宣言が解除されて、気をつけることを前提に街に出れるようになる可能性はありますが、コロナ前と全く同じ状態に戻る可能性は相当低いと思っています。よって色々手を打っていきます。(あくまでも素人の考えですので、大本営発表の政府や専門機関の発表に合わせて適宜変更はしていきます)

A. リモートワークを標準的な作業環境にする
B.  オフィス縮小。広い会議室で場所を離して打ち合わせ、終了後帰宅する
C. イベント・セミナーはオンラインイベント(Zoom、Youtube Live)
D.  営業(販売・提案)活動はほぼすべてを電話とオンラインで完結させる
E.  捺印作業を極端に削減することとする。お客様には電子サインを提案
F.  オンラインでの働き方に慣れていない企業のお客様には徹底的にオンラインワークについてのご相談に無料で乗る。社内手続きやITや購買部門の関係で難しい場合によっては弊社環境内に新しいインスタンスを立ち上げ貸与する
G. 自社サービスの開発は絶対に止めない。プロトタイプし続ける
H.  人事採用はできるだけオンラインで。最終面談だけF2Fで。

A. リモートワークを標準的な作業環境にする

我々IT関連のビジネスをやってきた人間にとっては電話会議、テレビ会議はもう20年も前から一般的なものでしたので、ハードルはほぼゼロです。しかしながらすべての業務の基本になってしまうとかなり厳しいのでちょっと工夫を凝らすことにします。

今までの面と向かって話ができていたので、表情や言い方で色々わかっていたのですが、それもなかなか厳しい現状ですので工夫していきたいと思います。

ハード面:

ホームオフィス環境整備特別手当5万円
リモートワークするための机、椅子、デバイス類、その他必要機器の購入のためにリモートワーク特別手当を一旦『5万円』全社員に支給してみます。

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普通の住居の家具は仕事をすることに最適化されていないので、正直かなり疲れたりネットの回線が遅かったり、不安定だったり思わぬ邪魔(?)が入ったりします。仕事をする上での電気代も大きな金額ではないのかもしれませんが個人に負担を強いなくてはなりません。

ですので、最適な金額はわかりませんがプロトタイプ的に一旦5万円の特別経費を全社員の皆さんに適用します。

ただ、それぞれ机や椅子もこだわりがあることもあります。アーロンチェアを買うと15万円以上したりもしますし、良いヘッドセットは5万円以上しますので様子を見て追加支給も考えて行きたと思います。経費として支給するため何を買ってもOKにします。ヨガマットでも、バランスボールでも椅子と言い張れて、仕事で使うと言うことであればOKにしています。

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弊社メンバーのコメントは
・昇降式の机を買ったので、その一部として使う
・ネット回線の改善
・iPad Proを買いたい
・耳が痛くならないようにヘッドホンを買いたい
・Zoomの打ち合わせ用に「リングライト(女優ライト)」を買いたい
・今は追加で買いたいものはないが、必要に応じて考える

とのことです。小さな事ではありますが、労働生産性を考える上では小さな不満の蓄積がやがて大きなモチベーションの低下につながってくる可能性がありそうなので、必要なものはどんどん提供していければと思っています。

オフィス環境の再定義
オフィス環境の再定義についてですが、dotDは人数が急激に増えている会社ですのでWeworkの渋谷を借りて毎月のように施設内で引っ越しをしていました。それが功を奏してフレキシブルな対応ができそうです。オフィスとしてのスペースを極限まで削減。その代わり会議室スペースを社員が必要に応じて大きな場所を自由に借りれるようにします。オフィスに行くときは2メートル以上の距離を空けて座る。

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それ以外にも長期化やリモートワークで5万円では収まらないようなデバイス類が大量に必要になるケースもありますので、それは都度対応で小野田承認で経費で購入しましょうとしています。

ソフト面:
Slack、Asana、Notion、GSuite/O365、Miro、Figma、github、F-Chair、ビデオ通話ツール(Zoom、Google Hangout、Teams、Skype Business)などをメインのコミュニケーションツールとして使っていますが、これまでのオフライン作業以上の生産性を作り上げるためにこれまでのようにオフラインの会話の補助ツールという位置づけだけではなく、やはり工夫が必要です。

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ちなみに
Slack:社内外のやり取りの標準ツール。DM禁止、とにかくすぐに反応。
Asana:Slackでは流れてしまいやすいのでタスクとして取っておく
Notion:定型化できる文書類はすべてこちらにまとめる
GSuite/O365:最初から共有して、外部含めて同時に作業ができるようにします。
Miro:ワークショップをたくさんやるので、オンラインワークショップ用ツール
Figma:ワイヤーフレームやデザイン情報はこれを使って共同作業を常にやっています。今の所最強のツールとのこと。
github:ソースコード管理のド定番
F-Chair:業務委託エンジニアさんの作業時間管理に使っています。サボっているかどうかを監視するというよりも、エビデンスを残すために使っています
ビデオ通話ツール:自社だけでなく相手もいることですので相手に合わせて何でも使えるようにしています。Skype BusinessはようやくTeamsに移行していただいたところが増えてきてありがたい限りです。

リモートワークは心理的安全性が重要
とりあえず、Slackはスタンプで良いので即答する。Zoomではうなずくだけでも、ジェスチャーで丸とするだけでも良いので必ず反応する。Asanaでも、コメントをとりあえず残す。最悪「後で見ます!」でもOKです。バーチャルなコミュニケーションだからこそ心理的安全性を正しく保ちたいです。承認されている、受け入れられている、Inner Circle感があるという状況を必ず作り続けたいので、できるだけ何でもみんな反応するようにするように役職者を中心に徐々に広げていく感じにしたいと思っています。

これまであまり使っていなくて、リモートワークになって活躍の場が大いに増えたのがMiroです。これはディスカッションツールとして今の所大満足です。まだ、全社導入ではなくお試しですが、「とりあえず相談しましょう」というときにはMiroとZoomの組み合わせで書きながらまとめながら話を進めるとF2Fよりも生産性が高いときも多いです。Muralと比べましたが、Miroの方が社内ファンが多かったのでdotDはMiro派です。

C. イベント・セミナーはオンラインイベント(Zoom、Youtube Live、Youtube)

オフラインで企画していたイベントはすべてオンライン化していきます。

小規模イベント:
Zoomでクローズドなインタラクティブなイベント・セミナーを開催します。Zoomはクライアントをインストールしないといけないのと全員強制ミュートにしないといけないのでちょっとハードルが高くなります。ただし、オーディエンスが100名くらいがギリギリなのでコンテンツと訴求ポイントは難しいものがありますね。

小規模セミナー:
一方的に話すだけのものはYoutube Liveで対応していきたいと思っています。ただし、カメラの前でセミナーをするのはまだやってはいないですが、オーディエンスの顔が見えないのでこれから手探りです。

ストックできるコンテンツ;
溜めておけるコンテンツはできるだけYoutubeにストック続けて自社ペットテックプラットフォームサービスのOwned Media化していきたいと思っています。

D. 営業(販売・提案)活動はほぼすべてを電話とオンラインで完結させる

当面、F2Fでの営業活動は原則自粛していますので、企業のお客様からへの営業活動は既存顧客、新規オンライン・口コミからの引き合いを元にZoom、Teamsで実施しています。

正直、これは相手の顔色が分かりづらいのでまだまだ営業生産性を上げるには至っていません。ここのプロセス化をしっかりできるようになるとそれなりの金額のお仕事もオンラインのみで営業ができるようになればと思っています。

弊社のコーポレートWebはとりあえず暫定で作ったランディングページのままになっているので、そこの改善は大至急しないといけないです。まだ手つかず。。。

E. 捺印作業を極端に削減することとする。お客様には電子サインを提案

社内と外注先
我々の社内での手続きごとはすべて電子サインで完結しています。我々からお仕事をお願いする相手のほとんどすべて電子サインで対応いただいています。人材サービス系の企業とお役所はまだまだかなり厳しいですね。。。

顧客との契約
また、お客様も見積書、請求書はほぼPDFのみで対応ができるようにようやくなりました。現場で対応してくださる方と一緒になって上申し続けることがやはり重要ですね。みんな電子サインの方がラクなのは分かっているのですが、変えると面倒なのでやっていないだけですから。

F. オンラインでの働き方に慣れていない企業のお客様には徹底的にオンラインワークについてのご相談に無料で乗る。社内手続きやITや購買部門の関係で難しい場合によっては弊社環境内に新しいインスタンスを立ち上げ貸与する

やはり、製造業、流通業の中にはテレカン中心の働き方に抵抗のある企業さんもまだまだ多いのが実状です。しかしながら、それしか手がないのでこちらから色々なツールをご覧いただきながら実際の働き方の提案をしています。我々はそれらのツールを売っているわけではなく、無駄を省きたいのでSlackやZoomの便利な使い方をどんどん見ていただいて使っていただく。

手続き的に厳しければ、プロジェクトメンバーを弊社のアカウントに追加して使っていただく。(一応サービス規約上、問題ないものだけ)

G. 自社サービスの開発はやり続ける

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我々はコロナで先行きが不透明だからと言って新サービスの開発は止めません。30人以下と会社自身が小さいため方針変更が容易、承認プロセスも単純かつ、失敗大歓迎の文化ですのでこの時期意思決定が何もできない状態の会社もあると聞きますが、我々は少しずつでも前に進んでいこうと思っています。

1. with コロナ時代のサービスはもう間に合わないかもしれないが、やることはきっと無駄ではないはず
2. Afterコロナ時代のサービスは『New Normal』などとも言われていますが、今から始めないと時代についていけなくなる。dotDではこんな時代だからこその新しいサービスを海外と一緒に始めようとしています。
3. ユーザーインタビューはオンラインでもできることは十分にありました。C向けのサービスでこの1.5ヶ月でオンラインアンケート、オンライン1on1サーベイを合計10回以上行い、400人以上のご意見を集めることができました。クラウドワークスを使えば、ターゲットとしたいアンケートの相手と1時間2000円以内でみっちりヒアリングさせていただくことができます。
4. ペルソナ決め、カスタマージャーニー、リーンキャンバス、ブランド・アイデンティティなどのワークショップはすべてMiroとMuralで問題なく実施することができました。まとめを考えるとこっちのほうが良いかもしれません。
5. ソフトウェア開発はもちろんオンラインベースのコミュニケーションでできますので、WeeklyでSprintをこれから回していきます。

Beforeコロナのつもりのままでサービス開発を続ける意味はあまり感じていませんが、Afterコロナを意識してのサービス開発は問題なく進めることができそうです。

過去を懐かしんでも仕方ないので、こんな時代だからこその前の見方を模索していっています。人生まさにプロトタイピングですね。

H. 人事採用

最後に人事採用ですが、やはり面接はオンラインでも問題なくできますし、人となりも分かります。委託期間が決まっている業務委託さんであればあまり気にはならないのですが、正社員雇用の場合には一度は顔を見ておかないとなかなかオファーレターには踏み切れないのが、やはり私も古い人間なんだと思います。

リモートワークは通勤というスイッチオンオフがないので、結果的にずっと仕事をしてしまっているという危険な環境なので、オフとのバランスを考えていかないといけないですね。

2020年5月時点の状況ではありますが、共有させていただきます。もしかしたら状況が悪化して対策が変わる可能性も十分にありますので、ご質問等あれば、個別にFBメッセンジャーでご連絡いただければと。

dotD,  inc
小野田

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