見出し画像

研究室で成長して卒業するために守ってほしい10のこと

同じだけ話を聞き、本を読み、実験をし、文章を書いたとしても、卒業までにどれだけ成長できるかは人それぞれです。成長の度合いを決めるのは、積極的に学び取ろうとする姿勢と継続的な挑戦です。そのために重要な10のポイントを紹介します。

この記事は、研究室に配属されたばかりの学生さんに、2016年頃に配布していた下の資料の内容の転載です。

2016頃の学生さんへの配布資料

守ってほしい10のこと

①自分の能力を知ろう

自分の能力を把握していなければ、何を学び取り、何に挑戦すべきかをうまく決めることはできません。在学中には様々な人から素直なコメントをもらう機会があります。そこから自分に足りないところや優れたところを見出しましょう。教員は学生さんをよくみているので、直接聞いてみてもよいでしょう。

②何でも学びの場にしよう

講演会や他の学生さんの発表練習への参加、また自分の発表や添削された文章の書きなおしなどの機会に「面倒だけどその場をなんとか乗り切ろう」という姿勢でいては、ただの徒労に終わります。その機会を通じて自分は何を得ようとするのか、自分自身で明確な目的を設定して臨みましょう。

③何でもメモをとろう

見たこと聞いたこと、そして感じ、思いついたことの全てが財産です。メモを取らなければ、その財産は片っ端から流れ落ちてしまいます。メモをうまく取れるようになれば、どんどん財産がたまっていきます。常にノートをとり、その中で特に大事な情報は別途電子メモなどに整理していくような取り組みが効果的です。

④常にプラスαのチャレンジをしよう

他の人がこうしてるからこの程度でいいやとか、この指示だけ守れば十分だろう、という姿勢では、学びとれる経験値はわずかです。常に前例を上まわろうとする挑戦と、指示を守りつつ、自分で独自に設定したさらなる目標を達成する挑戦をしましょう。

⑤常に要約しよう

話を聞いたり見たりしたとき、また自分で話をするときなどにはより短く表現する癖をつけましょう。「長い講演だったけど結局要約するとこれだけの話だったな」、あるいは「自分が結局今回伝えたいのはこれだけだな」、など。要約力は様々な場面で役立ちます。

⑥「だから?」と「なんで?」を常に考えよう

何かを見たり聞いたりした場合には、「だったら、次にどうなるのか?何が言えるのか?」という発展的な思考と、「それはなぜなのか?なぜそう言えるのか?」という根底に帰る思考を共に意識しましょう。「ふーんそうか」で終わると何も得られません。

⑦積極的に教えよう

自分が思ったこと、知ったこと、見つけたことは積極的に人に話しましょう。人にわかりやすく伝えようとすることで、自分で感じたことの理解がより深まるだけでなく、相手からの返事を聞いてそれに回答することで説明力のトレーニングにもなります。

⑧計画を立てて動き、誤差を把握しよう

何かをやる際には簡単でも計画を立てましょう。どの手順でどのくらいの時間が必要そうか、というものです。そして、実際に実行した場合に計画と実際のずれを確認しましょう。このずれを見ることによって、次回からはより正確な計画が立てられるようになります。

⑨文章を書いて添削してもらおう

文章の添削をうけることは、様々な基礎力の向上に役立ちます。主張への説得力の持たせ方、わかりやすくするための説明順、正確な表現方法、より短く表現する方法など、多くの技術を身につける機会です。文章をたくさん書きましょう。そしてたくさん添削を受けましょう。添削を受けたら、なぜそのように修正するのが効果的なのかをよく理解して身につけましょう。

⑩型を知って型にはめて捉えよう

話し方や文章の書き方、研究計画の立て方や研究の実施の仕方には、それぞれ歴史的に効果が確認されてきた複数の型があります。まずは1つの型を習得するところから始めて、他にどのような型があるのかを知り、それらを試していくようにしましょう。それらの型を使いこなせるようになってきたら、型を組み合わせたり、アレンジを加えていくなどの応用も可能になってくるでしょう。

おわりに

大切なことなので、Twitterでもつぶやいていました。

Twitterでも研究攻略に関する記事を発信しています。ぜひフォローをお願いいたします。Twitterはこちら

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?