見出し画像

Little Glee Monster『WONDER LOVER』に感じた「見せる音楽」への転換

NHKうたコンに出場したリトグリの『WONDER LOVER』を拝見しました。
リトグリの歌は、今年1月に大阪での新しいメンバーによるお披露目ライブのようなものを拝見して以来です。
その間、約半年。
大阪のライブでも今後の方向性についての転換を少し感じましたが、今回のこの歌を拝見して、完全にグループとしてのコンセプトを転換したんだな、ということを感じました。
そのことについて書きたいと思いますが、内容的に少し辛口になると思いますので、盲目的、溺愛的ファンの方にはオススメしません。数々のJ-POPアーティストを拝見してきて、リトグリというグループに対する期待値というものからの辛口批評として読んで下さる方にだけオススメします。

転換されたコンセプト

私がリトグリというグループの存在をしっかり認識したのは、2018年の『世界はあなたに笑いかけている』のコカコーラのCMソングでした。

と言っても、最初は聞き流してただけ、という誰もが耳にするCMソングの1つぐらいの感覚だったかもしれません。

ですが、その年の年末の音楽の特番で何度も彼女達の歌に接する機会を持ち、非常に高いテクニックとハーモニーのバランスの良さに興味を持ったのが、彼女達の他の楽曲も聴こうと思ったきっかけだったと思います。

彼女達の歌の印象は、何度も評論記事や連載記事に書いているように『多重立体構造のハーモニー』ということでした。

『立体的多重構造』という言葉は私が考え出した言葉ですが、彼女達のハーモニーを思い起こすとこれ以外の言葉が見つからないほど、バランスの取れた見事なハーモニーをしていたのです。

ここから先は

2,482字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?