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鏡のなかの言葉(定期購読)

映画監督松井久子が編集長となり、生き方、暮し、アート、映画、表現等について4人のプロが書くコラムと、映画づくり、ライティング、YOGA等のワークショップ、そして編集長がお勧めする…
1.映画監督松井久子と読者との双方向コミュニティに参加できる。2.ワークショップ(書くこと、映画を…
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松井久子のNoteマガジン「鏡のなかの言葉」

ごあいさつ桜が散り、紫陽花が咲くのを待つ間、樹々の葉はウイルスの脅威などなんのその季節のめぐり通りに耀いています。 そんな5月21日。特別な誕生日を迎えました。 あの人と逢いたい、でも逢えない…。 Stay Homeで、そんな淋しさのなかにいたとき、かつて映画をつくるたびに全国の皆さんと繋がっていた、あの懐かしい頃を思い出していました。 『折り梅』のときは約480人、『レオニー』のときは約4700人の人びとが  私の映画に関心を寄せてくださって、寄付を頂いたり前売りチケ

DIYで和室を断熱。暮らしを豊かにする自己満足の積み重ね【つくり手であること】

「あー、寒い寒い」 11月に入ったら朝から晩まで口から飛び出るこのフレーズ。この街に越して以来、築40余年の昭和家屋をお借りしている我が家ではもはや冬の風物詩となってきました。 最初の冬をなんとか乗り越えて、2回目の冬が来る時には夫が天井裏に断熱材を敷き詰め、感覚的にだいぶ変化がありました。ただ今もやっぱり空中は寒い。特に外気によって冷えまくる2階の和室は、真冬になると、氷の館の住人になった気持ちで朝を迎えていました。 とはいえ賃貸だし(DIYはしていいと言っていただいて

夏のトマトに、秋のきのこ。未来の自分を助けてくれるご自愛食【つくり手であること】

トマトが苦手な人には申し訳ないのですが、私にとってトマトは、何にしてもおいしくて幸せの味。ファストでジャンクなフードから、しっかり手間暇かけて作る料理まで、欠かせない食材です。 夏にたくさん食べたくて家庭菜園にも苗を植えますが、夏はおすそ分けいただくお野菜もトマトが多くなるし、さらにトマトは品種が多いので初めて見る品種に出会ったらお店でも買う。故にトマトを食べ続けるのが夏の風物詩です。(あと茄子ね) トマトがシーズンオフの時期はトマト缶が便利ですよね。すでにピューレにして

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ザ・夏。清涼感は庭のミントで味わう「モヒート」からはじまる【つくり手であること】

今年も想像通りの酷暑が来ました。毎日本当に蒸し暑いですね。体力も気力も集中力も負けそうになる日々です。 太陽エネルギーの凄まじさを実感する夏ですが、この陽に照らされても元気で水を飲み続けて成長する植物はすごいなぁ、と手入れが行き届かずに草ボーボーになった庭や畑を見ながら感心してしまうのでした。 そして少しでも、せめて間接的にでもいただこうと思うのか、私の細胞はトマトやきゅうりやナスといった野菜を求めているようで、ひたすら食べ続けております。 そんな中、今年の夏のお気に入り

ザワークラウトは広義的な意味での社会変革だと教わった 【つくり手であること】

今朝、とあるオンラインサロンにお呼びいただきました。生き方や暮らし方、家計のことなどをテーマに、今まさに生き方を変えようと動き出した方々の質問に答えたり、他のゲストの方の意見に感銘を受けたりしたことで、zoomから退出した後も、自分が生き方をシフトした頃のことを思い返しました。 同時に、フリーランスになりたての頃にお仕事を依頼してくれた方々のお顔を思い出して、当時の未熟さを謝りたい気持ちと、何よりも信頼してくれた感謝で感無量になったりして。 自分も改めて、誰かの再出発や決

刻む瞑想、食べる修行。あの味を再現するコールスローレシピ 【つくり手であること】

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自分の「今」から、必要な「度合い」を計る、パワーレシピ 【つくり手であること】

先日、体調を崩してしまった仕事仲間に、れんこん生姜湯を伝えたら、思いのほか喜んでもらえました。 「れんこん生姜湯」とは、すりおろしたれんこんに、生姜汁を加え、お湯で割って1日に数回飲むという自然療法のひとつ。2020年に94歳で他界された東城百合子先生の超ロングセラー『家庭で出来る自然療法』で学んだ、喉の炎症などに効くお手当て方法です。 (40年以上に渡り100万部以上売れてるらしい) 個人的には決して、西洋医学を否定する気持ちはないので、万が一の対処が必要だと思ったら

今シーズンの企画中。手前味噌の循環と広がりを考える【つくり手であること】

お味噌、お好きですか? 昨今「手前味噌」を仕込むという人も非常に増えた気がします。コロナ禍となって迎えたこの冬、いざ初めての味噌仕込み、という方もいるかもしれません。 わたし自身も、自分でつくったり作らなかったりした時期を経て、今では毎年の恒例行事。だいたい1〜4月の仕込みシーズンのうちに数回。いま絶賛、今年の予定を考え中です。 味噌仕込みの基本的なプロセスはいたってシンプルで、 麹、塩、潰した大豆を混ぜて、容器に収めて、1年弱寝かせる これだけではあるのですが、そう

つくり手であること 10*柿

あんまり人に話したことはないのですが、柿に親近感があります。 今はなき藤沢の実家は「大きな柿の木がある家」という表現をされるほど立派な柿の木がありました。残念ながら渋柿の木だったんですけど、数年前に見知らぬ方の立派なお宅が建ってるのを見たとき、生家よりも柿の木が跡形もなく無くなったことの方に寂しさを覚えたほどです。 また、20年前に母が再婚して住んでいる新潟・佐渡は「おけさ柿」という通称で親しまれる平核無(ひらたねなし)柿が有名で、農家の義父は丁寧に渋抜きをして毎年大量に

つくり手であること 06*さらし使い

少し前にこちらの記事を書きました。 内容は、キッチンで使い捨てのプラスチックを減らす一例として、炊いたご飯を冷凍する時はラップではなく「晒し」が使えるよ、という視点をまとめたもの。家庭から出るプラスチックゴミを無くすほんの小さな手法ではありますが、視野は大きく、いつか世界の海洋汚染が解決することへの願いを込めて書いています。 現代の暮らしでプラスチックを減らすということは、便利なアイテムを手放すこととほぼ同意です。私自身は目的優先型の性格でもあり、こういう話を聞くと、知っ

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つくり手であること 05*納豆

好ききらいが分かれやすい食材、納豆。 結論からいうと、私は実母にまで「納豆で大きくなった」といわれる納豆人間で、今日は手づくり納豆について書きます。 もしも、目にすることもできないほど納豆が無理!という方は、今回のコラムをスキップしていただく方がいいかもしれません...苦手と感じるものを無理に摂るほど体にわるいことはないと思うのです。 ただもしもあなたが、今は苦手なんだけどでも納豆の魅力は理解したい..!と心の奥底に秘めているようでしたら、ぜひとも今日もお付き合いください。

つくり手であること 04*塩の存在

2020年の梅雨は、もやは雨期と言えるほどの長雨。実母をはじめ、日本中の誠意ある農家さんたちもなかなか大変そうです。どちらかといえば能天気な我が家でさえ、ひと月に4回もコインランドリーで洗濯物を乾かすことになろうとは、なんだかちょっと、世界が尋常じゃないことになってる空気を否めずにいます。 この状況下でさらに、座ってする作業時間が多くなり(これを書いている今も椅子に座っているわけですが)わざわざ意識的に体を動かさないことには、体内にも湿気が溜まってることを実感する始末。結果

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つくり手であること 02*野草の楽しみ方

小さい頃、母がせっせとドライハーブをつくっているのを見て「なぜ枯らすんだろう」と思っていました。もっというと、子どもながらに「まめによくやるなぁ」と感心してもいました。 ラベンダーなど香りのいいドライハーブをミックスして、お手製の小袋に納めたポプリをわたしの枕元にも置いてくれていましたが、今思えば、当時まだ30代で、夫(わたしの実父)が体を壊したり、姑の世話もあったり、子どもも二人いて、さらに慣れないパートに出始めたりと、必死だった母自身が癒されるために作っていたのだろうと思

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