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面白かった・影響を受けた作品②:一週間フレンズ。

画像:アニメ『一週間フレンズ。』公式サイトより

私の創作のバックグラウンドになった作品、すなわち好きな作品をご紹介するシリーズ。第二弾は『一週間フレンズ。』です。
この作品にどれほど影響を受けたかというと、小説を書き始めた初期の頃は(下手すれば今でも)前回ご紹介した『妖狐×僕SS』と並んで影響を受けたと触れ回っていたほど。シリアス系であればいぬぼくに、ほのぼの系であれば一週間フレンズ。にルーツを求めていましたし、「ヒロインが一週間で記憶を失くしてしまう」設定も形を変えて、のちの長編11作目「幼馴染の彼女との、近くて遠い心の距離」のヒロイン造形に深くかかわっています(幼い頃の体験が影響して、白黒とその濃淡しか色が見えない設定)。もちろん一週間フレンズ。という物語がずっと軽妙というわけではなく、ちょっと重たいところもあるのですが、ガンガンの4コマ作品ならではのまったり、ほのぼのした感じが好きで、当時学生だったことも手伝ってかかなりのファンでした。

「幼馴染の彼女との、近くて遠い心の距離」を思い出したのは、一週間フレンズ。のヒロイン・藤宮香織の設定を久々に見返したから……というのもありますが、当時のことを思い出せば思い出すほど、自作がよく似ているなとしみじみとした気分になります。一週間フレンズ。をがっつり読んでいたのは2014年とか2015年とかそのあたりで、自作を完結させたのは2020年4月のことなので、かなり期間は開いているのですが。書いていた当時は全く考えていなかったので、無意識のうちに影響が出るくらい、心に残っていたということなのでしょう。

前回ご紹介したいぬぼくが少女漫画のようなタッチであったのに対して、こちらは水彩画のような可憐なイラストというのも、素晴らしい点の一つ。ストーリーはいいとはいえ、いぬぼくはどうしても「ちょっと大人向け少女漫画感ある絵柄」だったので、初手ではおすすめしにくいところがあります。
また4コマベースの作品のため、大枠で話がつながっていながらも、各話がある程度独立して読めるというのも、入りやすい点の一つでしょうか。といっても、全7巻(虹の7色に合わせてある!)なので、一昔前のジャンプ漫画のように何十巻も続いていてげんなりする、なんてことはないのですが。最近はジャンプでも、鬼滅など比較的短めに完結する作品が増えてきて、時代の流れを感じます。結局作者も読者も、長大作品を書く・読むのって体力いるししんどいんですよね。そういう意味では、私の書く長編は10万字行かないものが多いので、実は時代を先取りできていたのかもしれません。

ちなみに完結記念だったか、最終7巻を買った時の特典でついてきた栞がとても可愛らしく、一週間フレンズ。の魅力を詰め込んだ仕様になっていると感じていて、今でも愛用しています。今はさすがに流通していない気がしますが、栞なんていうちょっとしたものでも好きな作品ならいつでも思い出せていいですよね。

ということで、簡単ですが語ってみました。前回もそうだったと思いますが、好きなところ、おすすめポイントだけ語って、ストーリーなんかは実際に調べて楽しんでもらうのをコンセプトにしたいので、あらすじはここには載せません。本当に気になったなら自分で調べてくれ、というスタンスで行きたいと思います。ただ、それだけではちょっと不親切な気もするので、アニメ公式サイトへのリンクは貼っておきます。

それではと締めようとしたところで、そういえばこの作品、実写映画化もされたことがあるのを思い出しました。ただご多分に漏れず、原作改変的で批判が方々から来た作品だった気もするので、ここでは触れないでおきます。原作厨ということで、原作を読んだ時の心温まるようなあの気持ちだけをずっと忘れないでいられればそれでよし。

ということで、お付き合いいただきありがとうございました。

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