読書記録98(Deep Skill)

・人間心理と組織力学に対する洞察力。洞察に基づいた的確な行動力。この2つの能力を兼ね備え、人と組織を巧みに動かす実行力を身につけた人が「仕事ができる人」である。
・多少の不利益を被ったとしても、真正直に対応し、自分を律し続け、周囲の人々からの「信頼資産」をコツコツと貯めることが、長期的には私たちに大きな力を与えてくれる。
・精神状態が不安定なまま何か重要な判断をしようとすることはいけない。
・「専門性の罠」に陥らないための2つのディープ・スキル ①普通の生活をすること。その生活の中で自分の中に生起する「感情」をきちんと味わう。会社の文化に表面的に適応することは必要だが、私たちの内心で湧き上がる「感情」を押し殺すようなことは絶対にしてはいけない。②できるだけ多様な人々と接する。  片手に専門性、片手に感情を。この2つを兼ね備えることが面白い仕事をするうえでのディープスキル。
・生煮えの段階から相手と一緒に考えることで、「当事者意識」をもってもらうほうが得策。そして彼らの視点、意見、感想を真摯に受け止めることで味方につけることができれば、起案が採択される確率を大幅に高めることができる。
・一般に話上手な人が営業に向いているようだが、間違い。お客の話にじっくり耳を傾ける「聞き上手」な人の方が成功しやすい。
・日常会話において「自分が話したいこと」を話すのではなく、「相手が話したいこと」を引き出すような「話し方」を磨くべき。ここで問われるのは、話術というよりも相手観察する力であり、思いやる力である。
・多くの社員と接触する機会を確保し、心を許してくれるような関係性を築くことで、本音を漏らしてくれるようになれば、相手の「不」を把握することができるようになる。
・周囲にはあなたが「他者貢献」をするために頑張っている姿をちゃんと見てくれている人が必ずいる。手助けをした相手ではなく、それを見ていた周りの人があなたを助けてくれるようになる。ただし、「お人好し」になる必要はない。相手が恩知らずとわかったら一定の距離を置くようにし、業務上必要な表面的なコミュニケーションを丁寧にとりつつも、その人の「不」をわざわざ解消する必要はない。
・相手が「何に悩んでいるか」を理解するためには、「5W2H」を確認しながら何が事実かを明確にする。重要なのは、相手が困っているときに「私が助けてあげよう」などと自分を主語にして考えてはいけない。
・自然と「人が寄ってくる」ことは、その人物に「求心力」があることを示すひとつの証拠である。その人物は円の中心にいて、周囲の人々を動かしているといえる。
・「実績・実力」「傾聴力」「優しさ」「胆力」「強さ」などを備えたとしても、「機嫌の良さ」がなければ「求心力」は育たない。
・「機嫌よく」いられる3つのコツ ①自分を知ること。いつ、どのようなときに不機嫌になるのか知っておく。自分の習性を知っておく。②できるだけ仕事を手放す。マネージャーは責任感が強く仕事を抱え込みすぎて不機嫌になってはならない。マネージャー自分の成果にこだわっては本末転倒。③仕事をすればトラブルは必然的に起こると腹をくくること。
・対話を重ねることで、相手が無意識的にイメージしていた「思い」や「考え」を言語化してあげる。
・対立関係にある両者がお互いに「譲歩」することで交渉がまとまるケースはほとんどなく、相手の利益・関心を引き出して「共通の利害」を探り当てることこそが交渉を成功させる秘訣である。



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