読書記録87(センスは知識からはじまる)

〇センスとは、数値化できない事象を最適化することである
・数値化できない事象には、ありとあらゆるものがある。それを最適化するとなれば、多角的・多面的にものごとを測った上で「普通」を見つけ出し、設定する能力が必要である。
・失敗を恐れず、縦割り社会組織に横串を刺せる人こそクリエイティブディレクターであり、それには3パターンある。①経営者もしくは経営陣がクリエイティブディレクターになること。②外部の人間が、クリエイティブディレクターになること。③企業の中に特区をつくり、そこで働く人たちがクリエイティブディレクター的な役割を果たすこと。
・センスを磨くには、ありとあらゆることに気が付く几帳面さ、人が見ていないところに気がつける観察力が必要である。よいセンスを身につけることも、維持することも、向上することも、研鑽が必要である。本当に簡単なことを、「これが重要だ」と認識し、日々実践していくこと。その繰り返しを続けることが難しい。
・ものをつくる人間は、新しさを追い求めながら、過去へのリスペクトも忘れないことが大切である。
・センスに自信がない人は、自分がいかに情報を集めていないか、自分が持っている客観情報がいかに少ないかを、自覚すること。いくら瞬時に物事を最適化できる人がいたとしても、その人のセンスは感覚ではなく、膨大な知識の集積である。センスとは、研鑽によって誰でも手に入れる能力である。
・流行っている商品のうわべだけを真似しても、競合商品にはなり得ない。センスには「賞味期限」がある場合もあり得る。常に自分のセンスを更新していくことも大事である。

〇効率よく知識を増やす3つのコツ
①王道から解いていく。定番のもの、一番いいとされているもの、ロングセラーになっているもの。王道はすでに最適化されている。王道を見つけてしまえば、このあとの知識の獲得、センスの獲得も容易になる。
②今、流行っているものを知る。時代は常に変化しているので、知識を定期的に更新しておくことは、センスアップにつながる。
③「共通項」や「一定のルール」がないかを考える。得た知識を分析したり、解釈したりすることで、自分なりの知識に精製するというプロセスである。

・知識は集めれば集めるほど、いい情報が速く集まってくるようになる。知らないことがあるとき、上司なり同僚なり部下なりの知識を吸収しようとする人は、「知ろうという姿勢」が習慣としてあるので、ますます知識が増えていく。
・「コミュニケーション」はいかに自己表現するかに意識を向けがちだが、話すこと以上にコミュニケーションで大事なことは「聞くこと」である。
・感受性+知識=知的好奇心



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