#1 好きになった方が負け
21歳の冬、人生で一番好きになった人がいた。
お相手は横浜に住む歯並びがいい犬顔系男子。
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ただの友達から特別な存在に変わったのは、初めて出会った日からたった9日後のことだった。
その日は私と彼を含め4人で朝まで飲んでいた。
4人で集まるのも彼に会うのもまだ2回目だったけれど、既に宅飲みをする仲になるほどに。
とにかく気が合う4人だった。
朝8時頃だっただろうか。親友と男友達は帰る支度をしていたが、眠すぎた私は親友の「ちょっとだけ寝かせてもらえば?」というお言葉に甘