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介護に関して危機感を持って頂きたく記事を書きます。

将来、介護保険自己負担割合が原則2割以上になるかもしれない話。

現在、介護保険サービスを利用する場合の自己負担割合は原則1割で、単身で収入が年280万円を超えられる方が2割、年340万円を超えられる方は3割となっています。
ところが、2025年には団塊の世代の方々がほぼ全員「後期高齢者」になられる事からも原則2割論が高まってきています。
「介護保険法」は3年ごとに改正されます。次回は2024年、次々回は2027年、その次は2030年が改正となります。
私は、おそらく2027年か2030年には自己負担割合が2割からが原則になるんではないかと推測しているところです。

入所出来る人は限られ、在宅介護を余儀なくされる世界

もし、介護保険サービスの自己負担割合が2割が原則になると一番安い「特養(特別養護老人ホーム)」ですら介護度にはよりますがユニット型個室の場合は月15万円程度になるのではないでしょうか。
ところが、特養は現行法でも「要介護3以上」でないと申し込みが出来なくなっています。

厳しくなっている要介護認定

これは介護職として働き、かつ両親の介護をしていた経験則からの意見ですが最近の要介護度認定調査がだんだんと厳しくなっていると思っています。
例えば、階段しかない団地に住んでいた私の父が階段の昇降が自力でできなくなり要介護認定を受けたところ「私が同居している」というのがネックになって「要支援2」しか出ませんでした。
これでは週1回のデイサービスと月1回の訪問看護で点数を使い切ってしまいます。これには本当に参りました。

要介護3未満だと入所はどうなるか?

2割負担であればグループホームでも月16~17万円以上は掛かってきますし、
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)や有料老人ホームであれば月25万円前後掛かってくると思っていただければいいかと思います。
いったいどれだけの人が払えるんでしょう。
私の父は要介護2(2割負担)で、サ高住に入ってもらいましたが、途中で父の貯蓄が尽き、年間90万円の支援を私がしていました。キツかったですが、父には笑顔で過ごしてほしかったから。
あと通院の場合は私が自家用車(福祉車両)を使って病院まで父を連れて行っていました。なぜなら通院は介護保険サービスが使えず別途自費でヘルパーさんを呼ばなければならず高額になるからです。

在宅介護を余儀なくされたら…。

私は母の介護の時は最後、離職して無職で介護に臨みました。35歳の時の事です。母を介護しているという理由で採用を渋る企業がとても多かったですね。
令和の今、在宅介護を余儀なくされたら中々大変です。
なぜなら、訪問介護が一番人員不足で困っているからなんです。
人手不足で閉鎖されるヘルパーステーションさんも急増しています。
入所費用が高額で在宅介護を余儀なくされる上に訪問介護もなかなか受けられないかもしれないのです。

日本は介護難民が増えるかもしれません

物価高や社会保険料負担の増大で可処分所得が減っている中で、「介護に掛かるコスト」という部分が「おざなり」になっている気がしてなりません。
マスコミの報道も引用している昨年11月の読売新聞オンラインの記事以降は報道があまり成されていない気がします。


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