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【医師直伝】アレグラを一番安く買う方法は?【2020年最新版】

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(この記事は2020年2月に最新情報に更新しています。)


辛い花粉症の季節ですね。

 

「飲み薬でなんとか凌いでいる」という方も多いのではないでしょうか。


そんな花粉症のお薬。

もちろん病院で処方してもらうことが多いと思うのですが、実は薬局で市販薬「アレグラFX」(嵐の大野くんのCMでお馴染み)を買うという手もありますよね。こちらは市販薬ですから、薬局ではなくAmazon・楽天などのネット通販でも買えますし。

ちなみに、病院で処方してもらう「アレグラ」も市販薬の「アレグラFX」も、両方とも同じサノフィ社が製造、久光製薬が販売しています。つまり、処方薬も市販薬も同じ会社が製造・販売しているということで、もちろん成分(フェキソフェナジン)の含有量も添加物も同じですので、まあ同じものと考えていいと思います。


 

さらに言えば、通常病院で処方して貰っている「アレグラ」も、実は「処方箋なしで薬局で買える可能性のある薬」なのです。詳しくは以下の記事で詳しく説明しています。↓↓

 

まあ、実際には薬局さんも諸々の事情がありまして、なかなかこうした買い方は近所の薬局では難しいかもなのですが、、、。

あと、もっと言えば、「アレグラ」という商品ではなく、アレグラに入っている薬効成分「フェキソフェナジン」が入っている薬(つまりジェネリック医薬品)を病院でもらう。もしくは薬局・Amazonで買う、という方法もあります。

 

整理するとこんな感じ。


■アレグラを

 ◯病院で処方してもらう
 ◯薬局で処方箋なしで買う
 ◯薬局やAmazon・楽天などネット通販で買う

■アレグラの後発品(フェキソフェナジン)を

 ◯病院で処方してもらう
 ◯薬局で処方箋なしで買う
 ◯薬局やAmazon・楽天などネット通販で買う

 

この6パターンですね。
今回はこの6パターンを、それぞれ1錠あたりの値段で比較してみようと思います。

ただ、通常通り病院で処方して貰う場合、薬本体の値段とは別に、診察料(初診料or再診料、調剤料、さらにはアレルギー検査などが必要な場合も)がかかりますので、薬1錠の単価が変わってきます。(1回の察・処方でなるべく多くの日数分の薬をもらったほうが安くなる)。ということで、14日分と28日分とで別に比較してみます。

で、結果がこちら。

 

■アレグラを

 ◯病院で処方してもらう(注1)
   →14日分処方で108円/錠 28日分処方で86円/錠
 ◯薬局で処方箋なしで買う(注2)
  →実売100~200円/錠(薬価64.9円)
 ◯Amazon・楽天などネット通販で買う(注3)
  →最安50円/錠(参考価格73円/錠)


Amazonで見る↓

楽天で見る↓

https://item.rakuten.co.jp/tsuruha/10091938/



■アレグラの後発品(フェキソフェナジン)を

 ◯病院で処方してもらう(注1)
  →14日分処方で65円/錠 28日分処方で44円/錠
 ◯薬局で処方箋なしで買う(注2)
  →実売30~80円/錠(薬価22.2.円)
 ◯Amazon・楽天などネット通販で買う(注3)
  →最安21円/錠(参考価格55円/錠)

Amazonで見る↓

楽天で見る↓ 


注1)
初診料と再診料では大きく違いますが、花粉症で年1回受診の場合はたいてい初診料がかかると思っていいでしょう(病院にもよりますが大体3000円程度)。プラス調剤料がかかります(血液検査などしたらもっと…)。まあ、大体大まかに合計約4000円と考えたとき、3割負担で1200円。これに薬代を足して、錠数で割っています。
注2)
処方箋なしで薬局で買う場合は、その薬局独自の値段設定となります。人件費・設備投資等勘案すると、薬価の1.5倍〜3.5倍が実売価格のようです。まとめ買いのほうが安いことが多いです。
注3)
Amazon・楽天などネット通販の場合、参考価格よりも大幅に安く販売されていることが多く、調べた時点(2018年4月)では、アレグラFX(28錠)の参考価格が2037円だったのに対し、Amazon価格は1423円でした。ジェネリック(一番安かった『アレルビ』で計算しています)の方も、参考価格3078円(56錠)に対し、Amazon価格は1186円(送料込み・56錠)でした。

 

もちろん、病院を受診し医師の診察を経て薬をもらう安心感もありますし、また一方で通院や診察の手間や時間を節約したいと思われる方もおられるでしょうから、何が正解とは言えません。

ただ、価格だけを見れば今のところAmazonなどのネットショップがもっとも有利のようです。

 

なお、アレグラ含め全ての薬でそうですが、効果には個人差が大きくあります。かなり効く人もいれば全然効かない人も。ですので、「薬を飲んでいる安心感」にもまして重要なのは、「自分で薬の効果をしっかり確認する」ことです。飲んだ日時、症状が出た時間、症状が収まっている時間、また飲まなかった日はどうだったか。こういうことを記録していくと、自分にとっての薬の効き具合と、本当にこの薬が必要なのか、どうなのか、他の薬のほうがいいのか?などがより分かると思います。

 セルフメディケーションと言うのは「自己管理」を前提にした「自己服薬」の意ですが、それが発展して「専門家への依存からの脱却=市民の自立」というところまで意味するようになるといいな〜、と思っています。


 

最後に


医師なのに病院の処方薬を勧めずに市販薬を勧めるとはどういうことですか?という質問をよく受けます。

医師法第1条にはこう書いてあります。

「医師は医療および保健指導を掌ることによって公衆衛生の向上および増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする」

つまり、医師の本分は国民の健康な生活を確保することであって、手術も高度医療も専門知識も病院医療も在宅医療も、国民の健康な生活を確保するための道具でしかないわけです。そういう意味では、処方薬でも市販薬でも国民の皆様の健康に役立つものであればどちらでも構わないのです。

海外の家庭医は、市販薬に処方箋薬と同じものがあれば処方箋を出さずに「薬局でこの薬を買ってくださいね」とか、「次に同じことでお困りのときは薬局でこの薬を‥」と勧めることも多いとのこと。

もちろん、一般の方が市販薬を使うことによるリスクもあります。しかし、上手に使えばそのリスクを上回る利便性が見込めることもあります。医療機関の金銭的な利益に惑わされず、そうした提示をすることを厭わないことを旨としたい、僕はそんなふうに考えています。



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夕張に育ててもらった医師・医療経済ジャーナリスト。元夕張市立診療所院長として財政破綻・病院閉鎖の前後の夕張を研究。医局所属経験無し。医療は貧富の差なく誰にでも公平に提供されるべき「社会的共通資本」である!が信念なので基本的に情報は無償提供します。(サポートは大歓迎!^^)