〜書き残したあの風景〜【天北線曲渕駅】
【写真集 P.012 天北線曲渕駅】
宗谷本線南稚内駅から分岐し、オホーツク海岸沿いの町、
浜頓別へと南下する天北線が、
平地から峠へさしかかる手前に曲渕駅はあった。
この写真は、稚内発音威子府行最終列車が駅へと進入してくるシーンで、
ホーム前方にはうっすらと列車を待つ駅員の姿がシルエットとして写っている。
時間は21時前後。
ここで、上り音威子府行き最終列車と、
下り稚内行き最終列車がすれ違っていた。
駅構内を照らす灯りも少なく、周囲は闇に包まれていた。
古い木造駅舎の駅名版の上で、小さな白熱電球がぼんやりと入り口だけを照らしていた情景の美しさが今も目に焼き付いている。
【夜の天北線曲渕駅】
〈天北線曲渕駅 1989年5月1日 廃止〉
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