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【台湾の面白い建物】新北市立圖書館總館

最近の台湾の図書館にはいろいろ新しい空間つくりや、ソフト上の試みがあるものが多いのですが、新北市立圖書館總館はその皮切りになった図書館であると考えています。

この図書館がオープンしたのは2015年、完成時にはユニバーサルデザイン、CO2削減などの賞を受賞し、新しい時代の公共建築として広く宣伝されていました。

建物のデザインの特徴として、ガラスを多用して、外部に向かって開かれた図書館となっていることが挙げられます。建物の外周部に沿って閲覧室や学習机が配置されているからで、それまでの書庫然とした閉じられた図書館建築とは一線を画しています。
また、ガラス面以外の部分に吹付け塗装をしているのも新しい試みです。台湾では経年劣化をしても、質感の衰えない材料、タイルや石材が好まれる傾向にありますが、これに比して吹付け塗装が使われている例は非常に少ないです。日本や東南アジアでは非常に普及している材料なので、台湾では単に消費者の好みではないので一般的ではないので、金額も高止まりしてしまっており、それが理由で使われていないのであろうと考えています。
そのため、この建物の白い外壁が吹付け塗装で仕上げられていることは、とても新しいイメージを醸し出しています。デザインもコンクリートの可塑性をうまく使った有機的なものになっています。




ガラスカーテンウォールにはめ込まれたボックスは書架をイメージしているそうです。
吹付け塗装を使った新しいイメージの外観
エントランスはこの様なヴォリュームで表現されています
吹付け塗装とガラスカーテンウォールの組み合わせによる外観
エントランスホール
キッズコーナー

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