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【台湾のジャズライブ】YELLOW

この"Yellow"というグループの曲は、最初はラジオ番組で聴きました。"不開燈俱樂部"というタイトルで、スタイリッシュでファンキーな演奏をしていて、とても面白い格好良い音楽だと思いました。その後、すぐに下に紹介しているプロモーションビデオを見つけて、その映像のセンスの良さにも驚きました。

それからしばらくして、彼らの演奏を生で聴く機会がありました。2021年の金音奨の入賞者のために催された合同ライブです。
ここで披露されたライブパフォーマンスは、とても斬新なものでした。まるで、演劇のステージのごとく、それぞれのミャージャンは役者の様にステージ上で動きます。プロモーションビデオのシーンそのままの、とても凝ったステージパフォーマンスを見せてくれました。

華山Legacyでのステージパフォーマンス

Yellow:黃宣

このYellowというグループの中心人物です。このグループ名も彼の苗字から取られています。
とても身長が高く大柄で、顔立ちも特徴的。そして何よりもこれらの楽曲の多くが彼の作曲により、彼のヴォーカルで歌われています。とても個性的で存在感のあるミュージシャンです。

CJ:吳至傑

Yellowの音楽のキーボードと編曲担当です。彼のキャリアはジャズやヒップホップ、様々なヴォーカリストのサポートなどです。なので、音楽的な幅がとても広いのでしょうね。彼の編曲センスの良さもYellowの音楽の特徴の一つだと思います。

Marcus:曹家瑋

彼のベースサウンドは、とても特徴的ですね。ジャズのビート感のあるものでも、ロックの力強いチョッパーベースでもありません。音楽の中にアトランダムに放たれたアクセント、故意にビート感をずらす様なタイミングで入ってきます。
これは、楽曲の中で編曲者の意図を汲んで、ベーシストがアレンジを加えているのでしょう。とても面白いベースサウンドです。

Devlin:陳彥丞(Devlin)

彼のギターはフィルインがとても格好良いですね。アクの強いYellowのヴォーカルに合わせて、ギターの合いの手もとても特徴的なサウンドが入ってきます。

Tim:林庭鈺

ドラムのサウンドも、ビート感ではなく、様々なリズムの要素がコラージュの様に散りばめられたという風に感じられます。それで,全体がとても複雑な音楽に聴こえてきます。
この複雑な構成をドラムでリードしていくのはなかなか大変なことでしょう。

不開燈俱樂部 BKD Club

ラジオで音楽を聴いて、とても衝撃を受けた作品です。プロモーションビデオも素晴らしい。

羊皮先生 Mr. Sheepskin

飢餓時代 Hunger Game

後現代獨白 Post-monologue

YELLOW Live Session

このプロモーションビデオと同じ様な形で、Legacyでのステージが繰り広げられました。音楽としてだけではなく、一つのアートパフォーマンスとして観客に提示しようとしているのでしょうね。とても野心的なステージだったと思います。

華山Legacy

このステージのあったLegacyというライブハウスは、華山文創園區という日本時代のお酒の工場をリノベーションした施設群の一角にあります。通常は立ち見で使われており,その場合は1,000人収容できるとても大きなハコです。
ジャズライブではこれほどの人数を集客できることはあまりないので,滅多にここでジャズライブが行われることがありません。この時の台湾の文化局が行ったものと、アメリカのビッグネームKamasi Washingtonの台北公演で入ったことがあるだけですね。

華山文創園區

華山Legacy Taipei

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