てなもんやセカンドナイト

尾道には夕方到着。
写真を撮ろうにも、暗くて撮れない。
視覚的には見えてて雰囲気もあるのだが、携帯のカメラでは真っ暗に映る。
光量を変えると薄っぺらくなるし。
写真は、また明日。

駅前の旅行案内所で、素泊まりの宿で一番安いとこをチョイス。
宿に荷物を置いて出掛けようと思うも、外から鍵を閉められない部屋。
結局、荷物を持って外に出る。
やむなし。

腹が減ったので有名らしいラーメン屋に15分程かけて歩くも、時間前に材料切れで閉店していた。
しょぼん…。

雑誌に載っていた、それなりに有名げな店に入る。
魚のダシらしいのだが、喜多方ラーメンほどは魚が主張しておらず、昔に食べたような(気にさせる)懐かしい味。
しんみり。

隣の席でラーメンを食べていた家族連れ(老夫婦と、その娘っぽかった)。
おじいさんの挙動が不審だったのだが、娘らしいオバチャンが「ねぇ、何か思い出した?」とか聞いてた。
「ん? ぅあぁ?」なんて、それに対するリアクションも薄かった。
なにか、聞いてはイケナイ会話を聞いてしまったような気分になった。
人生は悲劇的であればこそ、最高の喜劇である。

19時になると、街の商店街は軒並み店じまいをする。
すっかり暗くなった街並み。
宿に戻っても、読む本も持ってきておらずテレビを観る気もない。
明日、早く起きて行く心算だった「尾道チックに階段が多い、寺のある方」に足を向ける。

俺自身、意外だったのだが。
明かりの絶えた、寺院近くの階段を歩くのに恐怖を感じた。
「二階井戸」なる場所も怖かった。
寺院横の細い通路横の、学校の教室を照らす非常口の緑色も怖かった。
後ろから近付く(おそらくは近隣住人の)足音も怖かった。
リアリストで、心霊の類を頭から否定してかかる俺なハズなんだが…。
中々にして可愛いとこがあるなぁ、と自分に苦笑してみる。
「逢魔が刻」って奴だろうか?

宿に戻る。
特にするべきこともなく。
今日までの道のりを、白地図に書き込んでみたり。
紫煙を吐きつつ、日記を打ってみたり。
年期の入った雰囲気モノの部屋だったので、壁のヒビを撮影してみたり。
そうして。
尾道での夜は更けていくのでした。
とっぺんぱらりのぷぅ。


明日の予定。午前中に尾道散策、午後に広島(厳島神社)へ向かう予定。

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