キタナカ、奄美を喰らう【第七夜】「逡巡」

という訳で7月24日(金)。
本日のキーワード。
船でダイビングスポットに行き、シュノーケリング。
カケロマに渡り、バーベキュー&海水浴。
ジェットスキー。
シーカヤック(海でカヌー)。
ん?
何この、「リア充」バカンスてんこ盛りビーチで男子の視線を独り占め! 真夏の小悪魔メイク☆的展開は。
俺は、クーラーがガンガンに利いた部屋でニコ動やってたいっつの。
何が楽しくて「スイーツ(笑)」が喜びそうなスケジュールをこなさないかんのさ?
ったく。
やってやれねっつの。(船べりに腰掛けて、足ヒレをパタパタさせながら)

先日も似たようなコトを書いた気がするが、この辺は船が多い。
小型船がバンバン行きかってる。
毎日のように船に乗る機会など今までの人生でなかったが、ここ一週間は毎日乗ってる感じ。
今まで「船なんて車に比べたら遅いんだから、ぶつかる海難事故あり得ね」と思ってたけど。
これだけ船が多いと(そして船の慣性を体感すると)「うん、ぶつかるわなあコレは」と思う。

ダイビングをやってる船が三艘ほどあるスポットへ移動。
ライフジャケット、シュノーケル、水中メガネ、足ヒレ、魚肉ソーセージを装備。
ん?
ってか、魚肉ソーセージ?
熱帯魚が多いスポットへ移動し、ソーセージを磨り潰して撒く。
黒い熱帯魚が集まってきて、ガツガツとソーセージを食らう。
その光景は、決して「うわぁ可愛いなぁ」とは思えない。
奴ら凶暴すぎる。
手から食うかどうか餌付けしてみると、指にまで噛み付いてくる。
十センチ程度の魚だから別に怪我をしたりはしないのだが、ビックリする。

【キタナカヒロユキ奄美十番勝負】の10:「ウミガメ編」

船上に戻り、カケロマへと移動。
二日目に泳いだ海水浴場へ。
バーベキューの準備をしていると、海水浴場でウミガメ出現。
呼吸のために、ちょくちょく海面に顔を出すのを発見。
宮古島でカツオっぽい魚を見てビビったが、奄美の自然は1ランク上だ。
海水浴場にウミガメて!
宮古島の名誉のために申し上げると。
宮古島の方が海の色は、異次元チックにキレイ。
でも、生息する生物はカケロマの方が「THE自然」。
いくら「浦島太郎伝説」の土地とは言え、できすぎたシチュエーション。
急遽「ウミガメを捕まえ隊」、結成。
竜宮で乙姫様に「はう~。ヒロユ君のオットセイ、かーいいよぅ」フラグが立つ予感。
それ竜宮レナ。
竜宮だけに、ね?(ドヤ顔)
船頭さんが「捕ったら食べよう」と、物騒な提案。
一応、「ウミガメって国で保護されてんじゃないスか? 食べちゃあマズイでしょ?」と聞く。
「そんなんは、国が勝手に決めたことだ。俺らにとっては、海の幸だよ」
をいをい、マジで食う気か?
若干ヒく。

バーベキュー。
六人分用意してもらったが、食べるのは男性2名・女性2名。
食えるか!
クエルカ・ア・エスパーニャ!
肉だけでも、全部食おうと躍起になる。
焼いても焼いても無くならにゃい…。(無駄に猫キャラ)

食後に、ジェットスキーに乗せてもらう。
40km/h近く出るのね、ジェットスキーって。
女性陣は楽しんでいたようだが、後ろに男が乗ると豹変。
40km/hから急ターン。
バイクで言うところのブレーキターンみたいな感じだが、水の抵抗で減速がパネェ。
笑いしか出ねぇ。
それを余裕と受け取ったのか、鬼のような急ターンの連続。
「やっぱ、三人乗りだと重いな…」とか呟いてる。
それは「二人なら、もっと激しく振って振り落とせるのに…」って意味か?
ウミガメは食うわ、ロクなオッサンじゃねーな。
実は。
後で聞いたら、ジェットスキーの大会に出るような人だったらしい。

腹もこなれてきたところで、シーカヤックに。
波も無いので、のんびりと沖を漂う。
「カメがおるよ!」と言われた方向を見ると、右手5mほどのところにウミガメ発見。

画像1

凄いな…。
「ウミガメ捕まえ隊」再結成。

岸に戻り、ライフジャケットとシュノーケル、そして足ヒレを借りて海へと繰り出す。
とは言え、ウミガメの泳ぎは速い。
見つけることすらできない。
そりゃそうか…。
と。
視界の隅に一メートル近くあろうかという生き物の影が!
そこで取材班が見たものは…。
ん~、このパターンも飽きたね。
はい、ご想像通り。
あっさりとウミガメを発見。
海面に顔を出してるのしか見てなかったからビックリした。
同行者に身振りでウミガメ発見の報を伝える。
こちらはライフジャケットを着ているので、海に潜ることはできない。
もっとも。
素潜りで七メートル潜れたら、ダイビングするより凄いと思うが…。
しかし、キタナカさんは冷静沈着にしてクレバーで忘れっぽい灰色の脳細胞の持ち主。
爬虫類なんだから、いつか呼吸をしに水面に上がってくるはず。
ウミガメを海面からトレース開始。
2分…。
3分…。
5分近く追いかけていたが、どんどん沖へと向かって姿を見失う。
画像は同行者の水中カメラで撮ったウミガメ。
カケロマって凄げー。

バナナボートでお約束の難破をかましたりしてる間に、帰る時間に。
流石に連日の遊びは二十九歳(まだ言うか!)の肉体には堪える。
早めに就寝。
そして、やっとこさ明日が最終日。

――あ、「十番勝負」じゃ足りなかったか。てひひ。

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