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大きな結果に繋がる不安との向き合い方

何か難しいことにチャレンジして成功した人たちは、みんな成功できると信じて取り組んでいます。しかし、成功を信じることが大事ですが、その信じ方の深さが結果に大きく影響するって知ってましたか?


その大きな差を明らかにしてくれたのが、心理学者のガブリエル・エッティンゲン博士です。彼は「成功できると信じる」と「カンタンに成功できると信じる」の違いが大きな差をもたらすことを示しました。


エッティンゲン博士の研究は、肥満の女性の被験者に対して行われました。

食事療法と運動を組み合わせた本格的な減量プログラムに取り組む実験で、結果として、プログラムの開始前に「減量できる!」と強く信じていた被験者は、「失敗するかもしれない…」と考えていた被験者よりも、平均で約12キロも多く減量に成功していました。

この結果だけを見ると、成功をポジティブに信じることが効果的であることを示唆しています。

エッティンゲン博士は被験者に減量の困難さについても尋ねていました。たとえば、「会社の食堂にあるセルフサービスのドーナツを我慢するのがどれくらい難しい?」という質問を投げかけるなど、乗り越えるのに困難さを感じるような質問です。

結果として、「食べ物を我慢することはとてもきつい…」と考えていた人は、「カンタンに我慢できる!」と考えていた人よりも、平均で約11キロも多く減量していたのです。


このパターンは、ダイエットの実験だけでなく、就活中の学生、交際相手を求めている男女、手術のリハビリをしている高齢者にも見られました。被験者の性別や年齢、行動の内容問わず、成功を手にする人は、成功を確信すると同時に、成功のためには厳しいプロセスを乗り越えなければならないと、事前に覚悟していたのです。


不安を感じ、うまくいくかどうか心配するからこそ、ボクたちはさらなる努力をし、入念に計画しようとします。心理学者のダニエル・ギルバートは著書『幸せはいつもちょっと先にある』の中で「人は将来何か良くないことが起こると想像して不安になり、それに対処するための行動を取ろうとする」と述べています。

ボクたちが良くないことを想像して不安になるのは、達成するための価値があるからと言えます。

このように、成功を確信するだけでなく、その過程における困難をも予期し、それに立ち向かう覚悟が、成功を手にするための鍵となります。努力と計画を怠らず、厳しいプロセスを乗り越えてこそ、真の成功が手に入るのです。

(参考『やってのける』(ハイディ・グラント・ハルバーソン著・だいわ文庫))

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