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ClubhouseやTwitter Spacesで楽器を演奏したり音楽を流す方法について(2021/12/28追記あり)

※2021/1/31追記
iRig StreamをClubHouseで使うために購入検討している人は一度確認した方が良いかもしれません。

先週から話題の「Clubhouse」を使っている。
ミュージシャンたちがClubhouseを活用しているのか気になったので、海外のユーザーを中心にClubhouse内を回遊しているとユーザー同士がジャムセッションしているroomを発見した。

これは自分もぜひ参加したいと思い、機材のセットアップ方法を考えて実践してみました。
国内のユーザーは有名ミュージシャンや某ネットラジオ含め、皆さんまだまだ試行錯誤しながら運用しているようです。

このnoteを書いた時点での情報になるので、Clubhouse内の仕様が変わったりすると調整するべきことが変わる場合もありますが、機材構成的には正しい接続をしているので、皆さんのご参考になれば幸いです。

音を取り込むための機材を準備する(オーディオインターフェース)

現在ClubhouseはiOS専用のアプリなので、iPhone or iPadを使用する訳ですが、普通に会話を楽しむだけの場合は
・iPhone / iPadの内蔵マイク
・マイク付きのイヤホン(AirPodsなどの無線接続のものも含む)
を使用します。

ただし、楽器の演奏や音楽をiPhoneに取り込むには、上記のマイクを使用するとかなり音質は劣化します。
僕の場合はサンプラーやシンセサイザーの音を取り込みたかったのですが、楽器の音を鳴らすスピーカーにiPhoneの内蔵マイクを近づけるような方法だと当然意図した音を取り込む事はできません。

そこで、オーディオインターフェースという、内蔵マイクに代わってiPhone内に音を取り込むための機材が必要になります。

普段PCで音楽を作っている人には馴染み深い機材で、最近のPC用のオーディオインターフェースは"Lightning - USBカメラアダプタ"を使用すればPCでもiOSデバイスでも使用できる物も多いです。
ただ、普段PCでの音楽制作に利用しているオーディオインターフェースを、Clubhouseで使うために都度接続し直すのが非常に面倒なこと、使いたいと思った時に気軽に使えるようにしたいことから、iPhone専用のオーディオインターフェースを購入しました。

IK MultimediaというメーカーのiRig Streamという機種を購入しました。
購入の決め手になったポイントは下記。

・本体と接続するLightning / USB-C / USBケーブルが付属していて、iPhone / iPad / PCで使用可能。
・本体に入力音量を簡易的に確認できるレベルメーターが付いている。
・RCAステレオでの入力が可能

機材構成について

簡単な機材構成図をまとめました。

名称未設定 1

実際はもう少し複雑なルーティンにしていますが、簡略化するとこんな感じのシンプルな構成です。(ミキサーで各楽器やマイクの音声をまとめて、オーティオインターフォースに取り込む)

iRig Streamのイヤホン/ヘッドホンアウトから出る音を聴くことで、Clubhouseの参加者からの音声も聴く事ができます。

実際に使ってみた感想

Clubhouseで使用する前に、まずiPhoneのボイスメモに自分の演奏を録音してみました。結果は良好。十数万円以上のクラスのオーディオインターフェースと比較すると、当然音質は劣りますがライブストリーミングの音質としては十分合格点なクオリティで録音できました。

これで機材構成上は問題ないという事が分かったので、次に双方向性のない配信アプリでの音質を確認しようと考えinstagramのライブ配信でテストを実施しました。視聴してくださったからのコメントでは音質は良好。
配信終了後に動画をダウンロードして確認したところ、ボイスメモに保存したものよりは音質は下がっていましたが、演奏の内容はしっかり分かるクオリティで録音されていました。
PeriscopeやYouTubeライブ(iOSからの配信は登録者1000人以上いないと実施できませんが)でも、概ね同じ品質でライブ配信可能だと考えられます。

最後にClubhouseでテストを実施しました。
まず、Clubhouse上では音声はモノラルになります。iRig Streamには入力したステレオ信号をモノラルに変換するスイッチがついているので、ONにしてテスト実施しました。
結果は以下のようになりました。
・Clubhouseでは入力された音声信号に対して、自動的にノイズキャンセリングが適用されるのでインスタライブと比較すると音質はかなり劣化してしまう。
・演奏するスタイルや流す楽曲の内容によって、ノイズキャンセルの掛かり方が変わる。具体的には、アンビエント系のパッドサウンドやバイオリンなどの長い音はノイズキャンセリングが掛かって音が途切れる。
フレーズがはっきりしている演奏やドラムループの音の方が途切れが少ない印象です。(単純にパッドサウンドと比較して音の途切れが目立たないだけの可能性もあります。)

音像としてはラジオっぽいザラついたlofiな音になってしまうイメージです。
音の遅延は少ないものの、ゼロレイテンシーとは程遠い若干のラグはあるので、セッションする場合はリズム系の楽器は厳しそうだと感じました。

実際に海外の方が中心で開催されていたセッションのroomにjoinして演奏しました。モデレータの方がギターのフレーズをループで弾いていて、一人ずつ順番にソロ演奏を回していくルールだったのですが、タイムラグや音質も作用してとてもレイドバックしたセッションを楽しむ事ができました。

今後、音楽を流した時に音声信号の破綻が少なくなるアップデートが実装される可能性もありますので、引き続きClubhouseの動向をチェックして皆さんに情報共有していきます。

最後に私のClubhouseのアカウントですが、instagramTwitterと同じ @sunnova_downy で登録しています。
是非Clubhouseでつながりましょう!

追記:2021/1/31

本日同様のセットアップでroomに入室したところ、リスナーとして参加している時はiRig Streamが正常に機能していましたが、スピーカーになった瞬間に本体の認識が外れて使用不可になりました(涙)

iPhone12 ProとiPad miniどちらで試しても同様の現象でした。
現状の手持ち機材の状態だと、双方向で会話をしようとすると使えない状態です。
※スピーカーが自分1人の時はiRig Stream経由で音声を流せます。ただこの使い方だとClubHouseの良さである双方向性が無くなるのであまり意味はないかなと。。

iRig StreamをiPad Pro(USB type-c接続)で使用されている方は問題なく使えていたので、ソフトウェア周りのバグの可能性も高いです。
アナログ接続のiRig 2を使用している方は、音質はやや悪くなるもののインターフェース本体の認識などは正常に行われて問題なく使えていたので、現状の状態ですとアナログ接続のオーディオインターフェースを使用するのがベターかもしれません。

また新しい情報が入り次第共有したいと思います。

追記:2021/12/28

オーディオインターフェースについて、iRig Streamのようなデジタル接続のインターフェースだと症状は変わらず。

2021/12/28現在、Clubhouseのブームも収まり同じようなサービスのTwiter Spacesへ移行した方が多数いらっしゃいますが、どちらのサービスともデジタル接続のオーディオインターフェースの場合は同じ状態になります。

1つ前の追記記事でも記載しましたが、アナログ接続のオーディオインターフェースを使用するのがベターです!

私が使っているインターフェースはこちら。

TASCAM - iXZ

こちらを使用してTwitter Spacesのテストをしました。(楽器は演奏していませんが、オーディオミキサーを経由したマイク音声をiPhoneに取り込みました)

ツイート内のリンクから音声も聴けるので是非聴いてみてください!私(サンノバ)がコンデンサーマイクで他の出演者はAirPodsやスマホ内蔵のマイクの音声なので、音質の比較になれば幸いです。

それでは皆さん良いボイスチャットライフを!

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