こんな夜更けにバナナかよ。

こんな夜更けにバナナかよ という映画を見まして、主人公である鹿野靖明さんについてシェアさせていただきます。

この映画は、筋ジストロフィーという障がいを持った鹿野靖明さんと鹿野さんを支えたボランティアの方々との物語です。
実話であり、著書もあります。

●鹿野靖明さんについて
幼い頃から走るのもままならず、よく転んだりしていたそうです。その後、12歳の時に筋ジストロフィーと診断され20歳までには死ぬと当時の担当医に言われました。ですが養護学校卒業し訓練学校卒業の後、仕事に就きました。結婚もして離婚も経験しました。自分を介護ボランティアを自ら集めて自立生活を過ごし、2002年8月42歳でこの世を旅立っています。


●筋ジストロフィーとは
遺伝子疾患です。男性はXとYという染色体があります。X染色体の遺伝子(ジストロフィン)に異常があるために起こる疾患であり、指定難病の一つにされています。
人によって様々な症状がありますが、共通して徐々に筋力の低下と筋萎縮し、最終的には呼吸すら自分の力ではできなくなります。症状の進行が早いデュシェンヌ型と進行が遅いベッカー型という2種類あります。
現代医療ではiPS細胞の発見により将来的に治療できるようになるかもしれないと言われています。

●人はできることよりできないことの方が多い

鹿野さんは30代にさしかかった頃から手を動かすことすらできなくなりました。文字を書くことさえできないのです。身の回りのことは全て誰かにやってもらうしかないのです。食事やトイレ、寝返りも打てない、かゆいところはかけない、自慰行為もできないのです。人工呼吸をつけなければ生きられない。それでも病院に入ったり、介護施設に入ることはしませんでした。
自立生活をあきらめない。それができるということを証明したかったということだと思います。その他の障がい者たちの希望になること、そして健常者と平等な存在であることを伝えるためでした。

24時間365日誰かが居ないと生きていけない。
鹿野さんは超わがままな人でした。あれしろ、これしろは容赦なく言う方です。ボランティアに対して怒るし、帰れと突き返したりなど多々あったそうです。
「普通に生きたい」という正当な欲求です。頼る権利がある上での行動でした。言葉しか使える武器がないのです。
"ひとりじゃ生きていけない"ということをわかりきっているからこその対立です。
時には介護者とどちらが支える側かわからないこともあったそうです。
ボランティアの方々に対して全てをさらけ出すことをためらわなかったのです。
どんな小さな可能性もあきらめずに生きようとしていました。

"人はできることよりできないことの方が多い"このメッセージが印象的でした。

お時間あれば是非映画見てみてください!

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