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やりたいことのなかった自分がMutureで挑戦したいこと

はじめまして!
丸井グループとグッドパッチの共創から生まれたジョイントベンチャー、株式会社Muture(予定)の執行役員に就任予定の中村紘也(ひろや)と申します。まだ何者にもなれていない、経営者としてひよっこな私ですが、せっかくの機会なのでMutureにかける想いを所信表明させてください。

私が、Mutureを通して実現したいのは、

「ユーザーのしあわせを感じられることで、サービス提供者もしあわせになれるビジネスを世の中に増やす」

ことです。
「それは当たり前...」と思われるかもしれませんが、私がMutureを通じて実現したいことを突き詰めるとこんな言葉になるのかなと思っています。小さく素朴な意気込みですが、なぜそう思うか?を説明させてください。

きっかけは「接客」と「D2C」

明確にやりたいことがなかった私は、小売とフィンテックを軸に様々な仕事に挑戦できることに惹かれ、2015年に丸井グループに入社しました。入社後初めての配属は丸井(お店)の中にある、PB(プライベートブランド)の接客販売。そこで、婦人靴(主にパンプス)を担当することになりました。

もともと接客をしたことがなく、自分が知らない領域。人見知りの自分に務まるのか?不安と緊張で一杯だったことを覚えています。しかし、自分に合う靴を見つけ、嬉しそうに帰っていくお客さまの姿を見てからは心境に変化が。お客さまの喜びを直接感じられる接客のやりがいに気づくことが出来ました。一方で、お客さまにいつも喜んでいただける接客ができたわけではありません。お客さまが主役なのに、自分のエゴや押し付けをしてしまうと全くお役には立てない。商売の基本を学ぶきっかけにもなりました。

しかし、当時の私にとって、これが見える世界の全て。その後、スタートアップ投資の部署に異動となり、そこで「D2C」というテーマに出会えたことで、少し視界が広がっていきます。

D2C(Direct to Consumer)。インターネット、SNSが普及したことで、代理店や卸業者を通さずに、ブランドとお客さまが直接つながることができるように。世界中で多種多様なブランドが生まれ、人の生活に彩りを加えています。価格面についてのメリットもよくあげられます。しかし、私が惹かれたのは「生活者とブランド」の関係性の変化でした。

直接つながっていることで、購入後も関係が続く。インターネットサービスのように、購入が一つの入口で、長い関係を築いていける可能性がある。これは、お店で接客をした経験がある私にとっては衝撃でした。足に悩みを持っているお客さまが選ばれたパンプスは、その後も大丈夫だっただろうか。足がむくんだり、長時間歩くことで足が痛んでいないだろうか。サービス提供者としてそんな不安を感じたことがある私にとって、「D2C」という関係性は非常に魅力的に思えたのです。

なぜなら、デジタルが当たり前となることで、購入が出口でなくなり、入口となる。お客さまからの声や行動がフィードバックとなり、それがサービスの改善につながり、よりお客さまのお役に立てる。喜んでもらえているか、お役に立っているかがわかることで働く意味も実感できる。「理想的!」とテンションが上がったことを覚えています。デジタルがリアルの世界のあり方をアップデートする「D2C」という中長期トレンドに立ち会えたことで、結果的にデジタルを前提としたサービスの面白さに気づくことができたのです。

しかし、これを実現することは簡単ではないのが現実でした。。。(これも当たり前ですね💦)

新規事業の立ち上げで直面したビジネスの奥深さと覚悟

その後、新規事業の担当となり、D2Cキュレーションメディア『5PM Journal』を立ち上げました。小規模分散的に多種多様なブランドが生まれる時代。そこで同じ志をもつブランドが集まる場を作ることに価値があるのでは?そんな初期仮説を抱え、D2Cブランドを経営される多くの方々にインタビュー協力をいただき、さらにビジネスの壁打ちに乗っていただきながら作り上げた共創型メディアです。(この節は皆さま本当にありがとうございました...!!)

初めての事業立ち上げ。もちろん、上手くいくことばかりではありません。どちらかというと挫折ばかりでした。例えば、インタビューから得られたインサイトをもとに、仮説を作り、ビジネスを進めるにも「選択」をしないといけません。すべてのお取引先さま・お客さまに喜んでいただきたい。その気持ちだけでビジネスを行うと、中途半端なものとなってしまう。結果的に、誰にもお役に立てない状態になりかけたことがあります。

「これじゃ誰もわくわくしないですよ。」

大好きなお取引先さまからそうご指摘いただき、自分たちが作り出そうとしているものが何の価値も作り出せないと気づいた際は、全身から血の気が引きました。立ち上げまでも、運用開始してからも、ずっとこの不安を抱えながら、試行錯誤を必死に続け可能性を立証していく。初めての事業立ち上げは決してキラキラしたものではなく、生々しいリアルな世界でした。

<<特に試行錯誤した点>> 
・なぜこのサービスが生まれたのか?誰に何を提供したいのか?誰ってどんな人なのか?本当にそれは「しあわせ」なのか?なぜ自分たちを選んで頂けるのか?の言語化
・自分たちが作り出したい「しあわせ」の具体と、追い求める数値KPIのリンク、その改善のためのリソース配分と実行
・ブランド像と戦略と重なるユーザー視点のサービス実装(UI)とユーザー主語の体験設計(UX)の終わらない改善

そのような体験から学べたのは、ビジネスとは非常に奥深い取り組みであり、総力戦だということです。例えば、ブランディング、マーケティング、UI/UX、チームビルディングはもちろん、戦略と仮説検証~実装するためのリソース確保と差配。幅広いテーマの知識と、深い思考力、最後は実現していくためのリアルなコミュニケーション。すべてがリンクする必要がありつつ、成功するかしないかは誰にもわからない。ビジネスとは奇跡のような存在なのだと気づきました。

そして、奥深さと共に感じたのは覚悟が必要だということ。焦り・不安が迫りくるなかで、最後は腹をくくって自己決定するしかない状況。自分が生み出そうとしているものに価値はあるのか?誰より価値を信じつつも、徐々に増えてくるステークホルダーの皆さまの顔を思い浮かべると、意思決定の一つひとつが正しいか正しくないかが怖くなる日々。立ち止まって考えたいが、早く仮説検証して最速で価値を積み上げないといけない葛藤。。。とはいえ、ビジネスを行うメンバーが誰よりも自分たちが作りだす未来に「わくわく」して働き甲斐を感じているかも大切にしたい。

お客さまとお取引先さま、サービス提供者とどのステークホルダーにとっても「しあわせ」を感じられる構造になっているかにこだわり、成果を出し続けないといけない。オーナーシップをもって事業に臨むことのリアルを少し体感できた時間でした。同時に、そのような大きなプレッシャーを背負いながらも、常に誠実に向き合い続けるリーダーの皆さまの偉大さに少し気づけた経験でもありました。

実現したいのは、共に未来に挑戦するチーム

デジタルの可能性とビジネスとしての実現の難しさ。Mutureではこの壁を乗り越えることで、バリューを発揮したいと思っています。Mutureの事業内容は、まずはDX支援です。具体的には、UI/UXデザイン支援としてプロダクト・サービス作りという目に見える部分のサポートをしていきます。それに加えて、ユーザーのフィードバックからサービス改善に試行錯誤して取り組み、それが結果的に「しあわせ」と利益につながる。そのような正の循環を作り出す強くしなやかなチーム作りまで貢献していきます。このようなサービスを小売とフィンテック領域から開始し、OMO領域、その後は予想もつかなかったテーマにまで広げていきます。そして、DX支援だけではなく、Mutureとしての新規事業も将来的には生み出していきたいです。
これが冒頭で述べた実現したい「ユーザーのしあわせを感じられることで、サービス提供者もしあわせになれるビジネスを世の中に増やす」ことなのです。

私自身はこのようなMutureの挑戦を、DX支援では主に「ビジネスストラテジスト」として、ユーザーの体験とビジネスとしての成果をつなぐKPIの設計。グロースサイクルをデザインし、好循環を生む構造作りに貢献していきます。また、経営企画、人事、財務、法務といったコーポレート担当として、Mutureで働く人の働き甲斐をサポートする仕組みづくりに挑戦していきます。

Mutureでは既存事業のDXでしたり、新規事業に取り組まれている方々と一緒に価値を創造していきます。その際には、奥深いビジネスの世界に覚悟を持って挑むチームの皆さまと同じ解像度で臨み、共にしあわせを創っていく。この理想に挑みつつ、きっとまた考えの甘さに壁を感じる瞬間だらけだと思います。しかし、創業メンバーとこれから来る新しいメンバーで力を併せて、どんな壁も乗り越えていきたいと思います。

Mutureでは一緒に挑戦してくれる初期メンバーを絶賛募集中です...!!気になった方は採用や会社概要を含めて下記に情報が掲載されております!

Muture会社HP
Meety

最後まで読んでいただきありがとうございました!

P.S.
思慮が狭く浅く、いつも周りにご迷惑をおかけしてきた私が、意志を持って経営に挑戦できるのも、これまで未熟な私に誠実に向き合ってくれたスタートアップ企業の皆さま、応援し続けてくれる丸井グループの皆さまのおかげです。皆さまに成長した姿を見せて、頂いてきた恩を次の世代に循環していけるよう、Mutureでも誠実に努力し続けます...! 引き続きよろしくお願いいたします!!

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