野球で意識できる指標とできない指標
スポーツ選手は、自分の成績を上げるためにデータを取る
最近の野球はセイバーメトリクスでたくさんの指標を使って選手をデータ化することができる
では、選手個人個人は、プレー中どんな指標を上げようと努力すれば良いのか?
思うに、意識する意味がある指標とそうでない指標があるんじゃないかと思う
※ここで考えたいのは、毎日のプレーしているときにその意識が役に立つか、である
年末の振り返りや、年始に目標を立てるようなときに参考になる指標や、将来の練習メニューを決めていくときに役立つ指標はまた別途あるだろう
意識する意味があるかもな指標の例
奪三振率
四死球数
出塁率
長打率
意識しても意味がなさそうな指標の例
防御率
WHIP
FIP
OPS
何が違うのか?
着目しているプレーの解像度が違っていて、次のプレーに分岐点があるときに、どれを選択すればよいかわかるのが、意識する意味がある指標だろう
例えば、奪三振率を重視する選手がいたら、その選手は空振りを取りやすい球種を試合で選択したり、練習したりするだろう
また、同じ球種を投げるにしても、ゾーンで打たせるよりはボールに逃げる軌道などで空振りを狙いにいくだろう
では、意味がなさそうな指標として挙げたものに、同じ考えを当てはめるとどうなるだろうか
例えば、投手が防御率を下げたいとする。
、、、何すれば良い?
3ボール2ストライクの時、何をどう投げたら良い?
このように、未来のアクションプランが決まらない
だから、「とりあえず目の前のバッターを頑張って抑える」以上のことが
出来なくなってしまう
でもそれは、意識しようとしなくても元々やっていることだ
だからその指標は、意識する意味がないのである
こういう指標は、選手の能力を測る指標としては大変便利で
異なる評価軸の選手を客観的に比較しようと、専門家が努力した結晶であるだが、そのように統合された指標を現場の人間が用いるのは、先ほど挙げたようにとても難しいし曖昧さを生む
現場の選手たちは、最終的な統合指標を向上させるために、具体的にはどの部分を向上してそれに結びつけるのかまで考える必要があるということだろう
この辺の考えは、企業理念の存在意義と近いものがある
何となく良いことを言っている企業理念は、社員に伝えてもほとんど効果がない
判断の分岐点になりそうなときに、次の行動に導いてくれる企業理念が良い企業理念である
例えば、「技術を磨く」ことを念頭に置く会社は、単純労働や短期的な利益の仕事よりも、技術を磨ける仕事を優先して良いということで
個々人がそれを迷って決めるより、理念として決めておいた方が、意思決定も効率的だし、会社として向かう方向性が一貫しやすい
理念な目標は、こういう時にやっと効果を発揮するのである
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