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片頭痛の原因は~前編~

片頭痛の原因について今日と明日の2回にわたって説明したいと思います。

当院に来られる患者さんの多くが
・何年も頭痛に悩まされている。
・頭痛薬を服用する量や回数が増えている。
・強い頭痛薬を処方され服用するが効かない。
と口を揃えて訴えられます。

大半の方が頭痛薬を服用しても治らない、治せないということはそもそも原因が間違っているというか、もっと源流に原因があると考えた方がいいと思います。

西洋医学は素晴らしい学問ですが、いくら頭が良くても、数学の問題で間違った公式を使って解いているようなもの。答えは出ません。

私はきちんと原因を取り除けば片頭痛は治ると思っています。
最近の一番新しい患者さんは10年も片頭痛で苦しまれていましたが、2回の治療で頭痛は完全に消失しました。

では、今回は慢性の頭痛の原因について私見を述べたいと思います。

脳や脊髄(せきずい)の周囲は、脳せきずい液と呼ばれる脳の血液の一部がろ過されてしみ出した血漿(血球を除く血液成分)で満たされています。

内臓の機能低下により体液の流れが悪くなると、脳せきずい液の頭蓋からの排出が悪くなり貯留していき、頭蓋骨で包まれた逃げ場のない脳せきずい液は脳を圧迫していきます。これを「脳の圧迫ストレス」と呼びます。

脳の圧迫ストレスにより脳圧が上がるので、脳血流量が減り酸素と栄養が不足し脳の機能が低下します。脳の中心の視床下部と呼ばれる自律神経の中枢も機能が低下します。

すると全身の自律神経の機能が低下し全身の内臓の機能が低下。全身の体液の流れが悪くなり、脳せきずい液はさらに貯留し、脳の圧迫ストレスが悪化するという悪循環を生じます。

脳の機能が低下すると、全身の血管を含む筋肉が緊張収縮をおこし神経を圧迫します(脳の機能が著しく低下した寝たきりのご老人を想像していただくと分かりますが、筋肉の緊張収縮により拘縮してますよね)。

背骨を支えている筋肉(脊柱起立筋)も緊張収縮を起こし、背骨のS字弯曲が消失し、ストレートスパイン(真っ直ぐな背骨。ストレートネックとも言われます)となり、背中の筋膜は下(足側)に引っ張られ、伸張(引き伸ばされる)も加わり筋肉の緊張が高まります。

脳の機能低下が背骨の曲がりやストレートネックを起こすのであり、これらが頭痛の直接的な原因にはなりません。なので按摩やマッサージなどは根本的な治療にはならないのです。

以上より、脳の圧迫ストレスは、、、
 
・筋肉の緊張収縮による神経の圧迫
・筋膜の下方への牽引(ストレートスパイン)による  筋肉の伸張でさらなる神経の圧迫
・脳圧の上昇による硬膜(脳を包んでいる硬い膜)の刺激

 
をおこし、頭痛の原因となるのです。

つまり、脳を含めた全身の細胞の機能低下と全身の筋肉の緊張収縮が頭痛の原因であるので、片頭痛にかぎらず慢性の繰り返す頭痛は全身の細胞にアプローチしていかないといけないということです。

明日は、片頭痛の原因について私見を述べたいと思います。

今日も一日頑張りましょう!ありがとうございました。

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