インドで見つけたユカイなロボットたち
9月にインドのデリーで行われていたロボコンに立ち寄ってきました。その名もRobo War。
開場したばかりのときはまだ人がまばらだったのですが、すぐに何千人という人が参加者としてやってきていました。日本のロボコンほどみていて、質は高くないのですが、裾野の人数がすごく多い。
面白かったのが、ロボットのコントローラを電灯のスイッチで代用しているチームがいたこと。インドでは、これがコストも安くて手軽な部材調達方法なんだろうなぁ。
お父さんスイッチみたいな木製ボックスのコントローラを作成しているチームもいました。
ロボットのクオリティーは決してそこまで高くはないです。まずまっすぐに走らない。だってタイヤ曲がっているしw。タイヤにゴムを固定しているビスの取り付け位置も適当だったり、偏っていたりします。
でも、各チームならではの工夫がみられて、自分たちにはない発想に気づかされたり、日本だと工業系の中のその中でも一部の人しか参加していないと思うのですが、小学生、女性ととにかく多くの人が参加しているというのがとても印象に残りました。
この小学生の部の、サーキットでは、有線カーを走らせているのですが、馬力が足りなくて坂を登ることができない。何度トライしても坂を登れないので、左側の男の子がちょっとズルをして、ワイヤーで引っ張りあげようとしているのですw。それでも登れない。見ていて、「あぁ」と声が出そうになってしまう。でも結局、タイムアップでこの坂をクリアーできなかったんですが、周りのみんなが拍手で迎えていました。
さて、こんな日本とは違うロボコンも見ていて面白かったのですが、会場の周りにとてもユカイなロボットが(ユカイロボットさんではなく)展示されていたので、紹介してみたいと思います。
まず、この懐かしい80年代のレトロフューチャーな感じがするロボット。外装が木製ですが、注目すべきは胸です。
なんと、紙が貼ってあるw。しかもシワクチャで、文字も手書きなんですw。ロボットなんだから、もうちょっと頑張ってSF感を出してよ、と思うのですが、この適当な感じがインドらしくもあるところ。
動きがわかるように動画をアップしてみました。
このロボットは頑張って、それっぽくはなっていますね。パイプが右腕になっていたりと日常的なものをうまく使っています。裏も見てみたかったな。
このロボットも独特なデザイン。日本のロボットはどれも質が高いし、デザインの洗練度も高いと思うのですが、どうしても既視感があるというか均質的な感じがするので、こういったロボットをみるととても刺激を受けます。
こちらもムービーにアップしてみました。音声認識に反応して、しゃべってくれます。
最後に、ものすごく惹かれたのがこちらのロボットです。
そう、これもロボットです!ほぼ胸のところにあるスマホがメインな気もしますが、でも、その上に距離センサーなんかもついているし。
腕のほうは、細長い木の板を貼り付けたですね...でも手のほうが、ちょっと色が変わっているから、なにかセンサーを貼り付けようとしたのかも。
日本では、ロボットというと、手のひらサイズのものから、手に抱えられるものまでのものが多い気がしますが、インドではこのように、とにかく人形といえる大きさのもの、を多く見かけました。これも人々の認識のちガイナのでしょうね。
ても個人的に、一番、衝撃だったのが、脚部に描かれたJavaやArduinoのロゴマーク!!
えぇ!!ロゴをプリントしたり、ステンシルとかでつけるわけでもなく、まさかのフリーハンド。なんというか、大人が子供の自由研究さながらに工作でモノを作っている自由感がスゴイです。
クオリティーが高いわけではないけれど、このおおらかさというか、まずはやってみるという精神、そして既成観念の呪縛から離れることは大事だようなぁ、と考えさせれます。
そしてこのお兄さん、すごくいい表情してたな。胸のシャツの赤色もロボットとちょうどマッチしていていい感じだったし。
ちょっとネタ的な書き方になってしまいましたが、既成品ではない手作りならではの工夫や、取り組みが見れてとても楽しめました。コントローラは普通にXboxやPS4のを流用すれば、と考えてしまっているけど、電灯のスイッチから自作とか、いろいろと気づかされました。
そんな工夫も、みんなが成功パターンに沿って同じようなことしかやらなくなると、失われちゃうし、日本では出てくるもののクオリティーは平均的に高いかもしれないけど、裾野は限定されていて、笑われるほうになるよりも笑うほうになることを選ぶ人が多いのが、長期的に笑えないところかもですね。
なので、自分が笑われるほうではなく笑うほうになっていないか、そんな矛盾した感覚を突きつけられました。
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