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カレーライスルーティン

有名な話だが元メジャーリーガーのイチローは毎朝決まってカレーライスを食べていたらしい。

なぜなら、朝カレーは彼が大切にしている「ルーティン」の一つに入っていたからだ。

「ルーティン」。
日本語で訳すと「日課」となるが、ただの日課とは少しニュアンスが違う。

毎日同じことを繰り返すことで、昨日の自分との小さな違いに気づき軌道修正したり、大事な局面でリラックスできたりといろいろご利益があるのである。

ちなみに、一流のアスリートの中には独自のルーティンを持っている人が多いらしい。

さてさて、最近気がついたことだが、実は僕もここ一か月くらいイチロー同様「カレーライスルーティン」している。

土曜日にカレーライスを大量に作り、毎朝晩食べ、一週間かけて食べきるのだ。

朝晩2回食べているということは、あのイチローよりもルーティンをルーティンでルーティンルーティンしているということは皆さんにもわかっていただけると思う。

ちなみに、僕がこの「ルーティン」を始めたきっかけは、アスリートのように最高のパフォーマンスを出そうなどという高尚な志からでは断じてない。

もっと現実的かつ普遍的な理由からだ。

そう、お金がなかったのだ。

お金がないなら支出を減らすしかない。しかし、普段支出の少ない僕からさらに支出を減らそうとすると、必然的に食費の方が負担がかかるのである。

そして考えに考え、食事に対するコストパフォーマンスを究極に高めた結果、あのイチローとほぼ同じ極致にたどり着いたのである。
(おそらく、一食80~120円くらいだろう・・・)

では、このルーティンを始める前と後で僕の一体何が変わったのか気になる人も多いはずである。

たかが一か月のルーティンといえども、されど一か月のルーティンである。

もちろん、変わった。

まず、ネガティブなことから言おう。
単純にカレーライスに飽きた。

もう向こう一年はカレーを食べたいとは思わないと思う。

しかし、カレーという食べ物は一晩寝かせるとコクが出てよりおいしくなる食べ物のはずだ。それが1週間分を作るとなると単純に計算しても最終日には7倍のコクになるはずである。

コクだけの話をするなら「うちのカレーは一週間煮込んでます」というカレー専門店レベルになるはずだ。
入ってみたくなるし、絶対「うまい!」以外の感想はありえない。

そんな専門店レベルのカレーを今の僕は無表情で口に運んでいる。

今日食べているものも、昨日食べているものも、一昨日食べているものも全く同じに感じるのだ。

いや、むしろ何も感じなくなりつつあるといっても過言ではない。日に日に食欲が落ちているようにも感じる。

そして最近思うのだ。「コクって何だろう?みんな騙されてない!?おいしさを感じなくなってきてんですけど・・・」

ーー一方で、「ルーティン」のポジティブなことを言おうと思う。

それは、決断回数が減るのだ。
どうやら、人間には一日に決断できる回数というものがあるらしい。

Apple創設者のスティーブ・ジョブズ、Facebookの創設者マーク・ザッカーバーグは決断回数を減らすため、いつも同じ服を着ているらしい。
そして、服よりもっと重要なことを決断しているのだ。

僕も毎朝晩カレーを食べることで少なくとも2回の決断回数が減った。と同時に料理時間も減った。

そして、悲しいかな。

一般人の僕は、そんな偉大な人達とは違い、YouTubeの動画を決める回数と過ごす時間が増えた。

何の生産性もないのである。むしろ、本来メリットであるはずのことを食事の楽しみが減らすデメリットに変えてしまったのだ。

ーー「ルーティン」。
日本語で訳すと「日課」となるが、ただの日課とは少しニュアンスが違う。

毎日同じことを繰り返すことで、昨日の自分との小さな違いに気づき軌道修正したり、大事な局面でリラックスできたりといろいろご利益があるのである。

ただ、一言いいたい。ご利益が受けられるのは自分次第なのだと・・・。



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