見出し画像

アメリカに行ってみた!米国訪問でのコロナ対応体験記、まん延防止等重点措置終了に向けて。

米国訪問でのコロナ対応体験記、まん延防止等重点措置が終了に向けて。
─────────
3月7日から3月15日にかけて米国西海岸にこの秋出版予定の本の取材のための出張をしてきた。
日本ではまん延防止等重点措置(“まん防”)が終了し、海外に出かける人も多くなると予想されるが、今回は入出国時に苦労した話を中心に記載していきたい。

まず、一番苦労するのが出国時のPCR検査である。これをクリアしていないと搭乗手続きがされずに出国できないことになるので、最も気をつけねばならないところである。私は危うく搭乗手続きができなかった。

ちなみに本情報は私の解釈上の体験記であり、皆さんも出国する際にはその時によって変わっている可能性があるので関連のサイトをチェックされることをお勧めする。

しかし短期間でいろいろ変更になっているので検索してもいろいろ結果が出てきて迷わされることになりそうだが……。

結論から言うと、出発が羽田であろうと成田であろうと羽田で当日検査を受けるというのが正解のような気がする。

まずよくわからないのが、PCRを受ける時間が出国より24時間以内なのか、出国の前日なのか、当該国の入国の24時間前なのか、通外国の入国の72時間前なのかである。

私は1番リスクが少ない入国の24時間前の検査を受けることにした。出国のフライトは夕方成田からである。現地サンフランシスコ空港の到着は夜中の3時、すなわち27時であるので、出発当日の朝検査を受けて出国までに検査をクリアしている必要があると考えた。(これが実際は、多分であるが前日で良かったようである)

前日は地方出張でPCRを受ける時間がなかったため当日の朝、自宅の近くのクリニックで朝10時に検査を予約した。検査結果はメールでフライトの1時間前ぐらいに来る予定とホームページに書いてあったので何も問題はなかろうと思って朝クリニックに出かけた。

クリニックの受付をすると「PDFで陰性証明を送るコースで良いのですね?」と聞かれ「はい」と答えたが、念のため「他にどんなコースがあるんですか?」と聞くと「1時間で紙の証明書を発行するコースがあるのですが、こちらではPDFは発行できません。ちなみに米国入国の際に紙の証明書は受け付けられなかったって言うケースがあるようです。早いコースが30,000円、PDFで送るコースが18,000です。」と言う説明であった。紙の証明書が発行できるのに、PDFが発行できないと言う説明いささか理解することが困難であった(PDFで発行する人が午後にならないと来ないのかなあなどと考えていた)が、そういうものだとは思い、またアメリカで上の証明書が認められなかったケースがあると聞いたのでそのままPDFのもので受けることにした。

これも後でわかるのであるが、なんと米国入国の際には全く、陰性の証明書やワクチン接種の証明書を見せることなく、私の時はすべて、出国手続きの時に行った。すなわち成田空港の搭乗手続きの時が1番のハードルなのである。これもインターネットなどで検索していると、搭乗ができたのだが飛行機が遅れてPCR検査の結果の有効期限(24時間等)を過ぎて入国できなかった体験記など載っているので、その時によって、あるいはその国によって対応が変わるのではないかと思っている。

とにかく、無事PC R検査を済ませて時間的に余裕もあるのでゆっくり成田空港に向かったのである。空港に着いたのはフライトの3時間前であった。

すでに3回ワクチンを受けていたので、帰りは隔離がない、公共交通機関を使って帰っても良い(2022年3月1日から適用)状態だったので出発時もずいぶん気が楽であった。

成田空港に着くと搭乗手続きのブースに向かった。まだ国際線の搭乗手続きは空いており、「コロナから回復」と言う状況には見えなかった。

パスポートを渡し出国手続きをしていたのであるが、ここで「陰性証明書はありますか?」と聞かれた。「今朝PCR検査を受けてその結果がPDFで送られてくることになっています、まだ来ていません。」と答えると、それでは搭乗手続きができませんので証明書を取得してくださいと言われた。

既に18,000円払っていたのであるが、万が一メールが来ないリスクなどを考えて「空港での陰性証明取得ができないのですか?」と聞いたところ、「空港での証明は最低でも3-4時間かかるそうです」と言われた。フライトが3時間後なのでこれは間に合わない。

そこでクリニックにいつ来るのか、早くすることできないのかと言う連絡を取ることを試みたのであるが、これがまた連絡が取れないのである。

複数のクリニックを運営している会社で問い合わせは電話ではできない仕組みになっていた。しかもクリニックから送られてくるメールにはこのメールには返信してもお答えできませんと書いてある。

ここで私は冷や汗をかくことになる。「ひょっとしたら今日のフライトまでに取得することができないのではないか?」と言う不安が襲ってきた。

いずれにしても陰性証明が送られてこないと如何ともし難いので、私はとりうる限りの策をとった。まず「このメールには返信してもお答えできません」と書いてあるメールアドレスにメールをした。次にホームページのマイページ奥のほうにあった(見つけるのに大変苦労した)お問い合わせフォームに書き込んだのである。こちらにも丁寧に「お問い合わせは順次対応させていただいておりますのでいつお返事できるかのお約束ができませんのでお待ちください」と言う但し書きが書いてあり不安を更に煽るのであるが、送ってみた。

搭乗手続きの窓口の方が非常に丁寧で、私が焦っているのを見て、いろいろ提案してくれたので感謝している。多分このような場面に何度も出くわしたと思える落ち着きぶりである。「ちょっとトイレに行きますので」と言ってその場を離れトイレから帰ってくるとなんと「検査の結果の通知」と言う内容のメールが来たのである。

これが通常の配信時間だったのか、返信しても見ていませんと言うメールアドレスのメールを見たのかそれともお問い合わせ窓口の問い合わせを見たのか不明ではあるがとにかくきたのである。

メールに添付されたPDFファイルを窓口で見せるとすぐに手続きをしてくれた。これでほっとすることになった。

後でいろいろ調べてみると、成田空港は検査体制が羽田ほど充実しておらず、羽田では当日7900円のPCR検査や1900円の抗原検査が実施できるところがあるそうである。成田から出発する場合でも、羽田から京急を使えば2時間ほどで成田に到着できるので、羽田でPCR検査や抗原検査を受けてから成田に移動すると言うのが実は金銭的にも時間的にも(結果が届かなくてハラハラする時間も含めて)1番効率が良かったのではないかと後悔することになる。

ただし荷物が多い人は電車での移動等には手間がかかるので考える必要があるかもしれない。私は基本的に国際線では機内持ち込みを原則としている(ダメージやLostの経験があるため)ので羽田に行き検査を受けて成田に行くと言うのはあまり苦に感じない。

そしてアメリカの入国である。入国に関しては特に何も問題なく入国審査のところに行き、パスポートを提出し、ワクチンの接種証明やPCR検査の院生証明を見せようとスマホをいじっていると検査官が「スマホをいじって何をしているんだ?」(米国の入国の際はテロリストを警戒してスマホをいじらないようにしたほうが本当は良いのであるが、、、)と聞いてきたので「ワクチンとか陰性証明とかコロナ関連の書類を出そうとしていたんだ」といったところ「それは提出必要ありませんよ」と言われ拍子抜けした。

これまで、米国の入国の関門を通り抜けるためにワクチンを接種し、陰性証明を取得し、アプリをダウンロードし、PDFをファイルに保存し、すべてこの瞬間にどや顔してみせるために行ってきたことが水の泡と帰したのであった。

だが、何事もなく入国できてよかった。結局は搭乗手続き以降一切ワクチンや陰性証明は利用しなかったのである。

そして今度は帰りである。帰りの検査はサンフランシスコ空港内にあり、30分ほどで結果が判明する検査を行っていた。こちらは225ドルなので高いのであるが早くて確実である。

しかも、日本に帰るときに必要な情報がこちらはかなり正確に(空港内にある検索施設だからなのか)わかっていて安心して受けられた。

予約しなくてもその場でできるのであれば一応予約をした上で(ネット上で必要な項目を登録することができるので、現場で紙に書きそれを係員が写し入れると言う作業がない分、手間がかからない)検査を受けに行った。こちらは登場まで72時間以内と明確に書いてあるので迷う事はなかった。出国の前日の朝(出国より30時間ほど前)新PCR検査を受けた。検査結果は順番に呼ばれるので待っていると呼ばれて紙の証明書を渡された。ここで渡す係の女性の人が「もう一回パスポート見せて?」と聞いてきた。同乗者と私のパスポート番号を受付の係りが写し間違えていたのである(英語のSと数字の5を間違えていた)。渡す係の女性のファインプレーである。と言うことで書類の修正に25分ほどかかったが、無事陰性証明を取得することができた。

そしてフライトに登場し、帰りは羽田に着陸した。その後まず各種書類の確認やインストールすることが義務付けられているアプリ等の確認が行われた。私が登録していたアプリは「マイSOS」「ワクチン接種証明アプリ」「接触確認アプリ(通称Cocoa)」であった。

マイSOSは、帰りの機内Wi-Fiでダウンロードし登録しようとしたが最終的な登録確認ができなかった。これはhttps等のセキュリティーが完備されていない状況で最後まで進めないと言うようなことをではなかったのかと考えている。しかし当初はエラーが繰り返し表示されるので何回も何回も手続きをしたりアプリを削除して再インストールしたりしていたので帰りの機内の消灯の時間はこの作業にあてた。また羽田空港であれば安い検査が出国前に迅速にできる情報も帰りの機内で入手したものである。

これらのアプリがインストールされていること、及びアプリの通知がオンになっていることなどを入念に調べられた結果、次のPCR検査へ進むのである。だが、それらの作業でかなり戸惑っている人を多く見かけ、日本のデジタルリテラシーをまだまだあげる必要があるという使命感も覚えるのであった。

ちなみにこの過程で私は3回目のワクチンを接種していたので「ワクチン接種済み」と言うスタンプをされ、これで入国後の隔離期間がないと言うことが確定しこちらもまたほっとしたのである。

PCR検査が終了した後は、銀行や病院のごとく自分の番号が呼ばれるのをひたすら待つ時間になる。私の場合は約50分間で呼ばれた。飛行機を降りたから約80分で手続き完了である。その後は通常の入国審査と税関を通り無事入国することができ、公共交通機関を使って帰宅できた。

今回の1連の出国入国の手続きに関してはそれなりに費用もかかり時間もかかり大変ではあるが、1番私が精神的に苦痛を感じるであろう強制隔離がないというだけで、非常にスムーズだったのではないかと思う。ただし自分はかなり情報に関しては取得や活用が他の人より優れていると思っているのであるが、それでもいろいろな情報がいろいろなところにあり、現在何が有効で現在どのように続きやるかと言うのが、なかなかわからなかったと言う事は否めない。

ぜひもっとわかりやすい手続が施行されることを望むのである。皆さんも海外に出かける際には常に最新の情報を入手しておかないと、私の知人でも多くがトラブルに遭遇しているのでぜひ気をつけてほしい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?