助けた犬は警察へ(EP.2)
とつぜんですが、あなたは野良犬を見つけたらどうしますか?
たたかう、にげる、じゅもん、つかまえる
”つかまえる”を選択した男の物語です。
1.前回までのお話
助けた犬は警察へ(EP.1)
出勤途中に道に飛び出してきた子犬を捕まえたHiroは警察に向かうが‥
2.本編
助けた犬は警察へ(EP.2)
Hiroは、捕まえたヨークシャテリアの子犬を連れて行った。
どの窓口に聞けばいいのかわからず、総合案内所的なおねいさんがいる窓口に行き、飼い犬と思われる子犬を拾ったのですが‥と、簡潔に事情を伝えると、「それなら落とし物係の窓口にお並び下さい」と言われた。
ん?
”落としモノ?”、生き物も”モノ”扱いなのか?、迷子の迷子の仔猫ちゃんは、迷子の窓口ではないのか?
落としモノ係の窓口に行くと、めっちゃ業務的に、この用紙に住所と、拾った時の状況をわかる範囲で記入してと言われた。
書き終わり、窓口のおっちゃんに提出すると、記入された項目を指さしで確認しながら、ボールペンでチェックを入れていき、はいわかりました。しばらくこちらで預かりますが、もし持ち主が見つかったら、落とし主から連絡してもよいか、それともお伝えしなくてよいか、選択できますがどうしますか?
まともな人ならお礼の一言でもくるかもしれないけど、ややこしい人だと、なんかヤダなと思い、連絡不要で回答した。
じゃあ、こちらに連れてきてください。
警察署の奥のほうに連れていかれる
なんか、
コワイ‥
ダンボールの中のヨークシャテリアもぷるぷると震えている。
「いやー、正直困ってるですわ、生き物を連れてこられても‥」
はあ、となんとなく返事をする。
奥の部屋を抜けると、長い廊下の先に緑色の”非常口”と書かれたドアがあり、そこからでると、そこには、大小、さまざまな檻があり、都会の駅近にある、ちょっとした動物園みたいになっていた。
「すっすごい‥」
「いやー、ホント困ってるんですわ、エサもやらんとイカんですし、あなたみたいに、次から次と生き物を連れてくるもんだから、ワシらも大変なんですわ」
はあ、と返事をし、そういわれも‥と、頭の中で考え、言葉を飲み込んだ。
2、3日はここで預かりますが、もし持ち主が見つからなかった場合はこちらで処分いたします。
へっ?処分?
はい、保健所に連れていき処分してももらいます。
えっ、殺してしまうんですか?
まあ、そうなりますね、あっもちろん、飼い主が見つからない場合は、拾い主のあなたが受け取ることもできますよ、どうしますか?
どうしよう‥
(つづく)
最後まで読んでくれてありがとう
つづきはまた明日〜
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