助けた犬は警察へ(Ep.1)
今日は助けた犬は警察へという話
以前、会社まで歩いている途中、茶色い影がサッと横切り、よく見ると犬でした。
さらによくよく見るとヨークシャテリアの子犬で、ずいぶん長いことさまよっていたのか、体じゅうに葉っぱやら、ホコリが絡まって、汚れたモップみたいになってました。
その子犬は恐怖のあまり、興奮しているみたいで、道路を行ったり来たりして、車が通るたびにクラクション鳴らされ、さらに興奮状態に。。
あぶなくてしょうがないので、なんとか捕まえてようとしたら、道路ごしにある町工場のほうに走りこんでしまいました。
あっ!と、思ってその町工場に向かって、追いかけていたら、たまたま町工場の玄関で掃除をしていた、そこの社員らしきおじさんが、「お!どうした?」と声をかけてくれました。
とりあえず、簡潔に道路に飛び出そうとした子犬があぶないので、とりあえず捕まえようとしていることを説明すると、おじさんが「よし、手伝ってあげるから、2人で回り込んで、挟み討ちにしよう」と、おじさんが提案してくれた。
でも、すばしっこいから、捕まえたら箱みたいなモノに入れたほうがいいかもと、相談すると、おじさんが「裏にダンボールあるから使って」と、ダンボールを持ってきてくれました。
敷地内はフェンスで囲まれているから、2人でうまく、会社の裏側の狭い通路で挟み討ちにできれば捕まえられるかも、と軽く打ち合わせした後、子犬をいい感じに追い込むことができ、なんとか僕が捕まえることができました。
よし捕まえたと、子犬の肩を両手でおさえると、首輪をしていることに気がついた。
一瞬、首輪に目をやった隙に、手をゆるめてしまい、興奮した子犬に思いっきり、右手の親指の爪をガブリと噛まれ、いててー!となりましたが、じっと堪えて、子犬が冷静になるまでしばらく背中をやさしくなでてあげました。
しばらくすると、観念したのか子犬がおとなしくなったので、そーと抱きかかえて、ダンボールに入れてあげました。
よく見ると、身体中葉っぱや枝が絡みついて、皮膚も擦り傷だらけでした。
ひとまずホッとして、いっしょに捕まえてくれたおじさんさんと目が合いました。
「飼い主が探しているかもしれませんね」、おじさんの言葉にそうですねと、返事をしながらこれからどうしようか、頭の中でグルグルと考えていました。
僕が困った顔でボーとしてるのを見かねて、おじさんが「とりあえず警察に連れて行きますか‥」と言った。
(つづく)
思いのほか話が長くなってしまったので、つづきはまた明日、さて子犬と僕の運命はいかに
【次回】助けた犬は警察へ(Ep.2)
Hiroはダンボールに入った、箱入りテリアを連れて、警察署に降り立つ。そこで目にした光景は、そして、箱入りテリアの運命は?
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