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「本がすき。」書評集

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光文社のサイト「本がすき。」に寄稿した書評を転載しています。ちょっと真面目な文体です(笑)
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#読書感想文

ロシアと中国の仕掛ける新たな戦争の形 『破壊戦』

最初に、著者の古川英治氏が私の親しい友人であることを明記しておく。 この文章には身びいき…

高井宏章
3年前
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旅行記というバトン 『0メートルの旅』

旅行記は、良い書き手を得れば、ほぼ確実に良い読み物になる。 見知らぬ風景や人との出会いに…

高井宏章
3年前
42

ナメクジに考えさせられる 『考えるナメクジ』

ナメクジほど、「考える」という動詞と縁遠いイメージの生物はなかなかいないだろう。 これし…

高井宏章
3年前
18

「勉強のやり方」を知らない子どもたちに 『東大式節約勉強法』

私事で恐縮だが、著者の布施川天馬さんと私は、年は二回り以上離れているものの、境遇が少し似…

高井宏章
3年前
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タペストリーのような大風呂敷 『三体2 黒暗森林』

翻訳モノには、独特のマゾヒズム的な楽しみ方がある。 もう「新刊」は出ている。 でも、読め…

高井宏章
3年前
17

「すべての男」が読むべき傑作 『ザリガニの鳴くところ』

「2019年アメリカで一番売れた本」 「全米500万部突破」 そんなパワーワードが踊る帯には強力…

高井宏章
3年前
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教育の「悪平等」への偏見をほぐす 『日本の15歳はなぜ学力が高いのか?』

PISAをご存知だろうか。 OECD(経済協力開発機構)が3年ごとに行う国際的な学力調査で、Programme for International Student Assessmentの頭文字をつないだものだ。 「日本の子ども、学力順位が後退」といった形でニュースになるので、名前は聞いたことがなくても、結果だけご覧になったことはあるかもしれない。 本書は英国人教師が、PISAの成績上位から5つの国を選び、「あるべき教育の姿」を探るルポだ。登場するのはフィンランド、シンガポー

鳥肌モノのエピソードの宝庫 『エリザベス女王』

秀作ぞろいの中公新書の歴史シリーズのなかでも、指折りの傑作だ。 今年で94歳、在位68年を迎…

高井宏章
3年前
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10億年後を心配する、最も“ぶっ飛んだ“AI論 『LIFE 3.0』

まず自分の誤算を白状しておこう。 まさか邦訳が出るとは。しかも、こんなに売れるとは。 『L…

高井宏章
4年前
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今こそ見習うべき「大人」の余裕 『蘇生版 水の上を歩く?酒場でジョーク10番勝負…

本稿は光文社のサイト「本がすき。」に9月6日に寄稿したレビューです。編集部のご厚意でnoteに…

高井宏章
4年前
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天皇家という家族の実像 『天皇陛下の私生活』

本稿は光文社のサイト「本がすき。」に4月3日に寄稿したレビューです。編集部のご厚意でnoteに…

高井宏章
5年前
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「外さない書き方」の指南書 『東大作文』

本稿は光文社のサイト「本がすき。」に5月9日に寄稿したレビューです。編集部のご厚意でnoteに…

高井宏章
5年前
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