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"四国新幹線"で行く絶景・四万十の旅

四国新幹線……?

「先日、四国新幹線に乗ってきました」

と、写真とともに伝えたらびっくりされる方もおられるかと思います。

0系新幹線に限りなく近いこの列車の正体は、「鉄道ホビートレイン」。高知県四万十町と愛媛県の宇和島市を結ぶ予土線を走るディーゼルカーです。

予土線では新幹線をはじめ様々なラッピングが施された列車が走っており、訪れる人の目を楽しませてくれます。

鉄道ホビートレイン

今回はこの"夢の超特急”に乗って、四国の秘境・四万十川を巡ってきましたのでその模様をお届けします!


四国を走る新幹線

乗車した鉄道ホビートレインは見た目こそ新幹線ですが、普通列車として運行されているので特急券の類はもちろん不要!

高知の窪川駅から乗車し、愛媛の宇和島方面へと向かいます。

鉄道ホビートレイン反対側

パンタグラフのない夢の超特急……
ギョギョギョ…と構内に響くディーゼル音がなんともシュールで味があります笑

車内

外観だけでなく車内もお楽しみ要素が盛りだくさん。
歴代の名車の模型がディスプレイされているほか、0系新幹線で実際に使われていた座席も4席分車両先頭部に置かれています。

0系新幹線の座席

昔はこんなんだったんだなぁ……としみじみ。

運賃表。下には東海道新幹線開業時の各駅の名が。

夢の超特急で訪れた「モネの川」

宇和島に向けてどんどん北上していく夢の超特急。
沿線を流れる四万十川も見えてきました。

途中、列車待ち合わせのために土佐大正駅で途中停車。
時間に余裕があったのでレトロな駅舎を撮影してきました。

土佐大正駅

さてこの列車の終点は宇和島駅ですが、私は寄りたいところがあったので土佐昭和駅で途中下車しました。

土佐昭和駅入口

歩いてだいたい15~20分ほどで辿りついたのは、ここ。

四万十川名物の沈下橋です!

沈下橋

沈下橋は増水時にあえて川に沈んでしまうように設計されていて、流木などの引っ掛かりを防ぐために欄干も付けられていません。

昨年訪れた時は予土線の列車から眺めるだけでしたが、今回はぜひ近くで見てみたいと思い、駅から歩いていける距離にある沈下橋を訪れました!

第一三島橋

やってきたのは「第一三島橋」
沈下橋の傍を予土線の鉄橋がかけられており、運が良ければ鉄橋を渡る列車の姿が見られることも。

第一三島橋

ここは三島という四万十川の中州にかけられており、三島を渡ると「第二三島橋」がかけられています。

第二三島橋

通り雨にやられましたが、幸いにも天気はすぐに回復し、探索続行!
再び第一三島橋に戻り、思いきって河川敷へとおりてみました。

河川敷にやってきて、そして、息を呑みました。

まるで絵画の世界にやってきたかのよう。

水はとてつもなく澄みきっていて、川岸でぱしゃんと跳ねた魚が川の真ん中まで泳いで逃げていく姿をいつまでも目で追うことができました。

この二日前に徳島県の大歩危峡などを訪れましたが、四国の川はどこも澄みきっているイメージです。

周囲の景色を水面に反射し、その幻想的な雰囲気は「モネの池」をほうふつとさせました。

トロッコ列車で四万十川をめぐる

土佐昭和駅に戻り、再び宇和島を目指します。
ここからは事前に指定席を予約していた「しまんトロッコ」に乗りました。

しまんトロッコ(終点にて撮影)

貨車だった車両を改造したトロッコで窓がなく、五感で四万十の自然を味わうことができました。

トロッコに屋根に木のシルエットが映る

ボランティアの方の解説もわかりやすく、

「四万十という言葉はアイヌ語からきているという説」や、

「珍名駅として有名な『半家はげ』の名前は平家の落ち武者にまつわるもので、平家の字が変化したものという説』など、

地名に関する話は意外性にあふれていて面白かったです!

四万十市産のいちごを使ったアイス。
とびきり甘くてふわっふわだった。買ってよかった。

楽しくて美しかった、四万十の旅。

沈下橋のそばから眺めたあの夢のような光景に出会えたのは、”夢の超特急”が私を運んでくれたおかげかもしれません。

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