「風,土,水,そして太陽」音楽制作Note

【楽曲制作時期】曲:2018年6月4日~ 詞:2018年8月6日~ 詞曲完成:2018年8月11日 録音完了:2018年10月20日 【使用機材・録音場所】文末に記載

この曲は、イントロのギターフレーズからできた曲です。何気なくギターを触っていたら、最初のコードリフの「チャーン、チャ、チャーン」ってヤツが出てきて、こんな感じのイントロの曲良いかな・・・って。

それで、ギターを弾きながら曲はすぐ出来たのですが、僕のいつもの悩み、詞を作るのに苦労するんですよね。。

でも今回は、かわいくてお洒落な感じの農業応援ソングを作ろうと、コンセプトを決めたら、あとはスムーズに詞作が進みました。

何となく頭の中に浮かんだ「泥だらけの軽トラでひとりトコトコ走ってる」という情景をお洒落なメロディーに乗せてみたいな・・って思ったんです。

詞と曲は何となく生みの苦しみなんですが、ここから先のアレンジ、音作りは僕にとっては結構楽しい作業です。

僕の場合は頭に浮かんだメロディやオブリガード、リズムなど、各楽器の音を、まずスコアに書き出してから、実際に音入れ(打ち込み、録音)をしてみて・・・実際の音が思った雰囲気と違ったら、再度スコアを書き直して、また録り直しという具合に作業を進めます。

風、土、水、そして太陽スコア

こちらはこの曲「風、土、水、そして太陽」のスコアの一部。下の色褪せたYAMAHAのロゴが入ったスコア譜用紙、その昔、編曲の手ほどきをしていただいた作編曲家の酒井省吾さんから分けていただいたものなんです。

しばらく音楽ブランクがあったので、使う頃にはもう色褪せてしまった・・というわけですね。(笑)

さてこうして仕上がったこの曲のアレンジ(編曲)で、自分が面白いと思える一番の”手前ミソ”は、2回ある転調、特に2回目の方をぜひ注目して聞いて欲しい・・・エンディングの「Woo~」というコーラスが入る瞬間です。

1回目の転調は、最後のサビ前の間奏で、半音上がって盛り上げるという、「海のトリトン的」な良くあるヤツなんですが、

2回目の転調・・・実は「半音下がって元の調」に戻し、即エンディングのコーラスに入るという・・・

半音転調した途端にコーラス・・・音が取りにくくてとても難しいんです。何度かチャレンジして、でもコーラス出だしにためらいが出たり、グニャッとした感じのコーラスになっちゃって。。

そしていろいろ考えた末、転調のタイミングで次の調の音を取りやすいようにギターのフレーズを入れて解決しました。

使用ギターは、Jack Spira 0000-250。

画像2

イントロでかぶせたギターのリードフレーズは、Fenderのペケペケした音のイメージで作ったんですが、手元にあったこのアコギでとりあえず、どんなイメージになるか仮録音してみたところ、何かさわやかな風が吹く感じで・・・そのまま採用となりました!

ちなみに僕はレコーディングの時に弦を張り替えたりしません。。理由は、録り直しの度にチューニングが気になっちゃうから。。この時も張ってから2~3か月経ってるんですが、その割と煌びやかな音に録れてますね^^

サビではタンバリンの「チャカ、チャカ」というリズム音が欲しくて、音源で探したんですが、意外に良いものが無くて。。楽器屋さんにタンバリンを買いに走ろうと一瞬思ったんですが、ウチにこれがあるということを思い出しました。ポケット・タンバリン「ポケたん」!

ポケたん

滑らないようにグリップは自作です。何かカワイイでしょ?これ。

そして最後に歌詞なんですが、実は最後まで悩んでいた一節があります。。

「僕が先に逝くかもしれないけど、そしたら猫の世話頼むね。」のフレーズです。。。

ココはある意味、この歌のクライマックスなのかな・・・と思う部分ですが

僕の中ではこの歌の主人公像は20代~30代の頃に都会で猛烈に働いて、心身共に疲弊しつつ、今の生活に疑問を抱いて・・「田舎に帰ろうかな・・その方が、自分らしく生きられるかな・・」と思う30代~40代。

そして生涯のパートナーとなる女性と田舎暮らしを始めるわけですが、そうした設定で考えると「僕が逝く前に、猫が先に逝っちゃうじゃん!」(笑)

寿命を考えるとね・・・猫ちゃんの方が先に逝っちゃうわけです・・・TT

でも、表現したかったのはこの主人公の心情で「万一、僕が先に逝くような事があっても、きっと猫ちゃんが君を癒してくれるよ!」という優しさを、この一節で表現したかったんですね。。

ということで・・・「この夫婦は超猫好きで、きっと、その時も猫ちゃんを飼っているだろう」という、ちょっと強引な設定で(笑)採用としました!

動画のサムネイルになっている猫ちゃん画像、と~ってもカワイイでしょ?

MVのイメージに合う画像を探していたら「猫と古民家ごはん・月うさぎ」さん(奈良県宇陀市)のインスタグラムで見つけたこの猫ちゃんに一目ぼれしちゃいまして・・・「月うさぎ」さんに直接連絡を取り、この画像の使用許可をいただきました!

いつか、この猫ちゃんに会いに行きたいな^^

そして、MV制作は今回が初めてなのですが、動画の下の方を走っている「泥だらけの軽トラ」、「赤い車」、そして「歩く猫ちゃん」のイラストは、漫画家の鳥伊くるみさん作。

このように小さいイラストが、動画の中を動くというのを動画を作る前からぜひともやってみたくて、今回、After Effectsを初めて使ってみました。

ということで・・・「風、土、水、そして太陽」の制作ノートでした!

【使用機材】                           DAW : Logic Pro X    Microphone : RODE NT2-A    Interface : Apogee Duet    Guitar : Jack Spira 0000-250    Tambourine : Pocket Tambourine「ポケたん」

【録音場所】Hiro Snownote Music Works Melbourne, Pakenham, VIC

記:2019年11月10日 Pakenham, VICにて


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