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きもちよくうたおう。ボイトレ以前の話。

僕は若い頃にあまり歌のレッスンを受けたことがなくて、ただただ自分が気持ちよく歌えるかどうか、ということだけを意識して好きな曲をたくさん真似して歌う練習をしてきました。

でもだからと言ってレッスンなんて受けなくても大丈夫!なんてことは全く思いません。もっと早くから真面目にボイトレしていれば。。と思ったことが何度もあります。。。

そのあたりはもちろん、何を目指してどうなりたいか、ということの方向性の違いもあるので 結局人それぞれ。でももし、歌うことに興味があって、少しでも何か学ぼうとしていろいろ検索したりしているのなら、これだけは!!という知識、考え方を頭に入れておくだけでその後の成長が変わってくると思います。

地声と裏声、そして呼吸。それだけ。

世の中にはいろいろな指導法や考え方があります。少し調べればいろいろな人がいろいろな情報があふれていて、理解しようとすればするほど深みにはまって、自分でやってみても効果がすぐに出るようなものでもないから不安になりまた調べるが上達が感じられないどころか歌を楽しむどころか変な意識だけするようになる。。。

そういうループに陥らないように、超シンプルに考えるなら、歌う上で音楽的な部分以前の"声"の部分で大切なのは、まず地声と裏声と呼吸だけ

音程が合わない、声が枯れる、苦しい、息が続かない、声量が出ない etc..というのも結局ほぼその3つのどれかの原因が多いと思います。

たった3つか、簡単だなあ!!と期待を持たせておいて、特に地声と裏声のバランスをとるという技術こそ実は難しい技術で、プロでも完璧にできる人がどれだけいるのか?というくらい奥深いので、みんな日々ボイトレしていたりするわけです。

自分も若いころに知っていたらなあ。。と思う歌の知識ナンバーワンは、地声と裏声と、それらが混ざった中間の声がある!ということ。巷ではミックスボイスとかミドルボイスとか言われていたりします。

そして呼吸の話。これもいわゆる腹式呼吸がいいとか悪いとか、そもそも呼吸は勝手にできるから関係ないとか、いろんな考えがあるんだけど、僕はいろんな意味で呼吸と姿勢は人としての重要な部分にも大いにかかわるので歌にも(人生にも)必要だと考えています。

歌業界のいろんなメソッドや言葉の使い方や定義はいろいろ難しいところもあるし、結局みなさんは(僕もだけど)自分が気持ちよく歌えたら何ボイスでも良いと思っているので、言葉の使い方はとりあえず置いといて

特に、地声の歌い方では、高い音に行ける限界があって、それ以上を頑張ってひねり出していると、限界がきてひっくり返るとか、割れるとか、そもそも苦しすぎて無理とか声枯れるとか、いろいろ問題が起きる。

ということは、最初に知っておいて損はないでしょう。ごり押しで高い声を出す無理な練習を続けてずっと出ないというのは結構つらいパターン。自分もそうだったのでよくわかります。。。

そして何よりそれだと気持ちよくないですよね。つらい修行をつづけているという感じ。

それで、ボイトレ始める人が多いかもしれないのだけど、まず一つ、現代のポップス、特に男性キーはものすごく高いものが多い!!だから普通に出なくても何ら不思議じゃないし、それをごり押しで出そうとしていたら辛くても当然。

そんな時はとりあえずキーを下げるとか、気持ちよく歌えるレンジで裏声の切り替えを交えつつ歌うということをしていく方が良いと思います。歌えるキーで気持ちよく歌えるようにする方が、聞いている人もきもちよいものです。

ボイトレしていけば今歌えない歌が歌えるようになるということを、僕は身をもって体感してきたので自信をもって言えますが、結局、自分の声に前より高いキーがあっているかどうか?と問われると、自分の場合は、今まで通りのキーが一番よかったな、となる場合もあります。

それはどうしてか考えてみると、歌の良さって言葉の説得力みたいなものが大きく影響する場面もあって、しゃべり声の雰囲気をなるべく反映させる方がパーソナリティを伴ってしっかり聞こえる、というようなことがあるのかな??と思っています。

アーティストによっては特に地声と裏声のレンジを明確に切り替えながら歌うスタイルの人もいるし、それでも素晴らしい歌を歌う人はたくさんいるので、

どうしても今より高い声を出したい!ということでなければ、無理にそこを開発していくこともない。でも、やっぱりそこを出せるようになるよろこび、楽しさ、っていうのはあって、なかなか上達しなくてもどかしい時期も長いと思うけれども、できたときの楽に高音が出る感じはよく"翼が生えた"と表現されるように、新しい世界なのできっと感動があるんじゃないかと思いますよ!!

あと、呼吸の土台、横隔膜の感覚についても、よりどっしりとした余裕のある歌の土台をつくることで、ああこんなに楽に声ってでるんだー!!というまたもう一つの翼になるのでしょう。

これらの大きな視点に立って、自分なりに試行錯誤するだけでも、何も知らないでやみくもに何度もチャレンジするよりはいろいろな発見があるのではないでしょうか??

基本的に、つらい、苦しい、と思うようなことは何かがおかしいと思います。もっと楽に、もっと気持ちよくを目指して、いろいろなことにトライしてみてください。

というわけで、簡単に語ろうとしても割と長くなってしまいました。みなさんが楽しんで、気持ちよく歌い続けることを少しでも応援していけたらこの上ない幸せでございます。

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