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スターバックスの「Investor Day 2022」の全内容を日本語で要約してみた(3)

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🚨 できるだけ正確な要約に努めましたが、こちらの記事はあくまでも私個人が公式の書き起こしを片目に動画を1.5倍速で見ながら要約したものですので、私の興味が低いセッションは微妙に割愛されてたり、意図せず誤った内容になっている可能性があります。あくまでも正しい情報は以下の公式サイトからご自身で確認をお願いします。

目次

  1. イントロダクション

  2. ミッションとアンビションの話(Howard Schultz, Interim CEO)

  3. 「Reinvention」について(Frank Britt, CSO)

  4. 「パートナー」について(Frank Britt, CSO)

  5. 「カスタマー」について(Brady Brewer, CMO)👉 この記事

  6. 「ストア」について(John Culver, COO)

  7. スターバックス中国について(Belinda Wong, China Chairwoman)

  8. 北米と中国以外のスターバックスについて(Michael Conway, Group President, International and Channel Development)

  9. CPG(Consumer Package Goods)について(Chanda Beppu, VP of Global Channel Development)

  10. 「テクノロジー」について(Deb Hall Lefevre, CTO)

  11. 財務目標について(Rachel Ruggeri, CFO)

  12. アナリストからのQ&Aセッション

「カスタマー」について by Brady Brewer, CMO

スターバックスのエッセンスは「コーヒー」と「人と人のつながり(human connection)」

  • これからのサードプレイスは物理的なものに留まらない

    • 97%のスターバックスに客席があるが、サードプレイスは物理的なものではなく「感情(feeling)」である

    • 過去最高に「つながり」が求められている

    • 毎週4億人がスターバックスとつながっている(うちカフェ1億人、CGP3億人)

ビジネスがコロナ前には予測できなかったほど大きく変革している

  • コールドドリンクの割合が 47% → 64%

  • ドライブスルーの割合が 34% → 47%

  • モバイルオーダーの割合が 12% → 25%

Experiential Convenienceこそがスターバックスのグローバルな競争優位性

  • Experiential Convenience = uplifting connection + effortless convenience

  • 利便性を高めながら、カスタマーが高揚するつながりを作ることは可能

  • ドライブスルーでもつながりは作れる

  • (泣いてる子供に cake pop をパートナーがプレゼントしてくれた tiktok 動画のシェア:以下参照)

  • また、客席がない Starbucks PICKUP のとある店舗では、魅力的なパートナーがカスタマーに話しかけたり、踊ったり(!)とカスタマーを魅了しているので「誰も店内でカスタマーが自分のスマホの画面を見ていない」 

@starbucks

A little kindness (and a cake pop) goes a long way. 💚🎥: @Erleepen #Starbucks #ActsOfKindness #CakePops

♬ original sound - Starbucks

ヒロシメモ
・「誰も店内でカスタマーが自分のスマホの画面を見ていない」というのはめちゃくちゃ伝わりやすい EXPERIENTIAL CONVENIENCE の例。
・スタバは「効率と感情」の両立が本当に上手。これをスタバの競争優位性と呼ぶのは超ナットク。

スターバックスのブランドは過去最高に強く、つながっている(relavantである)

  • 市場シェア No.1

  • ブランドアフィニティ(親近感) No.1

  • 選ばれるコーヒーブランド No.1 (競合の2倍のスコア)

  • 全世界で一貫して同じ結果

若いカスタマーがスターバックスを最も愛している

  • Z世代とミレニアルが顧客の50%以上

  • ブランドアフィニティが最も高いのはZ世代

  • スターバックスはインクルーシブなブランドであり、多様なカスタマーベースから指示されている

ドリンクのカスタマイズとプレミアム化が成長をドライブ

  • 夏はコールドドリンクの売上が80%

  • カスタマイズドリンクの割合がこの1年で2倍に増えている

  • カスタマイズだけで10億ドルの年間売上(全体の3%)

エスプレッソドリンクが創業からコアであり、成長ドライバー

  • 51年経ってもコアが成長をドライブしている

  • Clover Vertica(新型コーヒーマシン)- 30秒で豆からコーヒーを抽出する。フレンチプレスみたいな味

  • コーヒーこそがスターバックスの中心

フードが顧客体験と客単価を向上

  • YoY +20% フード成長率

  • 過去は5人に1人(20%)だったが、今は5人に2人(40%)がドリンクにフードを追加して注文している

  • ワンハンドミールが伸びている。特にブレックファストサンドイッチは YoY+19%

  • 店舗で焼くブレッドやペイストリーもこれから増やしていく

エフォートレス(努力を要しない)なデジタル利便性をイノベートする

  • 5,800万人のスターバックスリワードメンバー(YoY+13%)。アメリカの大人の10人に1人がメンバー

  • ギフトカードは Apple よりも何倍も売れる。世界で最もギフティングされるブランド

  • USでは売上の50%がスターバックスカードへプリペイドされた状態での決済 。プリペイドとは未来の来店の約束

  • どうやってエフォートレスなデジタル利便性を高めていくか?

    1. パートナーと顧客の双方のモバイルオーダー体験を高める

    2. ライセンス、空港、スーパーの中の店でもリワードとモバイルオーダーに対応する(Starbucks Connect)

    3. スターバックスは世界で最もマップ上で検索されるブランド。マップから簡単に注文できるようにしていく

デリバリーを通じて、エフォートレスな利便性を拡張する

  • YoY +24%。これから数年で2倍以上になる見込み

  • UberEatsだけじゃなくて Doordash とも連携していく

ロイヤルティプログラム(Starbucks Rewards)を通じて、デジタル上での顧客との繋がりを深める

  • パートナーとカスタマーをつなげる中心にあるのがスターバックスリワード

  • 未開拓の機会がたくさんがある

    1. 認知度を高める

    2. 価値を知ってもらう

    3. サインアップを簡単にする

  • Starbucks Reward のさらなる開拓手段として、以下を推進していく

    1. Reward Together

      • 他のブランドと連携してリワードプログラムを強化していく(航空会社とのポイント連携など)

    2. Starbucks Odyssey

      1. ロイヤルティプログラムの Next big thing

      2. カスタマーがデジタルスタンプを取得したり、売り買いできる

    • Odyssey のなかでカスタマーがクイズに答えたりしてデジタルスタンプ (NFT)を入手

    • 売り買いしたり取得したりして、ベネフィットをアンロックする

    • カスタマーは NFT とかブロックチェーンとか web3 とかを理解する必要は全くない

    • 暗号通貨も暗号ウォレットも必要ない

ヒロシメモ
・40%のカスタマーがフードも一緒に買うようになったって、さらって言ってるけどこれはスゴい
・ギフトカードは魅力的なブランドが売るから売れるので、ギフトカード自体に魅力があるわけじゃないので注意
・ライセンス店舗はもちろん、グローバルにシームレスなスターバックスリワード体験ができるようになるのはアツい
・NFTを使った Starbuck Odyssey を、世界中で最高に愛されるスタバというブランドがこのタイミングでチャレンジすることに意味がある。これは楽しみ

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