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世界初の会計レスなホールフーズ「Whole Foods with Amazon Just Walk Out」

目的

  • Whole Foods with Amazon Just Walk Out の初号店(唯一の店舗、と思ったら 3/16 に2号店がLAに開いてた)の視察

  • 小売店舗によるテクノロジーを融合した買い物体験

訪問日
2022/4/7 Whole Foods Market, Glover Park, D.C. at 2:00PM

概要

  • 2017年にAmazonに買収された高級スーパーのWhole Foods Marketが AmazonのJust Walk Outテクノロジーを導入した、今年2月にオープンしたばかりの世界初の会計レスのWhole Foods店舗。ようするにAmazon Goのデカイ版。

  • 日本ではあまりニュースになってないのかな🤔 ほとんど日本の記事がなかったけど、アメリカでは業界内では結構話題に。

  • ちなみにGlover Parkは高級住宅街。平日の2PMごろにいったが店自体はかなり空いてた。まぁでもスーパーの2PMだからこんなもんかな。元々Whole Foodsがあった場所を今回改装してリニューアル。

まとめ(学んだこと)

  • 会計のレジ待ちもそうだけど、それよりも、一度カゴに入れた商品を会計後に袋に入れ直す手間がなくなるのが一番買い物体験が改善している部分だと思った。

  • レジレス体験は、想像したよりも全然スムーズで違和感がない。ただ、Whole Foods はテクノロジーなしでもそもそものブランドや買い物体験のクオリティが高いということもあるのかも(Amazon 独自の Amazon Fresh は特に今後も行きたいとは感じなかった)。

  • 一方で、Just Walk Out はコンビニみたいにさらに日常に近い業態で使った方が利便性は感じられやすいと思った(Amazon Go)。個人的には Whole Foods はそこそこ楽しんでショッピングするので、セルフレジとかがあればそこまでレジで待たないし正直レジがあっても別にいいかな、と・・

  • これはCRISPもそうだが、高付加価値業態になればなるほど「デジタル化で時短・効率アップ」だけだとあまり顧客側はメリットを感じにくい。マックのセルフレジは全然許せるけど、高い店でセルフレジだとなんとなく損したような、物足りない気持ちになるみたいな。

  • あと手のひら認証の「Amazon One」がヤバい。スマホすらださなくていいのは消費者的には最高。

リサーチ

(入店)

  • クレカが紐づいた Amazon/Whole Foods アプリのQRコードをかざすか、クレカを差し込むか、Amazon One(手のひら認証)。

  • 普通にレジ(といってもセルフレジ)で払いたい人は登録不要の入店レーンがある

  • 入り口にセキュリティ(これはどの店でもいる)の人と、入店方法を説明する人がいる。結構みんなつまづくみたいで、毎回説明してる。こういう面倒だけど地味に人を置くみたいなのは重要。

  • 私もカードがうまく紐づいてないのか何度かエラーになった(が、最終的に入れた。何が理由だったのかは謎)

  • せっかくなので Amazon One もその場で登録。今のところは手のひらとクレカ(とamazonアカウント)を紐づけるだけ。ポケットからスマホを出さないで良いのは使えば使うほど体験としての価値を感じる。ただ、セキュリティ的なことも気になるのかパッとみてた感じだと Amazon One を使ってる顧客はほとんどいなかった。

  • なんだかんだでAmazonアプリよりもクレカを差し込んで登録してる人が圧倒的に多い。意外とみんな保守的だなと思ったけど、クレカ差し込むだけって実はストレス低い。

Amazon One の手のひら認証

(店内)

  • 小さめのWhole Foods 。改装したばかり店内ピカピカ。ホットフード&サラダのデリは、他のWhole Foodsでは量り売りで金額を決めているが、この店は容器1つに当たりの価格。多分にデリの重量までトラッキングするのは効率悪いからって、こういうところさっとオペレーション変えられちゃうのはイイよね。

シャレオツなベーカリーも
青果セクション、、撮り忘れた・・・けど普通のスーパーみたいな感じでありました。
  • 普通のスーパーみたいにバラ売りで並んでいるリンゴとか野菜とかも全部勝手にバーチャルカートに入れられてトラッキングされるみたい。レジがないから問いって取扱商品に制限があるようには見えない。そういえば計り売りの生肉とか鮮魚のコーナーがなかったな・・

  • お店のカートもあるが、自分の持ってきた袋か、その場で紙袋を買って入れちゃうことを推奨される(紙袋も商品として計上される)。

紙袋の取った枚数までちゃんと計算されてた
  • 万引きしてるみたいな感覚にならないかなぁ、と思ってたけど想像してたよりも全然買い物体験に違和感がない。最初から持って帰る用の袋に入れてショッピングできるのはすごい便利。ここら辺は日本で最近増えてきた 「Amazon Go的な店」と比べても圧倒的に買い物体験がスムーズ。

  • 日本のそういう店だと「私が今しているのは買い物ではなく、新しい技術を試していることだ!」というのが先頭にくるが、この店の場合は「普通に買い物してるだけ」という感じで制限も違和感もない。

  • 上を向くとめっちゃカメラがあるが、意外と気にならないようにできてる

  • 店員さんは普通のアメリカの店と比べると全体的に少ない印象。有人レジが一切なくてレジのところにスタッフが一人もいない。

(退店)

  • 出口にもゲートがあってそこで入店した時と同じカード/アプリでかざすと出れる。ただ、この後にいったAmazon Fresh では出口のゲートなかったので、技術的には不要なのかも(お客さんが万引きした感を感じないようにゲートを作っただけ?もしくは逆から入ってきちゃう人を防ぐためかも)

  • 最後の会計ないから、通常の顧客動線だと必ずレジの前後に出口や入口を作らないといけないが、入口と出口を自由な場所に複数箇所つくれるようになるのが実はかなりレイアウト的にメリットすごい大きいのでは、と思った。実際にこの店も駐車場に直接いける出口が別の場所にあった

(決済)

  • お店を出る時は本当に何もなし。Just Walk Out というのがその通りって感じ。お店を出てすぐくらいにメールで「領収書はちょっと待ってね」みたいなメールが来て、30分後くらいに Amazon/Whole Foods のアプリにレシートが来る。色々わざと棚に戻したり、とかよくあるやつやってみたけど、ちゃんとりんごとか紙袋とかもちゃんと全部あってた!すご!

  • 万が一間違っている場合はアプリから返金もできる。試しに紙袋が1枚とったら破けちゃったのも課金されてたので返金申込してみたら、アプリ上で即時返金された。ここら辺はAmazonと一緒で返金体験がスマート。確率の低いイレギュラーに対応するシステムや仕組みを作るんじゃなくて、イレギュラーが起きたら返金した方が安い、というアメリカっぽい仕組み。個人的には全くそれで問題ない。

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