見出し画像

スマホとSNSの危険

2000年代といえば何を記憶しているだろうか。大学生の読者の皆さんはまだ生まれていない。30歳になった人でも6歳くらいであった。この年代はインターネットで大きな話題が吹き荒れた。まず初頭にはITバブルがはじけた。

ヤフーが1株1億円という途方もない株価をつけていた。にもかかわらずITで儲けようとする会社のバブルがはじけた。ところが2007年にはアップル社がiPhoneを発表。これがハードウェアの行方を変えた。瞬く間にスマートフォン(スマホ)に乗るアプリケーション(アプリ)が次から次へと開発されて普及した。

一頃、iPhoneアプリは1日千個作られた。今ではそれ以上かもしれない。これにより人々はスマホを手放すことができなくなった。特にソーシャルメディア(SSN)というアプリが人気を集めた。よく聞くのがYou Tube、TikTok、X(旧Twitter)、Instagram、Facebookといわれる。

エコノミストの記事にスマホのスクリーンタイムが子供に与える影響というのがあった。10代はスマホが手放せないという。12歳になればほとんどがスマホを所有する。これまでSNSアプリには規制がなかった。すると子供にとって健康被害、特にメンタルヘルスが広がった。抑うつやうつ病にまで発展をして、中には自殺してしまう子供が出てきた。

そんな中、アメリカのフロリダ州では14歳以下の子にはSNSアプリを使わせないという法案を可決した。子供たちをアプリの害から守るための法律である。イギリスでも16歳以下にはモバイル携帯を持たせないという法案を通そうとしている。

記事のポイントは二つある。ひとつは10代にとってスマホとSNSアプリが欠かせないものになったこと。もうひとつはスクリーンタイムと健康被害の相関がまだはっきりと実証されてはいないということ。しかしやりすぎは明かによくない。

そこでわたしの意見を述べよう。ひとつはスマホは持ってもSNSアプリを使う必要はないこと。むしろ使わない方がためになること。これが一つ目の意見である。ふたつめはスクリーンタイムに制限をかけること。特に自由時間にスマホを使うのはよくない。意識して使わないようにすること。最後にできればスマホなど使わなくてもいい日をつくること。識者の意見をまじえてのべよう。

SNSは使う必要はない。むしろ使わない方がよい。これは7年前にジョージタウン大学のCal Newport教授が発表をした。これがYou Tubeで視聴できる。教授によるとSNSアカウントを持たなくても十分に普通の生活ができるというものだ。しかもこのSNSアプリはラスベガスにあるスロットマシンからヒントを得てつくられている。

10代の子供がラスベガスのギャンブル場にいくとは考えられない。ゲームセンターにはいくであろう。それがスマホ上で展開されているのがSNSである。必ず損をするような仕掛けになっている。時間のロス。労力のロス。そして投稿するロス。すべて人工知能で監視されている。

そして使わない方がいい。教授によると複数の査読付きの学術論文が実証している。それらに健康被害が発表されているという。ということはかなりの確率で被害が起きる普遍性と再現性があるということだ。

SNSアカウントはいらない。使う必要がない。この動画が7年間で1000万回以上再生された。

次にニューヨーク大学のAdam Alter教授による発表がある。彼によるとiPhoneを開発したスティーブ・ジョブズが記者から取材を受けたそうである。さぞ、ジョブスさんの子供たちは喜んだでしょうね。そのように聞かれるとジョブズはこう答えたという。

子供達には持たせないようにしている。使用制限をかけているんだ、と。実際、教授はこういっている。シリコンバレーでIT企業を経営する役員は自分たちの子供が11歳になるまではスマホを持たせない。それを意識的に実行しているという。

ここからが教授の話の本題になる。それはスマホを持ち始める。そしてSNSをやる。すると中毒症状のようなものが起きて依存症にはまっていく。すると自由な時間、のんびりと再生活動をする時間に毒をすってしまうという。

それがSNSアプリである。あれはソーシャルと言っておきながらほとんどそうではない。友達とのつながりのように錯覚させるようにつくられている。そこが罠にかけるひとつの手段である。そのため、何の役にも立たないスクリーンタイムを意識的に制限する必要があるという。

それにはスマホを使わず、SNSアプリを放り投げて他のことをするようにと提唱している。

そして最後にわたし自身のスマホとSNSアプリの付き合い方を紹介しよう。スマホはWiFiで使っている。つまり外ではほとんど使わない。屋内の使用のみに制限している。

ダウンロードをしているアプリはほとんどない。You Tubeアプリはダウンロードをしていない。他のアプリも使う時だけダウンロードをして定期的に削除している。

facebookのアカウントは持ってはいるが投稿ゼロである。つながりはない。友達リクエストがきてもことわっている。こちらから伝えることがあればMessengerを使う。つながらなくてもMessengerは使える。つまり電子メールの代わりとして使っている。メルアドのないメールという使い方だ。それで十分。

Xのアカウントは持っていない。いろいろなイベントのアカウントは一時的にサインアップはする。しかし定期的にアカウントを削除している。Zoomのイベントに出てもほとんどメリットがないからだ。

さて大学生の読者のみなさんはどうだろうか。スマホを一日何分使っているだろうか。何時間も使っているようであったらこの危険である。すぐにやめた方がいい。

というのはSNSはなんの価値も生み出していない。時間と労力の無駄ではないだろうか。学習できることはほとんどない。学習は学校の教室でできる。また友達との交流はキャンパスでリアルにできるのではないか。

スポーツをしてつながる。趣味やデートで公園を散歩する。その方がいいであろう。スマホなどいらない。